米国株ランキング!8月上旬TOP10~対中関税で揺れる中、個人投資家の動きは!?~

トウシル / 2019年8月21日 15時0分

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米国株ランキング!8月上旬TOP10~対中関税で揺れる中、個人投資家の動きは!?~

対中関税「第4弾」でマーケットが揺れる中、個人投資家の動きは!?

2019年8月上旬 米国株式売買ランキング

順位 ティッカー 銘柄名 関連するテーマ
1 AMZN アマゾン・ドット・コム eコマース、クラウド、AI
2 SPXS Direxion デイリー S&P 500 ベア3倍 ETF 米国株式市場全体(レバレッジ)
3 MSFT マイクロソフト クラウド、PC
4 MA マスターカード キャッシュレス、フィンテック、eコマース
5 V ビザ キャッシュレス、フィンテック、eコマース
6 SPXL Direxion デイリー S&P 500 ブル3倍 ETF 米国株式市場全体(レバレッジ)
7 BYND ビヨンド・ミート 代替肉
8 CRWD クラウドストライク サイバーセキュリティ
9 AAPL アップル スマートフォン、エンターテインメント
10 AMD アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD) PC、クラウド、eスポーツ、AI
注釈:楽天証券金額ベース。8月1日~16日、国内約定日ベース

 7月末にFRB(米連邦準備理事会)が0.25%の利下げを発表した翌日、トランプ米大統領が対中関税「第4弾」を発表。その後はマーケットが荒れる中、10年債の利回りが2年債を下回る「逆イールド」状態が発生するなどし、NYダウ指数は1日で800ドル以上下落する場面もありました。

 楽天証券の売買ランキングを見ると、この下落局面で「大型の王道銘柄」を積極的に買いに行っているようです。上記ランキング表は買い注文と売り注文の合算となっておりますが、例えばランキング1位のアマゾン・ドット・コム(AMZN)については買付金額が売りの2倍近くある他、3位のマイクロソフト(MSFT)については買いが売りの3倍近く入っております。

 やはり「米国株は上がり下がりはあるものの、基本的には上昇トレンドにある」という考え方が根付き始め、こうした下落局面で主力銘柄を買っておこうという方が多かったのでしょうか。もしくは、昨年10月から12月にかけてマーケット全体が急落した後、1年も経たずにNYダウなどが史上最高値を更新したということが記憶に新しい中で、「もう一度去年のような下落局面があれば、そこを買いにいく」と待ち構えていた方も多かったのかもしれません。

ランキング上位の銘柄について、直近の動きを確認

 売買ランキングのTOP5に入った銘柄について、直近の動向を見ていきたいと思います。

アマゾン・ドット・コム(AMZN)

出所:トムソン・ロイター(現地8月16日まで過去1年間)

 売買ランキング1位はアマゾン・ドット・コム(AMZN)です。前述の通りこの下落局面で買いが優勢となり、買いが売りの2倍近くまで膨らみました。7月後半には株価が2,000ドルを超える場面もありましたが、そこから一気に1,800ドルを割り込む場面もあり、割安感が強まったようです。

 ちなみに米著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハサウェイ(BRK B)が4-6月期にアマゾン株の保有残高を11%増やしたとの報道がありましたが、タイミング的に見るとバークシャーも前回6月頃にアマゾンの株価が1,800ドルを割り込んだ時に買ったということなのかもしれません。

 ただ、個人的にはここで下げ止まるのか、それとも昨年の10~12月のように1,500ドルや1,300ドル台へと1段、2段下げの展開となるのかまだ読めないところもあると思いますので、当面の間は慎重なスタンスで臨んだ方が良いとも考えています。

Direxion デイリー S&P 500 ベア3倍 ETF(SPXS)

出所:トムソン・ロイター(現地8月16日まで過去1年間)

 2位はDirexion デイリー S&P 500 ベア3倍 ETF(SPXS)となりました。普段はETF(上場投資信託)銘柄については説明していませんが、今回はこの下落局面ですので、少し見ていきたいと思います。

 このETFは日経平均株価のインバース型ETF、ベア型ETFのような形で、米国のS&P500指数が「下落した」場合に「値上がり」するETFで、しかも指数が「1%下落した」場合「3%上昇する」ように設計されているETFです。

 売買動向を見ると、今回の下落局面では買いがやや多いものの、ほぼ売り買い拮抗となっております。最初の下落局面で買ったものの思ったよりも下がらず手仕舞いしたのか、それとも利益を確定したのかまでは分かりませんが、売買動向からすると、このまま下げ続けると考えている方はそれほど多くはなさそうです。

 ちなみに、こうしたETFは日々の値動きは設計通りに動く場合が多いものの、1週間、1カ月とある程度の期間保有した場合、対象指数が最終的に横ばいだったとしてもETFの価格が当初の価格よりも値下がりしている場合もあります。「3倍」というその値動きの大きさと併せて、ご投資の際はその商品特性に十分ご注意いただければと思います。

マイクロソフト(MSFT)

出所:トムソン・ロイター(現地8月16日まで過去1年間)

 3位はマイクロソフト(MSFT)です。今年に入って綺麗な右肩上がりのチャートが続いていますが、今回の下落局面でもそれほど下がっていない印象です。前述の通りマイクロソフトについては買いが売りの3倍近く入っておりますので、この銘柄については特に、強気派が多い状況となっているようです。

マスターカード(MA)

出所:トムソン・ロイター(現地8月16日まで過去1年間)

 4位に入ったのはクレジットカード大手のマスターカード(MA)です。北欧の決済サービス企業の法人サービス事業を買収するというニュースもありましたが、こちらもマイクロソフト(MSFT)と同様に、株価が綺麗な右肩上がりのチャートとなる中で、押し目買いが入ったようです。

ビザ(V)

出所:トムソン・ロイター(現地8月16日まで過去1年間)

 5位はビザ(V)です。こちらは4位のマスターカード(MA)の同業で、こちらもクレジットカードの利用が拡大する中、右肩上がりの株価チャートとなっております。クレジットカードはこちらのビザとマスターカードの2強といった状況ですが、本当にこの2社は地味ながら非常に堅調な値動きをしており、根強い人気がある銘柄となっております。

 個人的にもこの2銘柄については中長期的に追い風が吹いている銘柄だと思っており、たとえばフェイスブック(FB)が発表した新しい仮想通貨「リブラ」などが爆発的に普及しクレジットカードのネットワークが不要になるなどといったことがない限りは、比較的安心して持っていられる銘柄だと思います。

今後のマーケット動向について

 対中関税「第4弾」の発表以来一変してしまったマーケットですが、ここからはおそらく「催促相場」と呼ばれるような展開になるのではないかと思っています。やはり米中の何らかの合意か、FRBによるさらなる利下げなど、何かしらの材料がない限りここから急反発という展開はないのではないでしょうか。

 ただ、米国の経済自体に目を向けると堅調そのものといった印象であることや、対中関税「第4弾」が発動されたとしても、実際の影響としては「米GDPを0.1%程度押し下げる」程度と言われていることを踏まえると、何らかの底入れイベントがなかったとしても、7-9月期や10-12月期の決算発表が出そろうころには反発していると思います。

 しかし、短期的には米中問題の他、香港のデモ、英国のEU(欧州連合)離脱問題、アルゼンチンのデフォルト懸念など悪材料のオンパレードといった状況ですので、当面は今回のランキング上位銘柄のような「王道銘柄」にシフトしておくなど、慎重なスタンスで臨むべきではないかと思っています。

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(中川 潤一)

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