1分でわかる信用取引5【信用取引の基礎】コストはどれくらい?信用取引のルール
トウシル / 2018年12月11日 10時2分
1分でわかる信用取引5【信用取引の基礎】コストはどれくらい?信用取引のルール
今回は信用取引と現物取引との違いから信用取引のルールについて見ていきたいと思います。
主なポイントは以下の3点に整理されますが、実際に信用取引を始める際に、現物株取引とどこが異なるのかを把握することはとても重要です。
費用(コスト)について
まずは取引にかかる費用(コスト)についてです。現物取引では、売買注文が成立(約定)するごとに売買手数料(委託手数料)が発生しますが、これは信用取引でも同様に発生します。
ただし、信用取引ではこの売買手数料に加え、状況に応じてさまざまな費用が発生します。例えば、信用取引の買い建ては、買付代金を借りることになりますので、借りた金額に対して金利が発生します。
この他に売り建ての際に発生する貸株料や、月を跨いで建玉を保有した時に発生する信用管理費、配当などの権利を跨いで建玉を保有したときに発生する名義書換料、株不足の際に発生する可能性がある逆日歩など様々ありますが、詳しくは別の機会で説明します。とりあえず、ここでは売買手数料以外にもコストが発生することを押さえてください。
取引できる銘柄
現物株取引では、原則としてほぼ全ての銘柄を売買することができますが、信用取引では「取引できる銘柄」というものが指定されています。これまで信用取引と一言で説明してきましたが、厳密に言うと、日本国内には証券取引所が取引ルールを定めている「制度信用取引」と、各証券会社がルールを定めている「一般信用取引」の2種類が存在しています。最近はネット証券の普及によって一般信用取引の利用も増えてきてはいますが、ポピュラーなのは制度信用取引の方です。
その制度信用取引では、取引所が「これなら信用取引をしてもいいよ」という基準や条件を設けています。そして、こうした条件をクリアした銘柄が信用取引のできる対象になります。信用取引が可能な銘柄を「信用銘柄」、さらに、その中で売り建てもできる銘柄を「貸借銘柄」と呼んでいます。
つまり、信用銘柄は買い建てオンリーの銘柄、貸借銘柄は買い建て・売り建ての両方ができる銘柄というわけです。「売り建てしたいのに、貸借銘柄じゃないから出来ない」ということはよくあります。信用取引ができる銘柄は、証券会社の情報画面等で、「信用」もしくは「貸借」という表示がありますので、是非チェックしてみてください。
ちなみに、一般信用取引でも各証券会社が信用取引の可能な銘柄を設定しています。中には、制度信用取引で取引できない銘柄が一般信用取引では可能という銘柄もあったりします。ただし、一般信用取引は制度信用取引に比べて金利が高めになっていることが多いなど、コスト面について注意する必要があります。
取引の期限
現物株取引では、当たり前ですが、自分で保有している資金と株券で取引するため、「いつ買って、いつ売っても自分の勝手」です。売買の期間やタイミングに制限はありません。
ただし、先ほど紹介した制度信用取引では、取引の期限が設けられており、新しく信用取引で売買した(新規建てした)日から6カ月以内に反対売買をして資金や株式を返済しなくてはいけません。勝負は6カ月間に決着というわけです。こうした信用取引の期限のことを「期日(きじつ)」といいます。
もっとも、一般信用取引では、上場廃止や合併、株式分割などの例外を除き、原則として期限を設けていない証券会社が多いです。とはいえ、一般信用取引は先ほども触れたように、金利が高めですし、その金利自体も日々発生するため、返済までの期間が長くなるほど、それだけコストが増えることになります。
以上、ざっくりと信用取引と現物株取引との違いを見てきましたが、信用取引を有効に活用する上で、コストについてより深く理解しなければならないことや、現物株保有でもらえる配当や株主優待はどうなるのだろうかなどの疑問も新たに湧いたかと思います。次回以降も、ポイントごとに詳しく見ていきたいと思います。
≫≫1分でわかる信用取引6【信用取引の基礎】株主優待や配当金はもらえるの?
▼信用取引についてもっと知る
(土信田 雅之)
この記事に関連するニュース
-
コロワイド、大庄など、優待マニア・かすみちゃんが9月買った優待を公開!注目の新設優待も要チェック
トウシル / 2024年9月16日 11時0分
-
「株主優待がほしい」でも「株価下落リスクを負いたくない」なら「つなぎ売り」(窪田真之)
トウシル / 2024年9月5日 7時0分
-
家系ラーメンやシフォンケーキが優待券で食べられる!優待弁護士厳選10月銘柄
トウシル / 2024年9月4日 11時0分
-
新NISAの成長投資枠で株式(個別株式)を購入しようか迷ってます。メリットはなんですか?デメリットはないんでしょうか?
Finasee / 2024年8月27日 12時0分
-
優待名人・桐谷さん厳選!2024年9月権利付き銘柄ベスト10+3
トウシル / 2024年8月22日 11時0分
ランキング
-
1高齢者のダイエットは危険!実は寿命を削ってしまう可能性もあることが判明
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年9月19日 11時0分
-
2日系企業、社員の一時帰国容認も=邦人に募る不安―中国・男児襲撃事件
時事通信 / 2024年9月19日 21時1分
-
3マイナ保険証では"大損"する人が続出…廃止される健康保険証だけに記載された最重要情報で医療費は雲泥の差
プレジデントオンライン / 2024年9月19日 10時15分
-
4為替相場 20日(日本時間 8時)
共同通信 / 2024年9月20日 8時0分
-
5ローソン、107円になる「長すぎるパン」を発売 「大きすぎるパン」も KDDIと共同開発した背景
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年9月19日 16時44分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください