仮想通貨で一獲千金を狙い、ロボアドで安定を確保 個人投資家インタビュー・のがたかさん【中編】
トウシル / 2019年12月13日 5時10分
仮想通貨で一獲千金を狙い、ロボアドで安定を確保 個人投資家インタビュー・のがたかさん【中編】
ラクビー元日本代表という異色の経歴を持つ、人気投資ブロガー・のがたかさんインタビューの中編をお届けします。
前回は26歳で投資を始め、2017年に仮想通貨で大きな利益を上げたところまでお伺いしました。中編ではその後の投資への取り組みやポートフォリオについてお聞きしました。
>>『30代運用男子!!』
ビットコインFXで500万円の損失を出す
──2017年に仮想通貨投資が大成功したとのことですが、今も仮想通貨は保有しているんですか。
はい、資産全体のおよそ半分は仮想通貨です。ただ、2017年からずっと保有し続けているわけではなく、その年の暮れにいったん売却しました。当時はまだ会社に勤めていたこともあって、税務上の取り扱いなどよくわからず、とりあえず一度、現金化することにしたんです。
──なるほど。
それと「一度クールダウンしよう」という思いもありました。何だかよくわからないうちに10倍に膨れあがり、アドレナリンが出まくるというか、脳味噌が過熱するというか、自分が普通ではなくなっているのがわかったんです。それで、いったん売却して落ち着こうと(笑)。
──1年で1,500万円に増えたら興奮しますね(笑)。
でも、売って正解だったんですよ。
当時のことを覚えている人も多いと思いますが、2018年に大暴落したんです。ビットコインは半年で約3分の1まで値を下げました。
──それを予期して売却したわけではないんですよね。
はい。だから、めちゃくちゃラッキーでしたね。
──ということは、ごっそり資産が残ったんでしょうか?
それがそうでもなくて(笑)。実はその後、ビットコインFXというのを始めたんです。仮想通貨で得た1,500万円のうちの1,000万円を元手にして。ところが、これがうまくいかず、最終的には500万円失いました。
──ビットコインを用いてFX取引を行うというものですよね。
はい、レバレッジをかければ自分が預けた証拠金の何倍かの取引ができます。だから、うまくいけば大きな利益を得られるのですが、その分、当然リスクが伴います。そのへんは十分理解していたつもりでしたが、なかなか難しかったですね。
──勝ち続けるのは難しい?
はい、そのことを、身をもって思い知らされました。
──いずれにしても2017年から2018年にかけては波乱の年だったわけですね。
そうですね。ただ、投資そのものはわりと順調だったんです。ビットコインFXで大損したとはいえ、それ以外のロボアドや投資信託などは安定した成績を残していました。あと、2017年に始めた投資ブログが思いのほか好調で、その収入もどんどん増えていきました。
──それで投資家兼投資ブロガーとして新たな一歩を踏み出した、ということでしょうか。
僕は2017年にラクビーを引退し、翌年会社を辞めたのですが、そのときは再就職するつもりだったんです。正確にいえば公務員になろうと考えていました。ところが、そうこうしているうちに投資やブログの収入が安定してきたんです。それで、だったらこの道一本でいこうと決意しました。
──人生どうなるかわからないものですね。
ほんとですよね。兄に勧められてIPO投資を始めたときには、それが本業になるなんて夢にも思いませんでしたから。
「守り」と「攻め」のバランスを大事にしている
──現在のポートフォリオについてお伺いできますか。
先ほど話したように資産のおよそ半分は仮想通貨です。残りの半分はいろんなものに投資しています。そのなかで比較的多いのは、自動売買FXとロボアドバイザー、投資信託といったところです。他にCFD(差金決済取引)、ソーシャルレンディング、FXスワップ、米国株などに投資しています。
──ローリスク・ローリターンタイプからハイリスク・ハイリターンタイプまでさまざまですね。
はい、そこは意識しています。僕は「コア」と「サテライト」という言い方をしているのですが、コア、つまり真ん中にはちょっとやそっとでは値崩れが起きない、安定性の高いものを置いておきたいんです。2倍、3倍になったりしなくてもいいから、長期にわたって確実に増やしていけるようなものです。そして、その周り、サテライトにハイリターンを狙えるものを配置します。
──つまり、安定を確保しながら一獲千金のチャンスもうかがう、ということですか。
はい、そういうことです。僕には家族がいますから、ある日突然全財産を失うなんてことは絶対に許されません。何が起こっても家族が暮らしていけるだけの資産を残せるようにしておかなければなりません。でも、一獲千金の夢も追いたい。それでコアとサテライトに分けて考えることにしたんです。
──現在の投資対象でいうと、投資信託やロボアドバイザーがコア、仮想通貨やCFDがサテライトというイメージですか。
そうです。自動売買FXやソーシャルレンディング、米国株などはその中間といえるかもしれません。
──今は仮想通貨が全体の半分を占めていますよね。これは、かなり攻撃的な布陣といえるのではないでしょうか?
それはたまたまです。今は仮想通貨の値段がわりと高いので、資産全体における仮想通貨の割合が高くなっているというか。仮想通貨は値動きの幅がすごく大きいので、2018年のように突然、暴落することもありえます。そしたら、資産全体における割合はガクンと減ります。
──そのあたりは覚悟している、ということですか。
はい。その代わり、急騰することもあるわけですし。ハイリスク・ハイリターン型の商品に投資する場合は、仮想通貨に限らず、暴落したら暴落したでしょうがないという覚悟を持つことが必要だと思います。
──万が一、仮想通貨の価値が10分の1に戻っても諦めがつく?
実際にはそうなるとは思っていません。今後まだまだ高騰する可能性が高いと思っているから保有していますが、その期待が持てなかったらとっくにやめているでしょう。とはいえ、まだ世の中に普及して間もない、新しい投資対象ですから、この先何が起こるかわからないという思いもあります。
──いずれにしても守りと攻めのバランスをきちんと考えている、ということですね。
はい、それは投資において重要なポイントだと思います。
──資産全体のうち何割をコアに振り分け、何割をサテライトに振り分けるか、迷いませんか。
もちろん迷います(笑)。でも、考えれば正解が見つかるというものでもないと思うんで、どこかでバシッと決めるしかない。あと、それってどれくらい資産があるかとか、どれくらい支出があるかとかによっても違ってくると思うんです。だから、そのときそのときの最適解を見つけるしかないかなと思っています。
──たしかにそうですね。では、次回は投資初心者へのアドバイスをお願いしたく思います。
(トウシル編集チーム)
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