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米国株人気銘柄ランキング!【3月】コロナ・ショックに揺れる中、いま個人投資家が買っている銘柄は!?

トウシル / 2020年4月9日 5時10分

大きく下落した3月の米株式市場!個人投資家の取引が多かった銘柄は? 

出所:楽天証券ウェブサイト(2020年4月7日現在)

 3月の米株式市場は、2月に引き続き大きく下落しました。3月は、新型コロナウイルスの感染が欧米で急速に拡大し、米国ニューヨーク市が非常事態宣言を出すなど、事態は大きく悪化しました。新型コロナウイルス感染拡大抑制のために人の流れが規制され、その結果、飲食などのサービス業で職を失う人が急増。3月第4週の新規失業保険申請件数は前週の2倍となり、史上最多を更新しました。

 ただ3月下旬から、米国株式市場では相場反発の動きが見られます。「新型コロナウイルスの感染拡大はやがて落ち着き、職を失った人々もまた仕事を見つけ、経済は再び動き始める」というシナリオが織り込まれつつあるのかもしれません。

 こうした状況の中、個人投資家はどのような銘柄を買ったのでしょうか。今回は買付者数で取引の多かった銘柄をランキングでご紹介します。

2020年3月 米国株式買付者数ランキング

順位 ティッカー 前月順位 銘柄名 関連するテーマ
1 SPYD 1 SPDR ポートフォリオS&P 500 高配当株式ETF ETF、高配当株式
2 VOO 3 バンガード・S&P 500 ETF ETF、S&P500
3 VYM 5 バンガード・米国高配当株式ETF ETF、高配当株式
4 KO 13 コカ・コーラ 飲料、長期連続増配、ディフェンシブ
5 HDV 4 iシェアーズ コア米国高配当株 ETF ETF、高配当株式
6 MSFT 2 マイクロソフト クラウド、PC
7 T 10 AT&T 通信、高配当、配当貴族
8 SPXL 11 Direxion デイリー S&P 500 ブル3倍 ETF ETF、S&P500、レバレッジ
9 AAPL 6 アップル スマホ、PC
10 XOM 7 エクソンモービル 石油、高配当
注:楽天証券内買付者数ベース。2020年3月1日~3月31日、国内約定日ベース

  3月の当社内米国株式の取引において、最も買付者数の多かった銘柄は、おなじみのSPDR ポートフォリオS&P 500 高配当株式ETF(SPYD)です。

 一方、動きがあったのが、2月はランク外で、3月にランクインした、4位のコカ・コーラ(KO)と8位のDirexion デイリー S&P 500 ブル3倍 ETF(SPXL)です。この動きは、前回のレポートで取り上げた3月第1週目時点のランキングでも見られましたが(3月第1週目では9位にコカ・コーラが、5位にDirexion デイリー S&P 500 ブル3倍 ETFがランクインしました)、最終的に月間ベースで、コカ・コーラは順位を4位まで上げました。コカ・コーラは皆さんご存じのディフェンシブ銘柄で、配当利回りが比較的高いため、長期投資型の人々から物色されやすいと考えられます。

2020年3月30日~4月5日 米国株式買付者数ランキング

順位 ティッカー 銘柄名 関連するテーマ
1 SPYD SPDR ポートフォリオS&P 500 高配当株式ETF ETF、高配当株式
2 VYM バンガード・米国高配当株式ETF ETF、高配当株式
3 T AT&T 高配当、通信サービス、ディフェンシブ
4 KO コカ・コーラ 飲料、長期連続増配、ディフェンシブ
5 JNJ ジョンソン&ジョンソン 製薬大手、ベビーケア
6 HDV iシェアーズ コア米国高配当株 ETF ETF、高配当株式
7 VOO バンガード・S&P 500 ETF ETF、S&P500
8 ARCC エイリス・キャピタル 管理投資会社、高配当株式
9 XOM エクソンモービル 石油、高配当株式
10 ZM ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ ビデオ会議、テレワーク
注:楽天証券内買付者数ベース。2020年3月30日~4月5日、国内約定日ベース

 では、相場反発の場面も見られた3月後半から4月初めにかけての個人投資家の動きはどうでしょうか。コカ・コーラは引き続き4位にランクインしています。さらに、同じくディフェンシブ銘柄であるAT&T、製薬大手のジョンソン&ジョンソンもランクインしました。また、資産運用会社のエイリス・キャピタル、ビデオ会議のズーム・ビデオ・コミュニケーションズもランクインしています。

上位ランキングで動きのあった銘柄は?

AT&T(T)

出所:楽天証券ウェブサイト(4月6日まで)

 AT&Tは通信大手で、無線通信サービスの他、衛星放送サービスも提供しています。タイム・ワーナーの買収により、テレビ番組や映画製作も手掛けています。競争が激しいものの、一定の需要が見込める無線通信に従事、配当利回りも比較的高いため、長期投資先として魅力がある銘柄と言えます。また、新型コロナウイルスの感染予防のために自宅で過ごす時間が長くなる中、無線通信、衛星放送、共に追い風を受ける可能性があります。

ジョンソン&ジョンソン(JNJ)

出所:楽天証券ウェブサイト(4月6日まで)

 ジョンソン&ジョンソンは、製薬会社大手です。売上高構成比は、医薬品が422億ドル、医療機器が260億ドル、ベビーケアなど消費者向け製品が139億ドルと、バランスの取れた事業ポートフォリオに見えます(出所:2019年度アニュアルレポート)。医薬品の分野では、新型コロナウイルス向けのワクチン開発が期待されています。成長のチャンスと安定性を兼ね備えた銘柄と言えそうです。

エイリス・キャピタル(ARCC)

出所:楽天証券ウェブサイト(4月6日まで)

 エイリス・キャピタルは、管理投資会社です。米国の中規模の企業が発行する債券や株式に投資して収益の確保を目指しています。この企業で注目されているのは高い配当利回りです。2019年の合計配当金額は1.68ドル(出所:会社ウェブサイト)。4月6日終値の9.71ドルをベースにすると、実績の配当利回りは17.3%です。同社の投資ポートフォリオを産業別で見ると、ヘルスケアサービスが20.4%、ソフトウェア&サービスが12.7%、商業・専門サービスが8.5%などとなっています(2019年12月31日時点、会社ウェブサイト)。

ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ(ZM)

出所:楽天証券ウェブサイト(4月6日まで)

 ビデオ会議システムを展開するズーム・ビデオ・コミュニケーションズ(ZM)は、テレワーク推奨の流れから追い風が吹いている企業です。ビデオ会議の需要は世界的に急速に拡大する可能性が高く、ここで同市場のシェアを一気に拡大させることができれば、大きな参入障壁を作れるかもしれません。これまで導入していなかった企業や団体がビデオ会議を導入した場合、その後に他のビデオサービスに乗り換える確率は低いとみられます。ただし、直近ではセキュリティの安全性が指摘されており、この難局を乗り越えられるかどうかで同社の先行きが決まりそうです。

 次ページからは、ランキング外ですが、買付者数が足元で増加傾向にある銘柄3つを簡単に紹介します。

カーニバル(CCL)

出所:楽天証券ウェブサイト(4月6日まで)

楽天証券内の買付者数の推移

  カーニバルは世界的にクルーズ船を展開する企業です。新型コロナウイルスの影響を大きく受ける銘柄ですが、悪材料出尽くしになることを期待した買いが入っていると考えられます。

ショッピファイ(SHOP)

出所:楽天証券ウェブサイト(4月6日まで)

楽天証券内の買付者数の推移

 ショッピファイは、中小企業向けに、クラウドベースのオンラインショッピングプラットフォームを提供する企業です。2019年12月期の当期損益は赤字でしたが、アマゾン・ドット・コムと同じく、外出の制限を背景にしたオンラインショッピングの需要拡大から恩恵を受けると期待されているようです。

オクタ(OKTA)

出所:楽天証券ウェブサイト(4月6日まで)

楽天証券内の買付者数推移

  オクタは、ID管理のソリューションを提供する企業です。オフィスワーカーが仕事上利用するOffice365、ZOOMなどのアプリケーションサービスにシングルサインオンできる仕組みなどを提供しています。2020年1月期の当期損益は赤字でしたが、テレワーク拡大の恩恵を受けやすい銘柄と考えられます。

(楽天証券 外国株式チーム)

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