人気投資ブロガー・rennyさん 後編:投資ビギナーはどんなファンドを選べばいいの?
トウシル / 2020年6月13日 5時10分
![人気投資ブロガー・rennyさん 後編:投資ビギナーはどんなファンドを選べばいいの?](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/toushiru/toushiru_27179_0-small.png)
人気投資ブロガー・rennyさん 後編:投資ビギナーはどんなファンドを選べばいいの?
※このインタビューは2018年11月30日に実施し、2018年12月19日に初回掲載したものです。
アクティブファンドをメインに運用する、人気投信ブロガー、rennyさんインタビューの後編をお届けします。今回は、個別株に手を出さない理由、投資初心者にすすめるファンドなどについて聞きました。
資金と時間の制約があったため個別株投資は断念した
──ひとつ疑問があります。rennyさんが購入しているアクティブファンドに組み込まれている銘柄は、まあ、全部が全部ではないのかもしれませんが、基本的には「応援したい会社」なわけですよね。だったら、それらの個別株を購入する手もあると思うのですが。
そうしない理由はいろいろあるのですが、ひとつは資金面です。ひとつふたつ買うならともかく、いくつもの銘柄を買い揃えようと思ったらかなりまとまった資金が必要ですから。もうひとつは、僕は会社勤めなので、毎日企業情報や株価チャートをチェックしたりする余裕がないからです。
──実際、個別株を買ったことはないのですか。
じつは十数年前、投資を始めようと思ったとき、最初は個別株に挑戦してみようと考えていたんです。仕事で海外の製薬会社やバイオベンチャーの事情に詳しくなり、それらの企業に投資したら面白いだろうなと思い、米国のネット証券に口座を開きました。でも、投資できるお金が限られていたことと、投資に時間をさけないことから断念し、結局、投資信託にしたわけです。
──会社勤めだと時間的に個別株投資は難しい?
それは人によるでしょう。実際、サラリーマンでも個別株を保有し、きちんと運用している人はいくらでもいますし。僕は仕事が忙しかったし、ちょっと無理かなと思いました。
──でも、同じ投資信託でもアクティブファンドはインデックスファンドに比べて手間がかかりませんか。
それは誤解です。しょっちゅうファンドを買い換えている人は常に情報収集にあたっていたりするのかもしれませんが、そうでなければそんなにやることはありません。僕にしても月1回発行されるレポートを読み、「今月も変わらず頑張ってくれているな」などと確認するくらいです。
──インデックスファンド派には運用成績すらめったにチェックしないという人もいます。
それはそれでいいと思いますよ。運用成績をチェックすればパフォーマンスが良くなるというわけではないですし。ただ、僕は前にも話したように、自分がどんな会社に投資しているのかくらいは知っておきたいし、その会社がどのような状況にあるのかも押さえておきたいんです。だから、毎月のレポートはきちんと目を通すし、何かあればちょっと調べてみたりもします。
──それは苦でも何でもないわけですよね。
そう、むしろレポートを読むのは楽しみです。自分が投資している会社が画期的な新商品を出したりしたらワクワクしますし。
──そこはインデックスファンドにはない良さですね。
その通りです。もちろん個別株を持っていたほうが企業に投資する醍醐味を味わえると思います。でも、アクティブファンドでもその一端を感じられるはずです。
何でもかんでも手数料が高いと非難するのは筋違い
![](https://media.rakuten-sec.net/mwimgs/8/5/-/img_85404a239f0bd4e2ac03a5441f15a9b829139.jpg)
──ところで、アクティブファンドは信託報酬が高いからやらないという人も多いですよね。
はい、だと思います。実際、僕自身、前は手数料が高過ぎる、何とかならないものかといつも思ってました。
──今は思っていない?
何でもかんでも高いと非難するのはちょっと違うかなと。例えば月次レポートはつまらないし、顧客へのフォローもない、そのうえパフォーマンスも悪い。これで手数料が高かったら、そりゃあ、非難したくなります。でも、それらすべてが満足のいくものだったら、手数料が高くても仕方ないかなと。
──多少高くてもそれに見合うものをもたらしてくれるなら不満はないと?
そういうことです。実際、僕が保有しているファンドも、多少高い手数料を払ってでも保有する価値があると思うから持っているわけです。
──世の中には手数料が高いだけのアクティブファンドもあります?
はい、残念ながら。だから、そこはきちんと見極めるべきでしょう。
初心者には「MSCI KOKUSAI」に連動するファンドがオススメ
──最後にズバリ、お伺いします。これから投資を始める人にアクティブファンドをすすめますか。
うーん、難しい質問ですねえ(笑)。例えば投資に関する知識はいっさいなし、お金は増やしたいけど、リスクは極力取りたくないといった人を想定すると、安易にはすすめられないかな。そもそもまったく知識がないと、どのファンドを選べばいいかもわからないでしょうし、月次レポートを読んでも面白くも何ともないでしょうし。
──では、そういう人には何をすすめますか。
ひとつ選べと言われたら、「MSCI KOKUSAI」に連動するインデックスファンドですかね。「MSCI KOKUSAI」とは、米国のMSCI社(モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル)社が公表している、日本を除く世界の先進国の株式を対象とした株価指数のことです。ちなみに僕が保有している「SMTグローバル株式インデックス・オープン」も「MSCI KOKUSAI」連動ファンドのひとつです。
──日本株のインデックスファンドよりも確実性が高い?
僕はそう思います。ただし、長期保有が前提です。長期間保有していれば、どれくらいかは一概には言えませんが、一定のパフォーマンスを見込めると思います。
──で、ゆくゆくはアクティブファンドにもトライしてほしい?
はい、もちろん。ひとつでもファンドを持つと投資への関心が高まり、もっといろいろ試してみたいと思うようになるはずです。そうしたらアクティブファンドを検討してみてほしいですね。
──rennyさんご自身は今後やってみたいこととかありませんか。
今、保有しているファンドはどれも満足しているので、しばらくは保有し続けると思います。将来、例えば仕事をリタイヤした後に思いをはせると、そうですねえ、個別株をやってみたくなるかもしれません。先ほどそのつもりはないと話しましたが、会社を辞めたら時間的な制約はなくなるわけですから。
──そのときは保有するアクティブファンドに組み込まれている銘柄を買います?
いや、そうはしないかな。自分で将来伸びそうな会社を探し出して投資したほうが面白そうだし。うん、たぶん、そうします(笑)。
──今日は長い時間ありがとうございました。
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※このインタビューは2018年11月30日に実施し、2018年12月19日に初回掲載したものです。
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コロナ・ショック緊急インタビュー!個人投資家はどう動いた? アクティブ投信・rennyさん編(2020年4月掲載)
(トウシル編集チーム)
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