「20~30代×積立投資」が最強な理由。将来が今すぐ分かる簡単シミュレーション
トウシル / 2020年8月25日 6時0分
「20~30代×積立投資」が最強な理由。将来が今すぐ分かる簡単シミュレーション
なぜ積立投資が最強なのか
2020年に入り、コロナ・ショックによる株価急落が一つのきっかけとなり、20~30代の若い世代で投資を始める人が増えているようです。
とはいえ、まだ投資を始めていない方の中には、「興味はあるけれど、私の今のおサイフ事情を考えると、大きな金額は投資に回せないなぁ…」「少額で投資したってあんまり意味がないんじゃないの?」など、金額面がネックだと考えて、なかなか第一歩を踏み出せない方は多いかもしれません。
でも実は、投資の第一歩で「金額面がネック」とあきらめる必要はありません。「積立投資」という方法があります。毎月の積立額は少額でも、コツコツ積み立てを続ける積立投資は、「時間」が最大の武器になるからです。この「時間」とは、1年や2年などの短期ではなく、あなたの人生のうちの10年、20年といった単位の長期、超長期の時間のこと。積立投資に数十年単位の時間をかけられる20~30代は、それだけで既に最大の武器を持っているのです。
そこで、「時間」がいかに最大の武器になるか実感できる積立投資シミュレーションをしてみましょう。まず積立額は、楽天証券で積み立てを始めた方の実際の「積み立てデビュー額」を使います。これを毎月積み立てていった場合の積み立て効果、果たしてどれほどになるのでしょうか。
「つみたてNISA」の平均積立額は30代で2.6万円
投信積立(投資信託で毎月決まった金額を積立投資)している人の「積み立てデビュー額」を年代別の平均で見てみると、20~40代すべての年代で2万円台からスタートしています(楽天証券顧客調べ)。
このうち、つみたてNISA(ニーサ:少額投資非課税制度)をしている人の「積み立てデビュー額」はというと、いずれの年代も投信積立全体の平均額に比べ、少しずつ高くなっていることが分かります。
つみたてNISAの非課税枠は年間40万円。これを12カ月で割った約3万3,000円が、毎月の積立上限額の目安になります。つみたてNISAは制度上、未使用の非課税枠を翌年以降に繰り越すことができないため、「年間非課税枠を使い切る」という意志を持って積み立てをしている人が多いと考えられます。
いざ「積立シミュレーション」で積立効果を試算
ではいよいよ、実際の20代の平均積み立てデビュー額である2万円で、シミュレーションしてみましょう。数字の入力だけで簡単に積立投資の効果が分かる「 積立シミュレーション 」を使って、60代まで40年間、積み立てを継続した場合を確認します。
リターンって何?
まずは基本条件の「毎月積立額」「積立期間」「リターン」を入力していきます。
「リターン」とは、目標とする年率運用リターン率のこと。でも、いきなり「目標リターンを決めてください」と言われても、これから投資を始める人はなかなかイメージが湧かないでしょう。そこでリターンの一つの参考として、私たちの年金、つまり、日本の公的年金の管理・運用を行うGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)のリターンはどうなっているのかご紹介します。
GPIFでは現在、年金の元になる160兆円超という大きな額を運用しています。安全に運用するために、低リスク・低リターンの国内債券から、リスクが高い分、期待リターンも高い外国株式まで、幅広い投資先に分散して投資を行っています。分散投資の結果、2001年度から2018年度までの過去18年間の運用実績(名目運用利回り)は、年率2.7%となっています。
ただ、20~30代の場合、「時間」という武器を最大限に駆使し、長期でじっくり積み立てできるため、外国株式のように、多少リスクが高くても長期的に見れば高いリターンが期待できる投資先に集中投資も可能です。多少リスクをとれると考える人は、外国株式程度のリターン(約8%)を狙ってみてもいいでしょう。
20~30代のシミュレーションをする今回は、GPIFのリターン(約3%)と外国株式のリターン(約8%)の中間となる、「5%」を目標リターンに設定します。
次の基本条件を入力します。
- 毎月積立額:20,000円
- 積立期間:40年
- リターン(目標とする年率運用リターン率):5%
毎月2万円が60代で3,052万円に!
↓
40年間という長期にわたって積み立てを続けた場合、最終積立金額は3,052万円という結果になりました!
2019年は「老後資金2,000万円問題」が世間をにぎわせましたが、毎月2万円でもコツコツと続けていけば、2,000万円というのは十分に実現可能な金額なのです。
ところで、積み立てといえば、預貯金という方法もあります。その場合、リターン(金利)は限りなくゼロに近いため、最終積立金額は約960万円(2万円✕12カ月✕40年)です。年率5%の積立投資を継続した場合との差は、実に2,100万円にも上ります。
一歩進んで、目標リターンのイメージをつかみましょう
いままでご紹介してきた通り、外国株式の期待リターンが約8%であることを考えると、「年率5%の運用」は、十分に実現可能性がある水準です。
楽天証券の積立シミュレーションでは、「過去の成績が、ご指定のリターン率以上の投資信託はコレ!」というボタンをクリックすると、直近1年間で指定のリターン率以上の成績をあげた商品の一覧が表示されます。目標とするリターン、さらにはリスク水準のおおよそのイメージをつかめて、商品銘柄選びの参考になりそうです。
↓
「投資」や「資産運用」と聞くと、自分には縁遠いものと感じてしまい、重い腰が上がらないという人も多いでしょう。しかし、最初の一歩を踏み出せず、時間というせっかくの「武器」をみすみす手放してしまうのは、もったいないことです。
少額でも、続けられる金額で「まずは始めてみる」こと。その後は「ほったらかし」でも構わないので、時間を味方につけて「コツコツ継続する」こと。これこそが、20~30代の賢い資産運用戦略なのです。
(楽天証券 投資信託チーム)
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