なぜ投資がうまい人は「悲観で買う、楽観で売る」ができるのか?
トウシル / 2020年9月2日 5時10分
なぜ投資がうまい人は「悲観で買う、楽観で売る」ができるのか?
日経平均株価が大きく下がった日…。
皆さまの中には、「資産状況を見るのが怖い…。どのくらい下がっているのかを見た時に、さぁーっと血の気が引くのがわかるので、できれば見たくない。でも見ないわけには…」という方もいるのではないでしょうか。
失敗する人の心理は、下がると「怖い」、上がると「今買わないと乗り遅れるかもしれない」、そして、買って下がるとまた「怖い」の繰り返しになっているように見えます。結果として、ワァー、ギャーと騒ぎながら「下がると怖いので売ってしまい、上がると焦って買ってしまう」を繰り返して、相場が波乱状態にある中で資産を減らしていってしまうのです。
損する理由は、銘柄のせいでも、相場のせいでも、政治のせいでもない
うまくいかない人は、うまくいかない本当の問題の正体が自らの“一喜一憂”の心理にあることに早く気付くことです。あなたの資産が減ったのは、保有している銘柄(企業)のせいではありません。トランプ米大統領のせいでも安倍首相のせいでもありません。少々言葉がきついかもしれませんが、あなたのせい(心の問題)です。
しかし、決してあなたが悪いと言っているのではありません。あなたの心の問題だとしたら、あなた次第で何とでもなるということです。トランプ大統領や安倍首相のせいだとしたら、それこそ大変です。トランプ大統領や安倍首相があなたの資産のことを考えてくれるでしょうか?
「そうか、自分は自らの一喜一憂に踊らされていただけだったんだ!」
そう心の底から思えた時に、初めて冷静さを取り戻すことができるでしょう。
「人皆西へ行けば東に行け」
相場の神様 本間宗久翁の言葉に「人皆西に行けば東に行け」があります。別の言い方をすると、「悲観で買い、楽観で売れ」ということです。マーケットが下落して多くの人が悲観になり、怖くなっている時に買って、マーケットが上昇して多くの人が楽観的になり、ワクワクしている状態時に売りなさいということです。中長期の視点でみた場合に、「悲観で買い、楽観で売る」ほうがパフォーマンスが上がるように皆さまも思えるのではないでしょうか。その逆の「楽観で買い、悲観で売る」を繰り返したら、資産をどんどん減らしていってしまうだろうことは想像に難くないでしょう。
皆が「不安だ」と言っている時に、自分だけ逆の動きをする(買い向かう)のは怖いですし、勇気がいることでもあります。多くの人が「不安だ」と言っていたら、普通は「やっぱり不安だよね。まだ下がるよね」となってしまうのです。マーケットが下がっている時は、ネガティブなニュースで溢れているので、情報収集すればするほど不安になってしまい、下がれば下がるほど怖くなって売りたくなってしまうのです。
ただ、大衆が悲観の中、勇気をもって買い向かった結果、パフォーマンスが上がり、「そうか、みんなが不安になっている時に買ったほうがいいんだ」ということを心底体感したら、その後は大衆の逆を行く(悲観で買い、楽観で売る)ことに抵抗がなくなるでしょう。投資でうまくいっている人は少ないとよく言われますが、そのゆえんはここにあります。うまくいっている人は大衆とは逆なのです。少数なのです。
「人皆西に行けば東に行け」
投資で成功していくためにはこのスタンスはとても重要だと感じています。少なくとも自らが一喜一憂している状態の中で判断しないことです。波乱相場で多くの人が不安になり一喜一憂している時に一緒に一喜一憂せず、自らの怖れと向き合い、平常心をもって臨んでいくことを心掛けていってください。このことがきっとあなたの中長期的な証券投資での成功につながるでしょう。
(白石 定之)
この記事に関連するニュース
-
悔やんでいます…大企業の持株会、東日本大震災後1年で半値以下になった株を〈狼狽売り〉の末路「10年で7倍のはずが」【サラリーマン投資家の実話】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年7月21日 17時30分
-
「根拠のない自信」持つ人に共通する"すごい特徴" 思考停止に陥る「3つのワナ」にはまらないコツ
東洋経済オンライン / 2024年7月17日 19時0分
-
ワイマール時代のような日本株の上昇と円の下落
トウシル / 2024年7月11日 18時23分
-
投資初心者なら知っておくべき!株価の下落相場を乗り切るための4つの手法
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年6月26日 11時0分
-
新NISAは「ほったらかし」が鉄則だが…積立投資で「年1回だけ絶対にやったほうがいいこと」
プレジデントオンライン / 2024年6月26日 9時15分
ランキング
-
1投資信託「以外」のほったらかし投資の選択肢とは 年利10%ならおよそ「7年で資産が倍」になる
東洋経済オンライン / 2024年7月21日 9時0分
-
2コメが品薄、価格が高騰 米穀店や飲食店直撃「ここまでとは」
産経ニュース / 2024年7月21日 17時41分
-
3サーティワン、大幅増益 「よくばりフェス」や出店増が奏功
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年7月19日 18時48分
-
4ウィンドウズ障害、便乗したフィッシング詐欺のリスク高まる…復旧名目に偽メール・偽ホームページ
読売新聞 / 2024年7月22日 0時0分
-
5物言う投資家エリオット、スタバ株を大量取得=関係筋
ロイター / 2024年7月20日 5時59分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください