株式投資で負けないための分散投資の最適解!分散派・集中派のメリット、デメリットも確認
トウシル / 2020年9月17日 10時31分
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株式投資で負けないための分散投資の最適解!分散派・集中派のメリット、デメリットも確認
あなたは「分散投資派」?それとも「集中投資派」?
株式投資を行うとき、投資資金をできるだけ複数の銘柄に振り分ける「分散投資」の手法と、できるだけ少数の銘柄に集中して投資する「集中投資」の手法があります。
皆さんは、分散投資と集中投資のどちらの手法を用いていますか。どちらが正解・不正解というものではありませんが、二つの手法にはそれぞれメリットとデメリットがあります。
もしこれらのメリット・デメリットを知らずに選んでいるとしたら、それはとても危険なことです。今回のコラムを参考にして、ご自身はどちらの手法を選択するか、しっかりと決めてみるといいでしょう。
集中投資のメリットとリスクとは?
株式投資で成功した人の中には、少数の銘柄に資金を集中して投資する「集中投資」を行っていたというケースが少なくありません。
この集中投資、いわば「ハイリスク・ハイリターン」の投資手法といえます。
例えば、ある1銘柄のみに資金を集中させて投資をし、その銘柄の株価が10倍になれば、資産も10倍になります(税金の影響は無視します。以下同様)。
一方、その1銘柄の株価が半分になってしまえば、資産も半分です。
これが、10銘柄に均等に資金を分散させて投資し、そのうちの1銘柄の株価が10倍、それ以外の9銘柄の株価が横ばいであれば、資産は1.9倍にとどまります。
でも、10銘柄のうち1銘柄の株価が半分、それ以外の9銘柄の株価が横ばいとなっても、資産の減少は5%で済みます。
このように、集中投資をした場合と分散投資をした場合とでは、成功した場合のリターンも、失敗した場合の損失も集中投資の方が大きくなります。
集中投資をしても良い人とは?
では、成功した場合のリターンも、失敗した場合の損失も大きい集中投資をしても良い人とはどのような人でしょうか。それは、ファンダメンタルズ分析による銘柄選定の能力がプロ並みに高い人です。
銘柄選定の能力が高ければ、株価がより上昇しやすく下落しにくい銘柄を選ぶことができるはずです。であるならば、下手にいくつもの銘柄に分散投資するより、1~3銘柄程度に資金を集中させた方がより大きな利益を得ることができるのです。
しかし、銘柄選定の能力に自信のない方であれば、集中投資は逆にリスクを高める手法になります。現に、一つの銘柄に集中投資して、多大なダメージを被った個人投資家もいますし、信用取引も併用してレバレッジをかけた場合、突然の急落により資産が全て吹き飛び、逆に借金が残ってしまった、というケースもあるくらいです。
筆者が実践しているのは集中投資?分散投資?
ところで、筆者は集中投資ではなく分散投資を実践しています。筆者自身、プロ並みに銘柄選定を行う能力もありませんし、やはり少数の銘柄に資金を集中させた場合、突発的な事象や突然の悪材料が生じた場合の株価下落によるダメージが大きくなってしまうからです。
分散投資をしていると、リターンも限定的になりますが、損失も抑えることができます。精神安定上も有利です。
また、多数の銘柄に分散投資をするため、もし欲しいと思っていた銘柄を買いそびれたとしても、1銘柄当たりのウエイトが小さいので、それほど悔しくありません。
集中投資は少数の銘柄に入れ込む投資手法で、リスク軽減のためにとにかく銘柄選択を徹底して行う必要があります。対する分散投資は特定の銘柄に入れ込むことはせず、投資する銘柄数を増やすことにより個別銘柄ごとのリスクを軽減しているのです。
どのくらいの銘柄数に分散するのがよいの?
集中投資はうまくいけば大きな利益につながる手法ではありますが、失敗した場合のダメージも大きいので、筆者としてはあまりお勧めできるものではありません。
では、集中投資ではなく分散投資をするとして、どのくらいの銘柄数に分散すればよいのでしょうか。
これは統計学的に明らかになっていて、10銘柄程度までは、分散させればさせるほどリスクを大幅に軽減することができます。それ以上、30銘柄程度までは緩やかにリスクが軽減していき、30銘柄を超えるとリスク軽減効果はほとんどなくなります。
よって、投資可能な資金の金額にもよりますが、10~30銘柄への分散投資が適しているといえるでしょう。
投資可能資金が少ないなどの理由で多くの銘柄に分散投資できない、という方もいらっしゃると思います。でも、資金が少なければ分散投資もしにくいことは事実です。頑張ってタネ銭(元手)を増やし、できるだけ10銘柄程度への分散投資ができるように心掛けてみてください。
(足立 武志)
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