インスタフォロワー18万人・さぶさんインタビュー中編:低リスクで人気!社債の魅力
トウシル / 2020年9月25日 5時10分
インスタフォロワー18万人・さぶさんインタビュー中編:低リスクで人気!社債の魅力
※このインタビューは2020年3月7日に実施し、2020年3月27日に初回掲載したものです。
人気ブログ『元証券ウーマンのお財布事情。』を運営する、女性ブロガー・さぶさんインタビューの中編をお届けします。
さぶさんの教育資金づくりの大きな柱になっているのが、企業が発行する債券、「社債」です。中編では社債の魅力や買い方を中心にお聞きしました。
「少しでもいいから確実に増やしたい」という人にオススメ
──前回、お子さんの教育資金を貯めるため、学資保険や外貨建て終身保険に加入しているとお伺いしました。目標の教育資金1,000万円に届くため、残りはどのように貯めようと考えたのですか。
たぶん、投資に詳しい人なら株式や投資信託で運用することを考えると思います。
ただ、私は将来使うことが確定している教育資金に限ってはリスクを取りたくなくて、それらに投資する気にはなりませんでした。
──個別株はともかく、投資信託ならば比較的リスクは少ないのではないですか。
そうかもしれません。でも、これは個人的なことなのですが、投資信託にあまりいいイメージがなかったんです。
証券会社に勤務していたころ、運用担当者がより高いリターンを目指して独自に運用するアクティブファンドが主流だったこともあり、大きく値が下がることもけっこうあったので。
──今は市場平均と同じような値動きをするインデックスファンドが人気ですよね。
はい、インデックスファンドに悪い印象はありません。実際、教育資金以外ではインデックスファンドの積み立てを行っています。
とはいえ、インデックスファンドも経済情勢などによってはガクンと値が落ちることもあるでしょう。
──教育資金に関しては、なるべく元本が保証されている運用を、ということでしょうか。となると、預金や保険ということになりませんか。
あと、社債です。発行元が倒産したら元本が戻ってこない可能性もありますが。
──社債も株同様、企業が発行するものですが、よく知らない方も多いかと思います。株と社債、どう違うのか、簡単に教えていただけますか。
株を買うというのはその会社に「出資する」ということですよね。だから、会社の業績がよくなって株価が上がったらその恩恵を受けることができますが、下がったら損をすることになります。株主が「どうしてくれるんだ」と文句をいうことはできません。
一方、債券を買うというのは「融資する」、つまりお金を貸すということなんです。貸すわけですから、返してもらえます。その会社が倒産した場合は別ですが、そうでなければ返してもらえます。
──利子をつけて返してくれるのでしょうか。
はい。通常、社債は4年とか7年とか10年とか、期間が定められています。4年間借りるので、どれくらい利子をつけるかあらかじめ約束してくれるんです。
──どれくらい利子がつくのですか。
決して高くはありません。年利0.1%から1%程度、たまに2%を超えるものがあるという感じです。
──それでも銀行預金よりはるかにいいですね。
今、大手都市銀の定期預金の金利は0.01%ですから、仮に1%だとしても100倍です。にもかかわらず、元本割れのリスクは低いと考えています。
もちろん、最低でも年利4、5%はほしいとか、2倍、3倍に増やすことを目指したいとか、そういう人にはお勧めしません。でも、少しでもいいから確実に増やしたいという人にはオススメしたいです。
──さぶさんは教育資金の一部を社債で運用されているのですね。
はい、ある会社の社債を100万円ずつ、2度購入しました。
こちらの会社は過去に何度も社債を発行しているのですが、年利が2%前後とかなり高いので、とても人気です。他に、金額は少なめですが、金融会社の社債も持っています。
利回りのいい社債は即売り切れ!?
──社債に関心をもつようになったのはなぜですか。
これも証券営業時代のことですが、ある金融機関を定年退職されたお客様がいらっしゃいました。お金のことを知り尽くした方だったのですが、この方が社債しか買われなかったんです。
株にはいっさい目をくれないのに、どこかの企業が社債を発行すると必ずといっていいほど購入されていました。それで、私も関心を持つようになりました。
──他のお客さんにも勧めていましたか。
はい。社債は売っても利益が少なく、上司にはあまりいい顔をされませんでしたが、それでも無視して勧めていました(笑)。
──社債はとても魅力的な商品だと分かりました。でも、やっぱり株などに比べるとマイナーですよね。
社債を発行する企業はごく限られているので、株に比べて流通量が圧倒的に少ないんです。だから、なかなか手軽には買えないのだと思います。
──なるほど。
しかも、先ほどの、金融機関を退職された方のようなコアなファンが一定数いるため、利回りのいい社債が発行されると、アッという間に売り切れてしまいます。購入のチャンスがなかなかないんです。
──社債の購入には、何かコツがあるのですか。
社債は先着順というケースが多いです。だから、こまめに証券会社などから情報を集め、できるだけ早く申し込むことが大事になります。
それと証券会社によっては、どのお客様に売るか、営業担当者の裁量に委ねられることもあります。そういう意味では、証券会社に口座を持つなら支店にするとか、営業担当と日頃から話をするとか、そういうことも多少必要かもしれません。
──児童手当が2人で400万円、学資保険が200万円、外貨建て終身保険も200万円、社債が200万円強。すべて予定通りにいけば、すでに1,000万円キープできていることになります。あと半分ですね。
はい。多少現金もありますし、2人とも18歳になるまで時間があるので、何とかなるかなと思っています。
資産をすべて「円」で持つのはリスキー
──教育資金とは別に、将来のための備えも必要とおっしゃっていましたよね。そちらはいかがですか。
まだ全部合わせて数百万円といったところですが、株やらインデックスファンドやら、いろいろ投資しています。
こっちは30~40年後を見据えたものなので、一時的に元本割れしたりしても仕方ないか、くらいの気持ちで取り組んでいます。投資スタンスも教育資金よりちょっとだけ攻めています。
──インデックスファンドは何を購入しているのですか。
「楽天・全米株式インデックス・ファンド」で、月5,000円ずつ積み立てています。
──個別株は何を保有していますか。
日本株だとオリックスなどを保有しています。
あとは米国株ですね。米国株は1株でも買えるので、少しずつ10銘柄ほどもっています。P&Gやアップル、マクドナルドなど大型株が多いです。
──P&Gやマクドナルドは配当金がありますよね。米国株は年4回支払うところが多いですし、少額でもうれしいですよね。
はい、通知がくるとうれしいです!
──インデックスファンドも「全米」ですし、個別株も米国株を多く持っていますし、海外モノがかなり多いですね。
今後、日本経済が飛躍的に成長するとは考えにくいですし、資産をすべて「円」でもつのはリスキーだと思っています。ある程度は、世界最大の基軸通貨であり、世界中に行き渡っている米ドルで持つべきかなと。
事実、まわりの金融マンには、米国ドルの比率を少しずつ増やしている人が多いです。
──たしかに最近は米国株の人気が高まっているように思います。では、次回は「ポイ活」についてお伺いします。
※このインタビューは2020年3月7日に実施し、2020年3月27日に初回掲載したものです。
<<【前編】教育資金はこう貯める!
>>【後編】年間20万円ゲットの「ポイ活」術
▼さぶさんの書籍が発売決定!
元証券ウーマンの一生使えるお金の話 貯金ゼロから「貯め体質」(2020年10月01日頃発売)
(トウシル編集チーム)
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