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この株高、ドル高は、なぜ正しいのか?

トウシル / 2020年11月12日 9時31分

写真

この株高、ドル高は、なぜ正しいのか?

本日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは106.41

下値メドは104.39

今朝の天気マークは「くもり」

※天気の判定基準は記事末尾にあります

株高支える御三家
ワクチン、低金利、バイデン

 10日(水曜)のドル/円は105.00円台をキープ。東京時間に105.01円まで下げてこの日の安値をつけましたが、そこから反発してNY時間には105.68円まで上昇。ワクチンのニュース後の高値をつけました。終値は105.43円。

 コロナワクチン開発「ほぼ成功」のニュースが引き金となったマーケットの流れは続いています。この日のダウ平均株価は▲23.29ドル安で引けましたが、利益確定に押されただけで、強気トレンドであることに変わりはありません。NY株だけではなく、日経平均もロンドンFTも大幅に上昇しています。しかし、新型コロナ大流行前を超えるような株価水準は「正当化」されるのでしょうか?

 新型コロナによって、ビジネスの「構造変化」は想像を超えるスピードで進んでいます。新型コロナで人々の外出が制限された結果、飲食業や小売業、そしてサービス業が壊滅的なダメージを受けました。新型心は世界経済を破壊するという恐怖が大きかった。しかし、新型コロナが加速させた構造変化は、ある企業にとっては、大きなビジネスのきっかけになっているわけです。つまり、全てが全て悪いことばかりではないと前向きに解釈するようになったわけです。今月発表された雇用統計が、一時の勢いはなくなってはいますが、堅調だったこともマーケットを安心させています。そして、世界的なディスインフレ状態が続くなかで、米国は長期間にわたり低金利が続くことになります。

 ワクチン開発でアフターコロナの時代が見えてきた。新しいビジネスチャンスで収益を上げる企業もある。しかも金利は上がらない。これが株高を正当化する理由だといえます。しかしドルにとっては、少なくとも金利面ではドル安ということになるでしょう。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

11日のドル/円のNY市場終値は105.43円

 前営業日の終値比+0.19円だったので、今朝の天気マークは「くもり」です。
今日の注目通貨

主要指標 終値 

出所:楽天証券が作成

今日の注目通貨

ドル/円:レンジ予想:104.21円から106.21円

 経済に多大な犠牲を払うロックダウンでも新型コロナを制圧できないことは、欧州の状況で明らかで、世界は暗くなっていました。ファイザーが開発するワクチンで9割の有効性が確認できたという発表は、マーケットの雰囲気を大きく変えました。

 しかし、来年までに十分な量を確保することは非常に難しいといわれています。ワクチンは2回接種する必要があるならば、さらに困難。保管に超低温の温度管理が可能な設備が必要であるため、保存、流通など物流面の課題も大きい。今まで絶望的だっただけに、ワクチン開発は大きな希望となりました。しかしこれから現実を見て急に熱狂が冷めるリスクは注意したいと思います。


◎天気の判定基準とは?

天気マークを見るだけで、ドル高で引けたのか、それともドル安で引けたか、ひと目で確認することができます。

・「晴れ」
当日の終値が、前日の終値に比べて0.20円を超えるドル高/円安だった場合は、「晴れ」の天気マークを表示します。

・「雨」
反対に、終値が0.20円を超えるドル安/円高だった場合は、「雨」の天気マークを表示します。

・「くもり」
終値が上下0.20円の範囲にあった場合は「曇り」のマークを表示します。

※天気マークは、前日の終値との比較を示したもので、今日のマーケットの方向を予想するものではありませんので、ご注意ください。

※ちなみに2018年は、「晴れ」80日、「雨」82日、「くもり」98日 でした。
また、2018年は延べで43.33円上昇、延べで46.41円下落。差引3.08円の円高(2017年末に比べて)でした。

(荒地 潤)

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