円のショートと、ポンドのロングが増加中。最新IMMレポート分析
トウシル / 2017年10月12日 11時0分
円のショートと、ポンドのロングが増加中。最新IMMレポート分析
IMMポジション推移(09/12 ~ 10/03)
円:円のネットショート増加中。前週比18%増える。
CFTC(全米先物取引委員会、Commodity Futures Trading Commission)発表による10月3日現在の建玉報告によると、CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)通貨先物市場において、投機筋の円のネット枚数(円の買い建玉と売り建玉の差)は、8万4,643枚のショートで、円の売り持ち残高が多い状況です。ドル換算にすると、約94億ドル相当のドル買い持ち(円の売り持ち)になります。円のネットショート枚数は、前週比で18.6%(約18億ドル)拡大。
売買別では、買い建玉(円ロング)が前週比約36.8%増加。一方売り建玉(円ショート)は前週比約25.5%増加。円ロングも増えましたが、枚数ではそれ以上に円ショートが増えています。ドル円が113円台まで上昇したことに合わせた動きといえます。
IMM円 2015.10 ~ 2017.10
ユーロ:ユーロのネットロングは、やや増える。
- ユーロのネット枚数(ユーロの買い建玉と売り建玉の差)は9万833枚のロングで、ユーロの買い持ちが多い状況が続いています。
- ユーロ換算にすると、約113億ユーロの買い持ち(=約133億米ドルの売り持ち)。
- ネットロング枚数は、前週比で3.0%増加しました。
- 売買別では、買い建玉が前週比1.8%増え、売り建玉も0.7%増えました。
IMMユーロ 2015.10 ~ 2017.10
豪ドル:豪ドルのネットロング減る。買い建玉が縮小。
- 豪ドルのネット枚数(豪ドルの買い建玉と売り建玉の差)は7万1,812枚のロングで、豪ドルの買い持ちが多い状況が続いています。
- 豪ドル換算にすると、約71億豪ドルの買い持ち(=約55億米ドルの売り持ち)。
- ネットロング枚数は、前週比7.0%縮小ました。
- 売買別では、買い建玉が前週比4.8%減る一方、売り建玉は前週比1.4%増えました。
IMM豪ドル 2015.10 ~ 2017.10
ポンド:ネットロング増加。売り建玉を処分。
- ポンド:ネットロング増加。売り建玉を処分。
- ポンドのネット枚数(買い建玉と売り建玉の差)は、1万9,949枚のロングで、ポンドの買い持ちが多い状況。
- ポンド換算にすると、約12億ポンドの買い持ち(=約16億米ドルの売り持ち)。
- ポンドのポジションは前週、2015年11月以来、初めてポジションが売り持ちから買い持ちへと転換しました。
- 売買別では、買い建玉が前週比0.2%増えたのに対して、売り建玉は前週比19.6%減りました。売り建玉の手仕舞いが急ピッチで進んでいます。一方、買い持ちを積み増すことには慎重で、枚数はそれほど増えていません。
IMMポンド 2015.10 ~ 2017.10
(荒地 潤)
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