ドル/円急反発に注意? 2020年最後の会合で、 FOMCは今夜「アレ」するのか?
トウシル / 2020年12月16日 9時27分
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ドル/円急反発に注意? 2020年最後の会合で、 FOMCは今夜「アレ」するのか?
本日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは104.52円
↓下値メドは103.00円
今朝の天気マークは「雨」
※天気の判定基準は記事末尾にあります
12月のドル/円は、上がりますか?それとも下がりますか?
楽天証券が個人投資家の方を対象に実施した相場見通しアンケートによると、12月のドル/円が「103.00円よりも円高」になるという予想は全体の48%を占めました。反対に「105.50円より円安」の予想は21%にとどまりました。残り31%は「動かない」で、103.00円から105.50円のレンジは超えないと考えているようです。
では、実際の相場はどうなっているかというと、大方の予想通りドル/円は、徐々にですがドル安/円高に動いています。15日(火曜)のドル/円は、東京時間につけた104.15円を高値にして下げ始め、NY市場終了前に103.61円まで円高。終値は103.64円でした。終値が104円より円高だったのは、12月3日以来。個人投資家の約半数が期待する102円台まではまだ少し距離がありますが、105円台復帰はさらに遠くなったイメージ。105円台は1カ月前の11月16日以来お目にかかっていません。
今夜(日本時間では明日早朝)は今年最後のイベントが控えています。FOMC(米連邦公開市場委員会)が今年最後の会合を終え、パウエルFRB議長が会見を開きます。
FOMCが新しい緩和策を出すのではという期待があります。しかしワクチン接種開始や米政権交代など、環境も前回のFOMC会合から大きく変わっています。今月発表された米失業率が6.7%まで低下したことにくわえて、平均労働賃金が前年比4.4%上昇したことを見たFOMCが、債券買い入れの満期延長などの追加緩和策を講じることは難しくなったとの見方も増えています。実際、緩和政策はもう十分やり尽くした、むしろ緩和縮小の準備をはじめるべきとの意見もFOMCメンバーの一部から出ているようです。
FOMCが今年最後のイベントといいましたが、それは予定された経済行事に限っての話。英国とEU(欧州連合)のブレグジット交渉、さらに米議会での景気刺激策の成立など、今年はまだまだ大きなイベントが残っています。
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主要指標 終値
![](https://media.rakuten-sec.net/mwimgs/e/6/-/img_e65d470df5bd79fc1b38d61dc7f97e8d55027.jpg)
15日のドル/円のNY市場終値は103.64円
前営業日の終値比▲0.38円だったので、今朝の天気マークは「雨」です。
今日の注目通貨
ドル/円:
FOMCは、しばらくの間、現在の緩和政策を継続する、少なくとも2014年前半まで利上げしないと明言しています。パウエルFRB議長は今年、FRB(米連邦準備制度理事会)の政策手段のひとつとして平均物価目標を導入することを発表しました。平均物価目標はインフレが上昇してもすぐには利上げしないことを意味していて、FRBが緩和姿勢(ハト派姿勢)を一段と強めていると解釈されました。しかし実際のところ、FOMCは平均物価目標の詳細について何も説明していません。インフレ率のオーバーシュートはどこまで、どれくらいの期間まで許容するのかまったく不明なまま。FRBは、細かい数値を出さないことで政策の自由度を確保しているともいえます。インフレ率がオーバーシュートする前に利上げすることも可能性としてゼロではないとの発言もあります。FOMCの政策スタンスの変化の兆についても注意したいです。
ドル/円:予想レンジは 101.90円 から106.90円
12月のドル/円のピボット(ブルベア判断の分かれ目)は104.39円。104.39円より上ならばドル買い優勢、104.39円より下ならばドル売り優勢。
107.85円 : 第5レジスタンス(HBO)
107.05円 : 08月 高値 (08月13日)
106.89円 : 第4レジスタンス
106.55円 : 2020年 09月 高値
106.11円 : 10月 高値 (10月07日)
105.94円 : 第3レジスタンス
105.68円 : 2020年11月 高値
105.64円 : 第2レジスタンス
105.35円 : 第1レジスタンス
104.75円 : 2020年12月 高値
104.39円 : ピボット
103.51円 : 2020年 12月 安値
103.43円 : 第1サポート
103.18円 : 2020年 11月 安値
103.14円 : 第2サポート
102.84円 : 第3サポート
101.89円 : 第4サポート
101.17円 : 2020年 安値(20年 03月09日)
100.93円 : 第5サポート(LBO)
◎天気の判定基準とは?
天気マークを見るだけで、ドル高で引けたのか、それともドル安で引けたか、ひと目で確認することができます。
・「晴れ」
当日の終値が、前日の終値に比べて0.20円を超えるドル高/円安だった場合は、「晴れ」の天気マークを表示します。
・「雨」
反対に、終値が0.20円を超えるドル安/円高だった場合は、「雨」の天気マークを表示します。
・「くもり」
終値が上下0.20円の範囲にあった場合は「曇り」のマークを表示します。
※天気マークは、前日の終値との比較を示したもので、今日のマーケットの方向を予想するものではありませんので、ご注意ください。
(荒地 潤)
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