あの日から1年。世界の中央銀行は今、何を警戒するのか?
トウシル / 2021年3月1日 9時51分
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あの日から1年。世界の中央銀行は今、何を警戒するのか?
本日のレンジ予測
↑上値メドは107.60円
↓下値メドは105.25円
コロナが風土病に認定されたら、一部途上国からの入国が永久禁止になる可能性
2020年3月2日。G7(主要7カ国)の中央銀行は緊急電話会議を開き、新型コロナ対策の「協調利下げ」について話し合いました。その翌日、FRB(米連邦準備制度理事会)は世界の中央銀行に先駆けて緊急利下げ第1弾を実施。これを受け、米10年債利回りは0.90%まで急低下。NY株式市場では景気先行き不安から一時1,000ドル近く急落しました。
そして1年後。2月末のNY株式市場は大きく下落。しかし、下落の理由は景気回復期待の米長期金利の急上昇という、1年前とはある意味正反対の理由からでした。
2月26日(金曜)ドル/円は円安続行。106.17円でオープンしたあと、東京時間午前に106円を割って105.85円まで下げる場面もありましたが、その後再び上昇。NY時間には106.69円まで今年の高値を更新。終値は106.55円。終値106円台は2営業日連続。
この日はドル/円だけではなく、他の通貨に対してもドルが高くなりました。ユーロは1.2100ドルを下回り1.2073ドルまで下落(ユーロ安)。ユーロ/円は129.53円から128.56円まで値下がり。豪ドルも下げ、対ドルでは2月9日以来の0.77ドル割れとなりました(豪ドル安)。豪ドル/円は83.82円が高値で、82円を抜け81.98円まで大きく下げています。
今月も為替Walkerをよろしくお願いいたします。
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主要指標 終値
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今日の一言
味方とは近しく、敵とはもっと近しく
3月最初の週は経済データに注目!
3月第1週と来週は、ところせましと経済指標が並んでいます。なかでも注目が高いのは、RBA(豪準備銀行)の政策金利(2日)、そして米国2月雇用統計(5日)です。
RBAが今回政策金利を0.1%に据え置くことは確実。問題はRBAが長期金利上昇「容認」派のFRB陣営につくのか、あるいは「反対」派のECB(欧州中央銀行)につくのか。金利上昇は世界共通のテーマになりつつありますが、中央銀行の対応は分かれていています。また4日にはパウエルFRB議長の発言が予定されています。
1月の米国の失業率は6.3%でした。失業率は昨年4月に14.7%を記録したあと、「順調に」低下しています。しかし、パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長は、一時解雇者や就職をあきらめた人を含めると、実際の失業率は、雇用統計の6%よりも、むしろ10%に近いとの見解を示しています。そして、この状況が改善されなければ、米国の経済成長に長期的な影響を与えると警告しています。
今週の経済指標は、それ以外も景気指数では1日と3日に中国PMI(購買担当者景気指数)、欧州PMI改定値、英PMI改定値、米ISM。インフレ指標ではドイツCPI(消費者物価指数):1日、欧州HICP:2日、トルコCPI:3日。カナダGDP(国内総生産)は2日、豪GDPは3日。3日には米地区連銀経済報告(ベージュブック)の公表もあります。
今日の注目通貨
ドル/円: 今週の予想レンジ:上107.95円、下104.41円
週末のドル/円のピボット(ブルベア判断の分かれ目)は106.18円。106.18円より上ならばドル買い優勢、106.18円より下ならばドル売り優勢。
109.38円 : 2020年 04月 高値(04月06日)
108.62円 : 第4レジスタンス(HBO)
108.16円 : 2020年 07月 高値 (07月01日)
108.09円 : 2020年 05月 高値 (05月19日)
107.95円 : 第3レジスタンス
107.27円 : 第2レジスタンス
107.06円 : 第1レジスタンス
107.05円 : 2020年 08月 高値 (08月13日)
106.69円 : 2021年 02月 高値
106.18円 : ピボット
105.29円 : 第1サポート
105.08円 : 第2サポート
104.41円 : 第3サポート
104.41円 : 2021年 02月 安値
104.00円 : 2020年 09月 安値
103.73円 : 第4サポート(LBO)
103.18円 : 2020年 11月 安値
102.59円 : 2021年 01月 安値
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(荒地 潤)
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