日経平均急落、「三大割安株」買い増しの好機と判断
トウシル / 2021年3月8日 7時33分
![日経平均急落、「三大割安株」買い増しの好機と判断](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/toushiru/toushiru_31233_0-small.jpg)
日経平均急落、「三大割安株」買い増しの好機と判断
※このレポートは、YouTube動画で視聴いただくこともできます。
著者の窪田真之が解説しています。以下のリンクよりご視聴ください。
「 [動画で解説]日経平均急落 「三大割安株」買い増しの好機と判断」
---------------------------
米金利上昇を嫌気して、グロース株の下落が続いている
3月第1週(1~5日)の日経平均株価は1週間で101円下がり、2万8,864円となりました。1,051円下がった2月最終週(22~26日)に続き、2週間連続の下落。米長期金利上昇をきっかけに世界的に株が売られる流れが続きました。
米長期金利(10年国債利回り)推移:2020年1月2日~2021年3月5日
![](https://media.rakuten-sec.net/mwimgs/6/9/-/img_6939f4501f82d90596c3bea71d03ae0042968.jpg)
日経平均・ナスダック総合指数・NYダウ・上海総合指数の動き比較:2019年末~2021年3月5日
![](https://media.rakuten-sec.net/mwimgs/a/1/-/img_a161d9c7aec8fa8629fc4044fa14677f53031.jpg)
出所:楽天証券経済研究所が作成
世界的に株価バリュエーションの高いグロース(成長)株の値下がりが目立っています。一方、株価バリュエーションが低いバリュー(割安)株は、株価堅調です。
米国株では、GAFAM(グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル、マイクロソフト)などグロース株の比率が高いナスダック総合指数の下げが大きい一方、バリュー株の比率が相対的に高いNYダウは堅調です。
三大割安株は金融・資源・製造
日本株でも、同じことが起こっています。グロース株の値下がりが大きいものの、バリュー株は堅調です。それが、TOPIXバリュー指数とTOPIXグロース指数の値動きの差に表れています。
TOPIXバリュー指数とTOPIXグロース指数の値動き比較:2020年末~2021年3月5日
![](https://media.rakuten-sec.net/mwimgs/8/7/-/img_870a8c591bd512b1c777c45d1b1ddb9234715.jpg)
※指数は、配当込み
バリュー株には、私が「三大割安株」と呼んで「買い推奨」を続けてきた大型の高配当利回り株が含まれます。
「三大割安株」とは、金融株、資源関連株、製造業のことで、株価バリュエーションが低く、配当利回りの高い銘柄が多いことから私がそのようにネーミングしています。
コロナ禍で業績が悪化し、2020年は株価低迷が続いてきましたが、足元では金利上昇、資源価格上昇、世界景気回復によって業績回復期待が高まってきたことから、株価が好調に推移しています。
グロース株は、コロナ禍でも業績が相対的に好調だったIT関連やバイオ株などが含まれます。2020年は、業績不振のバリュー株が売られる中、業績も株価もきわめて好調でした。
ところが、2021年に入り、米金利上昇をきっかけに、世界的にグロース株が売られる中で、日本でもグロース株の下落が目立っています。
以下の通り、2020年まで含めると、グロース株の方がバリュー株よりパフォーマンスがはるかに良くなっています。
TOPIXバリュー指数とTOPIXグロース指数の値動き比較:2019年末~2021年3月5日
![](https://media.rakuten-sec.net/mwimgs/4/8/-/img_48a5b45edaa8245b76fc57e87be0280f58454.jpg)
※指数は配当込み
2021年だけ見る、つまり上のグラフの赤で囲んだところだけ見ると、バリュー指数の方がパフォーマンスが良いのですが、2020年初めから通して見ると、グロース指数の方が上昇率が高いことがわかります。
この下落局面は、バリュー株押し目買い好機と判断
この日経平均急落が、「宴の終わり」「新たな下げトレンドの開始」を意味するのか、「押し目買い好機」か、議論が出ています。
私は日本株の「押し目買い好機」と判断しています。これから業績モメンタムが強くなってくるバリュー株、中でも、三大割安株(金融株、資源関連株、製造業の割安株)に注目しています。以下に、投資の参考銘柄を記載します。
投資の参考銘柄:2021年3月5日時点
コード | 銘柄名 | 種別 | 株価:円 | 配当利回り | PER:倍 | PBR:倍 |
---|---|---|---|---|---|---|
8306 | 三菱UFJ FG | 金融株 | 565.0 | 4.4% | 11.0 | 0.43 |
8766 | 東京海上HD | 金融株 | 5,382.0 | 4.4% | 18.6 | 1.05 |
8058 | 三菱商事 | 資源関連 | 3,037.0 | 4.4% | 22.4 | 0.84 |
8002 | 丸紅 | 資源関連 | 822.5 | 3.4% | 7.5 | 0.87 |
7203 | トヨタ自動車 | 製造業 | 7,969.0 | 2.8% | 11.7 | 1.11 |
出所:配当利回りは、2021年3月期1株当たり年間配当金(会社予想)を3月5日株価で割って算出。1株当たり配当金の会社予想を公表していないトヨタのみ日経QUICKコンセンサス予想を使用。1株当たり配当金は、三菱UFJ25円、東京海上235円、三菱商事134円、丸紅28円、トヨタ220円。PERは、3月5日株価を2021年3月期1株当たり利益(会社予想)で割って算出 |
▼著者おすすめのバックナンバー
2021年2月24日:「インフレ関連株」に注目。原油・銅・ニッケル・鉄鉱石・穀物・天然ゴム・海運市況上昇
2021年2月17日:配当利回り4.4%!三菱UFJ FGの「買い」判断を継続
2021年2月1日:日本株急落とロビンフッダー:ここは買い場?「宴の終わり」を判断する3つのシグナル
(窪田 真之)
この記事に関連するニュース
-
過去最高値のTOPIXに影響!長期保有で高リターンを狙う“バリュー株”投資って?
MONEYPLUS / 2024年7月6日 7時30分
-
新NISAで中小型株 将来TOPIX入りならインパクト絶大の14銘柄
トウシル / 2024年7月5日 10時22分
-
年末の日経平均、4万2,000円到達を予想する3つの理由(窪田真之)
トウシル / 2024年7月4日 8時0分
-
2つの指数を組み合わせればOK! キャピタルゲインと配当利回り、両方を狙えるポートフォリオの組み方
Finasee / 2024年6月27日 17時0分
-
米国株に一時的な下落リスクも、中期的には上昇見通し(香川睦)
トウシル / 2024年6月21日 7時0分
ランキング
-
1セルフレジで客が減る? 欧米で「セルフレジ撤去」の動き、日本はどう捉えるべきか
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年7月18日 8時10分
-
2電話番号案内「104」終了へ…NTT東・西、スマホ普及で需要落ち込む
読売新聞 / 2024年7月18日 22時18分
-
3電話番号案内104終了へ NTT東西、利用者激減で
共同通信 / 2024年7月18日 21時35分
-
4TBS退職→Netflixと5年契約「50代P」選んだ道 「不適切にもほどがある」「俺の家の話」手掛けた
東洋経済オンライン / 2024年7月18日 12時30分
-
5申請を忘れると年金200万円の損…荻原博子「もらえるものはとことんもらう」ための賢者の知恵
プレジデントオンライン / 2024年7月17日 8時15分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)