「つみたてNISAでインデックスファンド1本」がもったいない理由
トウシル / 2021年6月19日 8時0分
「つみたてNISAでインデックスファンド1本」がもったいない理由
なぜ?つみたてNISAを始める人が急増
金融庁が公表したデータによると、つみたてNISA(ニーサ:少額投資非課税制度)の口座数は、昨年2020年末時点で300万を突破し、1年間で1.6倍に増えたとのことです。
この背景には、昨春以降の株高傾向や「老後資金2,000万円」問題など、さまざまな要因が考えられますが、コロナ禍がきっかけとなり、ご自身のライフプランとマネープランに本格的に向き合う人が増えたものとみられます。
つみたてNISAで選ばれる投資信託といえば、最近は、米国のS&P500指数に連動するインデックスファンドが高い人気を誇っています。右肩上がりで上昇を続ける米国の株式市場に手軽に投資ができるので、投資デビューの最初の1本として選ばれる方も増えているようです。
では、少しずつ投資にも、投資信託にも慣れてきた方が、現在保有するS&P500指数のインデックスファンドに追加するなら、どのような選択肢が考えられるでしょうか。
つみたてNISA、「あともう一品」選ぶなら…新興国株?
長期投資は、「分散」との掛け合わせによってその効果が発揮されます。せっかく時間をかけて資産形成をしていくのですから、長い目で見てリターンが期待でき、そして分散効果も図れる新興国株式に目を向けてみてはいかがでしょうか。
一般的に新興国株式は、米国などの先進国株式よりも値動きが大きい傾向にあります。
昨今のコロナ禍においても、例えば中国やインドは、感染拡大による経済回復の遅れが懸念され、昨年3月に株価が急落しました。しかし、結果的にその後、株価は下落前の水準を回復するどころか、大きく反発しました。
足元では再びその勢いが落ちついていますが、こうした株価の「デコボコ」具合が、長期的に見て、積み立て投資との相性のよさを発揮するのです。
成長する中国に投資したい!具体的に何を選ぶべき?
IMF(国際通貨基金)は、直近4月に改定した最新の世界経済見通しで、2021年の世界の成長率を+6.0%とし、前回の予測から0.5ポイント上方修正しました。この成長のけん引役になるとみられているのが、まさに米国と中国です。
つみたてNISAで中国株式を取り入れるなら、新興国株式のインデックスファンドを活用するとよいでしょう。
新興国インデックスファンドの多くは、新興国株式市場の代表的な指数であるMSCIエマージング・マーケット・インデックスをベンチマーク(連動を目指す指標)に掲げています。
同指数は、新興国27カ国の大型株と中型株を対象とした時価総額加重型の株価指数で、国別で見ると、中国が全体の約4割を占めます。
MSCIエマージング・マーケット・インデックスの国別構成比率
ところで、新興国投資といえば、かつてはブラジルやロシアも“BRICs”の一角として存在感を高めていました。しかし、資源価格の低迷や政治的な課題などが重荷となり、中国とインドの両国に大きく差をつけられる形となってしまいました。
一方、中国については、当初より5年早い2028年にも米国を抜いて世界最大の経済大国になるとの予測もなされています(英シンクタンクCEBR)。
このように、より長い目で世界全体を俯瞰的に見ると、新興国、とりわけ中国とインドは投資対象国としても押さえておきたいところです。
(篠田 尚子)
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