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ドル/円110円台へ 安心してください、 また円安ですよ! 

トウシル / 2021年8月10日 9時54分

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ドル/円110円台へ 安心してください、 また円安ですよ! 

今日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは110.70

下値メドは109.80

ブリ―ジャーとは、出張先で休暇も楽しむこと。出張休暇。

 9日(月曜)のドル/円は110円台前半の円安圏で横ばい。高値110.35円、安値110.03円、1日の値幅は0.32円。 

 東京市場が休場となった週明けは110.23円からスタート。海外時間の110.03円がこの日の安値。110円台に安値がとどまったのは7月26日以来のことで、下値は堅い。ちなみに、その時の米10年債利回りも1.30%前後で現在とほぼ同じ水準。1.3%というのが、ドル/円110円台を維持する条件のひとつになっているように思えます。NY時間夕方にはドル買いが強まり110.35円まで上昇。終値は110.34円(前日比+0.12円)。

 9日のユーロ/円は下落、129円前半までユーロ安。高値129.66円、安値129.39円。 
129.61円からスタートして、アジア時間朝に129.66円をつけて上値の重さを確認。その後はじり安状態が続き、NY時間には129.39円まで下落。終値は129.49円(前日比▲0.15円)。

 円安のおかげでユーロ/円下落に少しブレーキがかかりましたが、先週金曜日の米雇用統計発表から、ユーロ安傾向が強まっています。ユーロ/ドルはこの日1.1758ドルでスタート。欧州時間につけた1.1769ドルを高値にNY時間午後には1.1733ドルまで下落。ユーロ/ドルの今年の安値は1.1704ドル。その水準に接近しています。終値は1.1735ドル(前日比▲0.0026ドル)。

 マーケットの雰囲気が変わりはじめたようです。FRBの政策リーダー的存在であるクラリダFRB(米連邦準備制度理事会)副議長が、2013年の米利上げに支持を表明し、それに続いて複数の連銀総裁がFRBの緩和縮小に肯定的な発言をしたことが理由。

 雇用統計は、FRBの政策決定に重要なウェイトを占めます。パウエルFRB議長は、雇用市場の状況について「非常に強くなった(very strong)、しかし全体としてはまだまだ(way to go)」と先月のFOMC(米連邦公開市場委員会)後の記者会見で述べました。そして重要な点は「緩和縮小をいつ開始できるかは、雇用市場にかかっている」と発言しました。7月の雇用統計の結果はどうだったでしょうか。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

主要指標 終値

出所:楽天証券作成

今日の一言

言い訳を聞かされる立場になっても、怒ってはいけない。こんなセリフを言ったのが自分でなくてよかったと思っていればいい

Open Arms

 BLS(米労働省労働統計局)が8月6日に発表した雇用統計によると、7月のNFP(非農業部門雇用者数)は94.3万人増え、失業率は0.5ポイント低下して5.4%になりました。業種別の雇用を見ると、外食・飲食部門を中心にレジャー・サービス業が約38万人の大幅増加。また目立ったのが地方自治体の教育部門で、22.1万人の増加となりました。9月の新学期を前に夏期講習などの需要が雇用増につながりました。

 さらに、過去データも上方修正されています。5月の非農業部門雇用者数の増加は、58.3万人から3.1万人増え61.4万人に、6月は85万人から8.8万人増えて93.8万人になりました。 今回の修正により、5月と6月の雇用者数は合計で11.9万人増えました。

 平均労働賃金は、前月比0.4%増、前年比4.0%増。ここ数ヵ月のデータによると、経済再開に伴う労働需要の増加が賃金の上昇圧力となっている可能性があります。しかし、平均時給は業種によって大きく差があり、特に昨年2月以降は雇用市場が大きく変動するなかでは、その傾向を分析することは困難です。

 米雇用市場では、2020年4月から今回2021年7月までに、非農業部門雇用者数は1,670万人増えました。新型コロナ流行前の2020年2月の水準に比べると、まだ570万人(3.7%)少ない状況ですですが、状況は加速的に改善しているといえます。

パウエルFRB議長が、今月開催されるジャクソンホール・シンポジウムでの講演の場で、「最大雇用に向けて一段の著しい進展」が確認できたとして、マーケットに対して緩和縮小を示唆する可能性は高まったといえます。その意味でも、今回の雇用統計は重要でした。

今日の注目通貨

ドル/円:今週の予想レンジ ↑111.52円、↓108.25円

 今週のドル/円のピボット(ブルベア判断の分かれ目)は109.88円。109.88円より上ならばドル買い優勢、109.88円より下ならばドル売り優勢。

 2021年これまでの高値は111.66円、安値は102.59円。平均値は107.13円、値幅は9.07円。
1日の最大値幅は1.14円、最小値幅は0.18円。平均値幅は0.57円。
先週末の終値は、2020年終値に比べて6.37円の円安。

112.40円 :     2019年 高値(19年04月24日)
112.22円 :     2020年 高値(20年02月20日)
112.14円 :     第4レジスタンス(HBO)

111.66円 :     2021年 高値
111.52円 :     第3レジスタンス

110.89円 :     第2レジスタンス 
110.70円 :     第1レジスタンス
110.36円 :     08月 高値

109.88円 : ピボット

109.73円 :     08月 61.8%
109.54円 :     08月 平均値
109.35円 :     08月 38.2%
109.06円 :     第1サポート

108.87円 :     第2サポート
108.72円 :     08月 安値
108.25円 :     第3サポート

107.62円 :     第4サポート(LBO)
107.32円 :     2019年 安値

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

2021年 ドル/円データ

(荒地 潤)

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