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好配当利回り攻めの12銘柄と守りの12銘柄(窪田)

トウシル / 2017年4月13日 0時0分

好配当利回り攻めの12銘柄と守りの12銘柄(窪田)

好配当利回り攻めの12銘柄と守りの12銘柄(窪田)

執筆:窪田真之

今日のポイント

  • 東アジアの地政学リスクの高まりを嫌気して日経平均が下落してきた。為替は一時1ドル108円台まで円高が進んでいる。景気・企業業績の回復が続くと考えるので、ここからは日本株は押し目買いで良いと判断する。ただし、1ドル100円まで円高が進む可能性も現時点で否定できず、時間分散が必要。
  • 好配当利回り株から投資を始めたら良いと考える。攻めの銘柄(景気敏感株)と、守りの銘柄(ディフェンシブ株)に分散投資が望ましい。

(1)好配当利回り:攻めの12銘柄と守りの12銘柄

東アジアの地政学リスク拡大を嫌気した外国人の売りで、日経平均の下落が続いてきましたが、景気・企業業績の回復傾向が続くと予想していますので、ここからは「下がったら買い」のスタンスで良いと思います。

今日は、2種類の好配当利回り株をご紹介します。攻めの12銘柄と守りの12銘柄です。

(2)攻め・守りの意味

本レポートでは、景気敏感業種から選ぶ株を「攻めの銘柄」と呼びます。輸出株・資源関連株・金融株の3分野から選びます。一方、景気の影響が比較的小さい業種から選ぶ株を「守りの銘柄」と呼びます。

攻めの銘柄は値動きが荒く、下げる時は大きく下げ、上げる時には大きく上げる傾向があります。

これに対し、ここで守りの銘柄と呼ぶものは、攻めの銘柄より価格変動が小さくなる傾向があります。ただし、株である以上、値上がり値下がりはします。日経平均が下がる間は、下落が続く可能性が高いと言えます。あくまでも、相対的に値動きが小さいというだけですので、ご注意ください。

(3)守りの12銘柄

景気の影響が相対的に小さい業種(医薬品・食品)や、景気の影響を受けにくいビジネス(情報通信などに多い)から選びました。また、相対的な値動きの安定性から、REIT(リート:上場不動産投資信託)からも、銘柄を選定しました。

収益基盤が安定している銘柄を選ぶために、営業利益率が10%以上の銘柄に絞りました。

守りの好配当利回り銘柄:2017年4月12日時点

(金額単位:円)
コード 銘柄名 業種 株価 決算期 配当利回り
今期予想
営業利益率
今期予想
最小
投資金額
2651 ローソン 小売 7,880.0 2月 3.2% 10.1% 788,000
2914 日本たばこ産業 食品 3,679.0 12月 3.8% 26.5% 367,900
4568 第一三共 医薬品 2,424.0 3月 2.9% 11.6% 242,400
4704 トレンドマイクロ 情報通信 4,775.0 12月 3.0% 25.5% 477,500
4825 ウェザーニューズ 情報通信 3,595.0 5月 2.8% 22.7% 359,500
9412 スカパーJSAT HD 情報通信 478.0 3月 3.3% 10.8% 47,800
9433 KDDI 情報通信 2,901.0 3月 2.9% 19.4% 290,100
9437 NTTドコモ 情報通信 2,610.0 3月 3.1% 20.4% 261,000
8951 日本ビルファンド REIT 604,000.0 6月 1.5% 40.9% 604,000
8985 ジャパン・ホテル・リート REIT 74,800.0 12月 4.7% 60.0% 74,800
3258 ユニゾHLDG 不動産 2,754.0 3月 2.5% 33.4% 275,400
4666 パーク24 不動産 2,876.0 10月 2.4% 10.4% 287,600

【注】配当利回りは会社予想ベース、トレンドマイクロのみ楽天証券予想。営業利益率は今期会社予想ベース。日本ビルファンド投資法人およびジャパンリアルエステイト投資法人は、REIT(リート:上場不動産投資信託)で、株と同じように東京証券取引所で売買可能。楽天証券経済研究所が作成

(4)攻めの12銘柄

景気敏感株から選びました。具体的には、私が3大割安業種と呼んでいる、輸出株・資源関連株・金融株から選びました。

攻めの好配当銘柄:2017年4月12日時点

(金額単位:円)
コード 銘柄名 分類 業種 株価 決算期 配当利回り
今期予想
最小投資
金額
5108 ブリヂストン 輸出 タイヤ 4,424.0 12月 3.2% 442,400
6471 日本精工 輸出 機械 1,465.0 3月 2.6% 146,500
7267 本田技研工業 輸出 自動車 3,131.0 3月 2.9% 313,100
8035 東京エレクトロン 輸出 半導体製造装置 11,950.0 3月 1.2% 1,195,000
8001 伊藤忠商事 資源関連 商社 1,536.5 3月 3.6% 153,650
8058 三菱商事 資源関連 商社 2,399.0 3月 2.9% 239,900
5020 JXTG HLDG 資源関連 石油 518.0 3月 3.1% 51,800
8306 三菱UFJ FG 金融 銀行 663.7 3月 2.7% 66,370
8316 三井住友FG 金融 銀行 3,856.0 3月 3.9% 385,600
8411 みずほFG 金融 銀行 192.8 3月 3.9% 19,280
8766 東京海上HLDG 金融 損害保険 4,576.0 3月 3.0% 457,600
8591 オリックス 金融 その他金融 1,655.5 3月 3.1% 165,550

(注)配当利回りは会社予想ベース、楽天証券経済研究所が作成。

(5)攻め・守りの銘柄に投資する場合の注意事項

攻めの銘柄は、一般的に、日経平均の下落局面で下落率が高くなる傾向があります。日経平均の反発局面では、上昇率が高くなることが期待されます。

一方、守りの銘柄は、日経平均の下げ局面では値もちが相対的に良いものの、日経平均の反発局面では、株価上昇率が高くならないと考えられます。比較的値動きが落ち着いた好配当利回り株として、長期投資するにはいいですが、日経平均の反発局面での株価反発を狙うのでしたら、期待はずれとなる可能性もあります。

攻めの好配当利回り株と、守りの好配当利回り株は、それぞれの特色と役割を理解した上で、両方に分散投資していくことが望ましいと思います。

ただし、上記はあくまでも一般論ですので、個別銘柄でそうならないものもあります。

(窪田 真之)

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