ドル/円急落、111円台前半!10月は円高の始まり?
トウシル / 2021年10月1日 9時40分
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ドル/円急落、111円台前半!10月は円高の始まり?
今日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは112.65円
↓下値メドは110.30円
ユーロ側代表としてブレグジット交渉にあたってきたバルニエ氏、実は「アンチユーロ派」。移民政策をEUからフランスに取り戻す国民投票の実施を掲げ来年のフランス大統領選に出馬表明。
30日(木曜)のドル/円は「円高」。高値112.08円、安値111.24円、1日の値幅0.84円。
月末、四半期末、そして米国会計年度末のこの日は111.93円からスタート。円安は引き続き勢力を保ち、2日連続で112円台に乗せると欧州時間に112.08円をつけて昨年2月以来の高値を更新。2020年高値の112.22円にあと一歩と迫りましたが、ここは空気が薄く、早々に後退。NY時間夕方には111.24円に下落。終値は111.28円(前日比▲0.70円)
米長期金利上昇のスピードに警戒感がでる一方で、米国の「債務上限」問題もドル高にブレーキをかけました。9月30日が期限だった政府機関の閉鎖は、12月3日までの「超短期」つなぎ予算を可決して回避。もし公衆衛生機関が閉鎖となればコロナ対策などにも深刻な遅れがでるおそれがありました。
しかし、10月18日には国債発行で借金できる上限に達し、米政府が破綻してしまう「債務上限」の期限の問題は残っていて、今のところ解決の糸口は見えません。
バイデン大統領の政策の目玉といえる超大型インフラ投資計画に対して、同じ民主党のマンチン上院議員から金額を1.5兆ドルまで減額したいという提案がありました。マーケットが期待している4.5兆ドル(1兆ドルのインフラ投資と3.5兆ドルの歳出)に比べるとかなりさびしい金額になりそうなことや、民主党内部の不和が嫌気されたこともドルの足を引っ張りました。なお、米国債務上限問題とインフラ投資計画の易しい解説は、9月29日為替Walkerのこちらをご覧ください。
米上院の公聴会では米国軍のトップが、アフガニスタンから8月末に撤退を完了する前に、部隊の一部残留をバイデン大統領に提言していたと証言。「そうした意見を聞いた覚えはない」というバイデン大統領の発言と食い違いを見せました。これも民主党にとっては失点となりそうです。
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主要指標 終値
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今日の為替トレッキング
今日の一言
動いてさえいれば、逃げきれる
Wake Me Up When September Ends
「物価が上昇していることは認める。」でもその原因は流通網の混乱による供給ショックであって、ソビエト時代のモノ不足が起きているわけではない。流通網の修復と共に自然に解消されるはずだ。このようにFRB(米連邦準備制度理事会)は主張してきました。しかし、米国で起きているインフレは無視することはできないレベルまでエスカレートしています。米国産冷凍バラ肉の卸売価格が前年比8割高まで上昇するなど、日本もその影響が及んでいます。
パウエルFRB議長も、ようやく、今の状況が想定以上に長く続く可能性があることを認めました。それでもなお、本音では「一過性で終わる」と考えているようです。
コアPCE(個人消費支出)インフレ率が前回2%を超えたのは2018年ですが、その時は数カ月しか続かなかった。その前は2007年までさかのぼり、3年以上続いたのは2004年~2006年を最後に一度もない。FRBが緩和縮小を急ぐ本当の理由は、インフレ率が低下する前に終わらせたいからだ、という見方もあります。
もっともFRBがどう考えていようが、マーケットにとっては関係ないこと。FRBが間違っていた場合と本当に正しかった場合の、どちらのリスクを取るべきかで迷っているだけです。インフレ上昇を示すデータに対してFRBが「一過性」というコメントで対応するほど、状況はかえって悪化するだけ。緩和縮小への道を進み始めたFRBが今更「ハト派」に逆戻りすることはできないし、開始時期を引き延ばすほど、負のインパクトは大きくなるのです。
「テーパー・タントラム」とは、8年前の2013年5月に、当時のFRB議長のバーナンキ氏が量的緩和の縮小(テーパリング)を示唆したことが引き金となって巻き起こった国際金融市場の大波乱のことです。
今回、FRBが緩和縮小を宣言しても「テーパー・タントラム」は起きないと市場関係者の多くは安心していました。しかし、いくらわかっていても冷静に振る舞うことは難しい。この米長期金利の急上昇を目の前にしているとテーパー・タントラムはやっぱり起きたのだと思ってしまいます。
今日の注目通貨:豪ドル/円
予想レンジ ↑82.04円 ↓78.19円
↑ 今年の高値/安値50%は81.85円、9月高値は82.03円
↓ 80円割れのリスク残る
今週の豪ドル/円のピボット(ブルベア判断の分かれ目)は、80.11円。
80.11円より上ならば豪ドル買いが優勢、80.11円より下ならば豪ドル売りが優勢と判断します。
2021年これまでの高値は85.80円、安値は77.89円。平均値は81.85円。
1日の最大値幅は1.84円、最小値幅は0.19円。平均値幅は0.68円。
2021年のこれまでの値幅は7.91円。
82.78円 : 第4レジスタンス (HBO)
82.04円 : 第3レジスタンス
82.03円 : 09月 高値
81.30円 : 第2レジスタンス
81.08円 : 第1レジスタンス
80.81円 : 09月 61.8%
80.44円 : 09月 平均値
80.11円 : ピボット
80.06円 : 09月 38.2%
79.15円 : 第1サポート
78.92円 : 第2サポート
78.85円 : 09月 安値
78.19円 : 第3サポート
77.89円 : 2021年 安値
77.45円 : 第4サポート (LBO)
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2021年 豪ドル/円データ
![](https://media.rakuten-sec.net/mwimgs/a/2/-/img_a2cd17a2a1b37756d53b6b394ce4779850903.jpg)
(荒地 潤)
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