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円高、いったんやめ!リスクオフは本当に消えたのか?今日の注目通貨は豪ドル/円!

トウシル / 2021年10月8日 10時20分

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円高、いったんやめ!リスクオフは本当に消えたのか?今日の注目通貨は豪ドル/円!

今日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは112.10

下値メドは109.95

中国停電による生産縮小を見越し米国向けのコンテナ輸送費が下落。一時はコロナ前の6倍まで上昇

 7日(木曜)のドル/円は「円安」。高値111.65円、安値111.23円、1日の値幅0.42円。 

 この日は111.40円からスタート。欧州時間までは111.50円前後が重く、111.23円まで下落。しかし前日の安値(111.20円)とほぼ同水準で下げ止まると、リスク回避ムードが次第に和らぐなかで円安へ。NY時間には米10年債利回りが一時1.57%まで強まったことに連れて111.50円を超えると、引けにかけ111.65円まで上昇しました。ただ前日の高値(111.79円)には届かず、勢いはイマイチ。終値は111.64円(前日比+0.21円)。

今週、投資家がリスク回避姿勢を強めた理由に、米国の「債務上限」問題があります。まずありえないとはいえ、民衆党と共和党の政治バトルがこじれたままなら、10月18日に米国債がデフォルト(債務不履行)するかもしれない。そこで共和党のマコネル上院院内総務が、連邦債務の上限を12月まで2ヵ月延長する案を提案、民主党がこれを受け入れると伝わったことで不安が一時的にやわらぎました。

 もうひとつの理由は「エネルギー」問題。ロシアのプーチン大統領が、欧州向け天然ガスの供給増を示唆したこと、そして米国が戦略石油備蓄(SPR)を放出するとの報道で、最近の価格高騰がいったん落ち着きました。ただ米政府はSPR放出計画を否定したため、NY原油先物価格は再び上昇しています。

 いずれも問題が解決したわけではありませんが、それはまた後から心配することにして、まずは今夜発表される米雇用統計に集中。この日の米長期金利は6月以来の水準まで高くなりました。年末まで2.00%に達するという見方が強まっています。中国恒大集団の破綻リスクは消えていないのに、安全資産である米10年債利回りが急上昇しているのは、中国リスクはローカルな問題で世界の金融市場に大きい影響はないと考えられているからでしょう。マーケットにとってはFRBの金融政策の方がより重要だということです。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

主要指標 終値

出所:楽天証券作成

今日の為替トレッキング

今日の一言

ジョンの死後、ヨーコが僕に、ジョンはあなたを心から好きだった、と言ってくれたんだ。嬉しかったよ。だって、見方によっては、全く愛されてないようだったから。- ポール・マッカートニー

今夜はドント・ストップ

 今夜は9月の米雇用統計が発表されます。前回の雇用統計が期待外れの結果に終わっているだけにマーケットは注目。強ければFRB(米連邦準備制度理事会)の11月緩和縮小開始の決定打になります。逆に弱ければ、支持率が50%を切ってしまったバイデン大統領にとってはさらなる痛手になるでしょう。今回の雇用統計の詳しい解説については「「もう仕事はしない!」米雇用が増えない理由は、「FIRE」ブームだった?」をお読み下さい。

 2020年2月の米経済はまさに絶好調で、米雇用市場は50年ぶりの低失業率を謳歌していました。ところが、新型コロナの襲来がたった2ヵ月間で2200万人もの職を奪い、労働市場は完全雇用の状態から戦後最悪の水準まで一気に悪化したのです。

 その後の反動もまた驚異的で、2020年5月と6月の2カ月間であっという間に30%以上も元に戻ったのです。これを景気循環と呼ぶなら、3月と4月は不況期で5月と6月は好況期。これまで経験してきた景気循環とは、長ければ50年、短くても40カ月が周期だから、まさに異次元のスピード。

 米雇用市場は、その後はデコボコがあったものの、ワクチンの普及や経済再開とともに娯楽や飲食業に従業員が次々と戻った結果、非農業部門雇用者数は2020年5月から2021年8月までの16ヵ月間で約1,700万人増加。新型コロナ以前の完全雇用状態には、まだ約500万人少ない状況ですが、2021年1月から8月までの期間、雇用者増は月平均で56万人増加しているので、今後もこのペースでいくならば、来年の5月には新型コロナで失われた雇用が全て元通りになる計算です。ちょうど、FRBが緩和縮小を終了させる時期と一致しています。

今日の注目通貨:豪ドル/円

予想レンジ ↑82.05円 ↓79.21円
↑ 9月高値は82.03円
↓ 80円割れのリスクやわらぐ?

 今週の豪ドル/円のピボット(ブルベア判断の分かれ目)は、80.63円。
80.63円より上ならば豪ドル買いが優勢、80.63円より下ならば豪ドル売りが優勢と判断します。

 2021年これまでの高値は85.80円、安値は77.89円。平均値は81.85円。
1日の最大値幅は1.84円、最小値幅は0.19円。平均値幅は0.68円。
2021年のこれまでの値幅は7.91円。

82.59円 :     第4レジスタンス (HBO)
82.05円 :     第3レジスタンス
82.03円 :     09月 高値

81.51円 :     第2レジスタンス
81.34円 :     第1レジスタンス

80.81円 :     09月 61.8%

80.63円 : ピボット

80.44円 :     09月 平均値
80.06円 :     09月 38.2%

79.92円 :     第1サポート
79.75円 :     第2サポート 
79.21円 :     第3サポート

78.85円 :     09月 安値
78.67円 :     第4サポート  (LBO)

77.89円 :     2021年 安値

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

2021年 豪ドル/円データ

(荒地 潤)

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