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半導体・エネルギー関連10万円株。岸田政権の重要国策『経済安全保障』のポイント

トウシル / 2021年10月25日 6時0分

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半導体・エネルギー関連10万円株。岸田政権の重要国策『経済安全保障』のポイント

★筆者が選ぶ10万円株は2ページ3ページに掲載しています。

経済安全保障の主役は半導体

 岸田政権の目玉政策のひとつに「経済安全保障」があります。あまり耳慣れない言葉ですが、軍事面ではなく経済面における安全保障に注力していく方針と捉えていいでしょう。

 これは新たな「防衛力」と表現することもでき、株式市場にも影響を与えると思われます。

 かつてオイルショック時には石油危機を反映して「エネルギー安全保障」が提唱され、低食料自給率への危機感から「食糧安全保障」が政策に上ったこともあります。

「軍事転用可能な技術の流出阻止」はすでに取り組まれてきたことですが、米中対立を背景としてあらためて注目されています。

 2020年にはトランプ政権下で、米国の安全保障上の脅威になる通信機器とサービスのリストに「華為技術(ファーウェイ)」や「中興通訊(ZTE)」など中国企業5社が指定されました。

 その後トランプ氏は、中国発の動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」の運営会社である「北京字節跳動科技(ByteDance)」との取引を禁止する大統領令にも署名しました。

 バイデン政権においてもこのスタンスは継続され、中国のテクノロジー企業に対する強硬姿勢がさらに強まり、半導体をはじめとする最先端技術と製造設備に関して中国の調達ルートを断つ“作戦”をとっています。

 半導体の受託生産で世界最大手の台湾TSMCが、先ごろ日本に新工場を建設すると発表したことも、(対中国を見据えた)経済安全保障と無関係ではないでしょう。

 このことからは、日本の半導体関連企業はさらに追い風を受けるとも考えられます。

 半導体製造装置大手の「東京エレクトロン(8035・東証1部)」、半導体シリコンウエハ世界最大手の「信越化学工業(4063・東証1部)」の株価を見ると、その様子が浮き彫りです。これだけ株価が上昇してもまだ高値圏を維持し、さらに動意を見せています。

東京エレクトロン(8035・東証1部)の2年週足チャート

信越化学工業(4063・東証1部)の2年週足チャート

  この2銘柄が象徴するように、これまで半導体関連株が買われる局面は多くありましたが、値がさ株がほとんどで、あまり個人投資家には親しみがないセクターだったかもしれません。

 しかし、半導体を取り巻く環境がここでもう一度大きく変化していることは明らかで、半導体関連株がさらに注目されていく可能性があると考えられます。

 できるだけ投資がしやすい低位半導体関連株を探りましょう(注:最低単位10万円をわずかに超える銘柄もあります)。ややニッチ分野に位置する銘柄です。

10万円で投資可能な半導体ニッチ株

 株価データは2021年10月20日終値ベース。

関東電化工業(4047・東証1部)

 半導体・液晶用の特殊ガスに強みを持ちます。

・1年日足チャート

赤:出来高移動平均(5日)
青:出来高移動平均(25日)
緑:出来高移動平均(75日)

カーリットホールディングス(4275・東証1部)

 化学品の展開領域は幅広く、子会社でシリコンウエハの製造も手掛けています。

・1年日足チャート

赤:出来高移動平均(5日)
青:出来高移動平均(25日)
緑:出来高移動平均(75日)

北興化学工業(4992・東証1部)

 半導体封止材など電子材料原料も手掛けています。

・1年日足チャート

赤:出来高移動平均(5日)
青:出来高移動平均(25日)
緑:出来高移動平均(75日)

信越ポリマー(7970・東証1部)

 信越化学系企業、半導体ウエハ容器が主力です。

・1年日足チャート

赤:出来高移動平均(5日)
青:出来高移動平均(25日)
緑:出来高移動平均(75日)

エネルギー価格上昇が新たな火種になる恐れも

「資源(エネルギー)」も経済安全保障上のポイントとなりそうです。原油・天然ガス・石炭などの価格がコロナ後の経済活動再開によって急上昇しています。

 中国にとっても資源調達は、対米関係が悪化するなかで、大きな課題となっています。

 中国の原油と石油製品を合計した純輸入量(輸入量から輸出量を引いたもの)は世界トップです。中国が大規模な石油輸入国である認識は薄いかもしれませんが、輸入規模は米国の9倍(米国は世界一の産油国でもある)、日本の3倍強と膨大です。

 原油輸入先はサウジアラビア、ロシア、イラクが上位を占めていますが、バイデン米政権がイラン核合意をめぐる協議で、イランへの経済制裁を緩和する構えを見せていることを逆手にとり、イラン産原油の輸入も拡大する見込みです。

 このことが経済安全保障上の緊張を生み出す可能性は無視できません。緊張が起こると大概、価格上昇につながるため、資源価格はまだ上昇途上にあると見るのが適当かもしれません。

 東京市場の資源に関する中心銘柄は、原油・天然ガス開発生産国内最大手の「INPEX(1605・東証1部)」ですが(INPEXもほぼ10万円で投資可能な銘柄)、資源に関連する銘柄のなかから10万円で投資可能な銘柄は他にもあります。

10万円で投資可能な資源関連銘柄

 株価データは2021年10月20日終値ベース。

住石ホールディングス(1514・東証1部) 

 豪州からの輸入石炭が主力。人工ダイヤ、採石なども手掛けています。

・1年日足チャート

赤:出来高移動平均(5日)
青:出来高移動平均(25日)
緑:出来高移動平均(75日)

日本コークス工業(3315・東証1部) 

 鉄鋼高炉内で使用するコークス(石炭製品)製造の大手企業です。

・1年日足チャート

赤:出来高移動平均(5日)
青:出来高移動平均(25日)
緑:出来高移動平均(75日)

千代田化工建設(6366・東証2部)

 石油、天然ガスのプラントエンジニアリング国内第2位企業です。

・1年日足チャート

赤:出来高移動平均(5日)
青:出来高移動平均(25日)
緑:出来高移動平均(75日)

東洋エンジニアリング(6330・東証1部)

 石油・天然ガス系のプラントエンジニアリング大手、国内第3位企業です。

・1年日足チャート

赤:出来高移動平均(5日)
青:出来高移動平均(25日)
緑:出来高移動平均(75日)

ENEOSホールディングス(5020・東証1部)

 国内シェア5割を誇る石油元売り首位企業です。

・1年日足チャート

赤:出来高移動平均(5日)
青:出来高移動平均(25日)
緑:出来高移動平均(75日)

(天海 源一郎)

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