気がつけば、円高。ドル/円の重要レベルを再点検する
トウシル / 2021年10月26日 9時39分
気がつけば、円高。ドル/円の重要レベルを再点検する
今日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは114.35円
↓下値メドは113.05円
天然ガスは今後も高止まり。ロシアの輸出能力はすでに限界
25日(月曜)のドル/円はやや「円安」。高値113.92円、安値113.44円、1日の値幅0.48円。
先週104.70円まで上昇してほぼ4年ぶりの高値更新をしたあと、103円台までいったんセットバックしたドル/円。週明けは113.54円からスタート。オープンからほどなく113.44円まで下げましたが売りは限定的。欧州時間には回復して113.92円まで上昇しましたが、114円には届かず。113.97円近辺を走る200時間移動平均に上昇を止められた格好となりました。高値が114円に届かなかったのは10月14日以来。終値は113.72円(前日比+0.22円)
25日のユーロ/円は、やや「ユーロ安」。高値132.60円、安値131.86円。
この日は132.10円からスタートして東京時間日中につけた132.60円が高値。しかし欧州時間からはユーロ/ドルと共に売り優勢となり132円を割ると131.86円まで下落。終値132.03円(前日比▲0.12円)。
25日のユーロ/ドルは「ユーロ安」。高値1.1665ドル、安値1.1591ドル。
週明けは1.1635ドルからスタート。東京時間日中につけた1.1665ドルが高値。欧州時間に入ると1.1600ドルを割り1.1591ドルまで下落。その後の反発も弱く終値は1.1610ドル(前日比▲0.0034ドル)。
「ドイツの成長見通しは著しく弱まった。」ドイツ連銀が悲観的なレポートを発表したことがユーロ売りを促しました。ドイツの主要産業である自動車の生産は、世界的な半導体不足で設備稼働率が78%まで低下。自動車産業には、部品、素材、設備など数多くのメーカーの巨大な裾野が広がっているだけに、ダメージは単に自動車会社だけにとどまらず、ドイツ経済全体に及びます。
その一方で、欧州でもインフレが急上昇。これまで日銀と一緒にマイナス金利政策を続けてきたECB(欧州中央銀行)ですが、マーケットはついに「2022年11月利上げ」を織り込み始めました。今週はECB理事会が開催されます。ラガルドECB総裁は、マーケットの利上げ期待をいかに鎮めるのか注目です。
主要指標 終値
今日の為替トレッキング
今日の一言
元気をだせ。明日には何もかも新しいレースがはじまる
I Will Survive
FX市場の主役はドル/円。ドル/円の取引量はユーロ/ドルの3倍まで拡大しています。
9月後半に開催されたFOMC(米連邦公開市場委員会)で円安スイッチが入ったドル/円相場は、約1ヵ月近く円安スパイラル状態が続きました。ショートをあきらめたストップロスの買い戻しと、ロングをつくりたいドル/円の押し目買いが作用し合あって円安がどんどん進み、9月22日から10月20日までの間に5.60円も上昇したのです。
109.10円から114.70円まで動いたドル/円は、2017年11月以来の高値である114.74円まであと一歩まで迫ったところで勢いを失い、113円台前半まで後退中。
114.74円の次のターゲットは115円、そして2017年3月高値の115.51円。何度も挑戦しては押し戻されている強力な抵抗ゾーンであり、長期為替ストラクチャーのノックアウト価格も多数観測されています。
その先は2017年1月の118.61円まで大きなレジスタンスはなし。トランプ氏が2016年11月米大統領選挙に勝利したことをきっかけに起きたトランプラリーのドル高でつけた高値です。トランプ大統領在任中のドル/円がこの高値を超えることは一度もありませんでした。時系列で見ると、ドル/円は2017年1月3日に118.61円でトップをつけたあと、1ヵ月のうちに350ポイントも急激に円高に動いています。
今週のドル/円は、200時間移動平均である113.90円を下に抜け短期的にはベアに転換。114円台の買いは高値掴みになってしまったようで傷が浅いうちに手じまいがでたようです。米長期金利や原油高にさらに大きな調整が入る場合には、ここまでの上昇が急だっただけに、もう一段下落するリスクが高い。
その下は113.00円、10月の半値(高値と安値の50%)の112.75円が注目。投資家はドル/円が112.50円を超えたあたりから買い持ちを積極的に積み上げているので、この水準を下に抜けるなら、ポジション解消のストップがでる可能性もあります。
今週の注目指標
今日の注目通貨:ユーロ/円
今週の予想レンジ ↑133.99円 ↓130.86円
今週のユーロ/円のブルベアの分かれ目は131.91円。
131.91円より上ならばユーロ買いが優勢、131.91円より下ならばユーロ売りが優勢。
2021年これまでの高値は134.12円、安値は125.09円。平均値は129.61円。
1日の最大値幅は1.85円、最小値幅は0.22円。平均値幅は0.68円。
2021年のこれまでの値幅は9.03円。
134.58円 : 第4 レジスタンス(HBO)
134.12円 : 2021年 高値
133.99円 : 第3 レジスタンス
133.48円 : 10月 高値
133.39円 : 第2 レジスタンス
133.21円 : 第1 レジスタンス
131.91円 : ピボット
131.64円 : 第1 サポート
131.51円 : 10月 61.8%
131.46円 : 第2 サポート
130.91円 : 10月 平均値
130.86円 : 第3 サポート
130.30円 : 10月 38.2%
130.27円 : 第4 サポート(LBO)
128.33円 : 10月 安値
2021年 ユーロ/円データ
(荒地 潤)
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