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米国の長期金利と株価の動きに注目。落ち着きどころを探る展開

トウシル / 2022年1月11日 16時6分

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米国の長期金利と株価の動きに注目。落ち着きどころを探る展開

今週の予想

米国市場を注視。本格上昇は2月以降

 新年相場は、好発進と思われましたが、FOMC(米連邦公開市場委員会)の議事録にタカ派の利上げやテーパリングのより早い実行を求める主張があったことで、米国の金融引締めの不透明感が米国株の大幅下落。これを受けて日経平均も目先の下値を切って落ち着きどころを探る展開となってきています。

 米国では、利上げについては、3月の開始が有力視され、年内の利上げ回数にしても、これまで想定されていた3回を上回る水準が予想されます。そのため長期金利の上昇で、ハイテク株が売られており、日本市場にも影響を与えていますので、米国市場の様子を見ながら日経平均の落ち着きどころを探る展開となります。

 そのためにも、11日(火)のパウエル議長、13日(木)のブレイナード理事の指名承認公聴会が注目となります。また、12日には12月消費者物価指数の公表が控えており、これが予想以上の上昇や、また原油相場の高騰懸念もあります。

 今週の日経平均は上記の米国市場の状況をみながら、引き続きオミクロン株の感染拡大も注視しながらの相場となります。

 現在の柴田罫線の形では、先週、分析したように日経平均は2021年8月20日の2万6,954円を安値とし、9月14日の3万795円を高値とする三角保ち合いとなっており、先週5日(水)に2万9,388円の高値をつけて上放れゾーンに入りました。

 本格的な上放れは、再び2万9,388円をぬけた時ですが、ここをぬけるにはもう少し時間がかかるとしました。

 結局、5日のNYダウの急落で、2021年8月の安値2万6,954円からの三角保ち合いが続いていることになります。三角保ち合いの下値ポイントである12月1日の2万7,594円、12月20日の2万7,893円水準までは、三角保ち合いの中のもみあいゾーンとみることができます。予想レンジを2万7,800~2万9,000円とします。

 この中で安いところで買って2月以降の本格上昇を待つというシナリオです。

今週の指標:日経平均株価

 今週も引き続き、米金融政策を巡る動きとオミクロン株の感染拡大の動向に注目が集まります。

 FRB(米連邦準備制度理事会)の早期利上げに対する警戒感が高まり、米株式が下落すれば日経平均も連動することになります。その場合は、三角保ち合いの中で先週末に2万8,293円まで下げており、次は2万8,000円を守れるかどうかとなります。さらに下げても2万7,800円水準までは三角保ち合いの中の動きとなります。

先週の動き

 先週の予測では、2万8,000~2万9,000円のレンジの中で、上に行く場合は2万9,500円をぬけて11月4日の2万9,880円を試すことになりますが、それには時間がかかるとしました。

 結局、1月5日に2万9,388円まで上昇するものの、2万9,500円を突破できずに米国株の急落に追随し、6日(木)は、▲844円の2万8,487円で終わりました。

 ここから戻すかどうかは米国の金融政策でFOMCの議事録にあるように、利上げを早めるか、テーパリングを早めるかどうかにかかります。

 早めるようだと織り込むためには12月1日の2万7,594円をまず試しにいくことになります。

今週の指標:NYダウ(ダウ工業株30種平均)

 今週は、米国では12月消費者物価指数や生産者物価指数が発表されます。また、今月の25~26日には今年、最初のFOMCも控えており、重要イベントが続いています。

 イベント前には積極的な売買は手掛けづらく全体的にこう着感の強い展開となりそうです。

先週の動き

 年始は順調にスタートしたNYダウは、3日(月)は+246ドル、4日(火)は+214ドルの3万6,799ドルと2日連続の最高値更新でスタートするものの、5日(水)にFOMC議事録公開の中で、タカ派による早い時期の利上げ、テーパリングが主張されていたことで、米国主要3指数は急落となりました。

 5日(水)にNYダウは3万6,952ドルとザラ場で最高値をつけて▲392ドルの3万6,407ドルでした。金融引締めの程度の不透明感が出て、いったんそれを織り込む動きとなっています。

 週末の12月雇用統計での賃金上昇と失業率低下を受けてインフレ懸念が高まり、グロース株中心のナスダックが下落しました。

今週の指標:ドル/円

 今週は基本的には、FOMC議事録の公開をきっかけに早期の金利引き上げと引き上げ回数の増加を織り込むため、ドル高方向にあるものの、インフレ懸念が高まって株価が下落すればドルが売られるという側面もあります。

 当面は米金融当局の金融政策の方向をみながらもみあいとなりそうです。

先週の動き

 週前半は仕掛け期待でドルが買われ、1月4日は1ドル=116.20円まで上昇し、NYダウ、S&Pは連日の史上最高値更新となりました。

 週半ばまでは116円水準でもみあっていましたが、7日のNY為替市場では、115.93円まで上昇後、12月雇用統計で失業率がパンデミック前の2020年2月来の4.0%割れ。

 また、平均時給の伸びが予想を上回ったことで、インフレ懸念からドル買いが優勢となりましたが、非農業部門雇用者数の伸びが予想のほぼ半分となったことで、ドル売り優勢となり115.53円まで下落しました。

先週の結果

週前半2万9,388円まで上昇するも、米株急落を受け、一時2万8,293円まで下げる

 先週の株価の動きは、日経平均は2021年8月20日の2万6,954円を安値とし、9月14日の3万795円を高値とする三角保ち合いを形成。この中で2万8,000~2万9,000円のレンジの中で、2万9,000円水準を上値にもみあい、上放れのタイミングをみはからっているところとしました。

 2021年12月28日の2万9,121円を突破して、11月4日の2万9,880円を超せば3万円台回復も期待できるとしました。

 そのためには、米国株式の上昇が継続することが前提でしたが、1月5日(水)のFOMC議事録公開で、これまでよりも、より早い利上げ開始やテーパリングがタカ派側より主張されていたのが分かると、米国株式は主要3指数そろって急落となりました。

 これを受けて5日(水)には2万9,388円まで上昇し、終値2万9,332円だったものが、6日(木)には、▲844円の2万8,487円の急落。週末には2万8,293円まで下げて、終値は2万8,478円となりました。

 柴田罫線のチャート分析では、2万8,000~2万9,000円のレンジを想定していましたが、上限近辺から下限近辺まで下げています。

 正月連休明けの4日(火)は、前日の米国市場で、NYダウ、S&Pが史上最高値を更新する上昇となったことで、日経平均は+306円の2万9,098円で寄り付き、一時+532円の2万9,323円まで上昇し、終値は+510円の2万9,301円と3日ぶりに大幅反発し、2万9,000円台を回復しました。2021年11月25日以来の高値水準となりました。

 5日(水)は、前日のNYダウは+214ドルの3万6,799ドルと連日の高値更新となったものの、ナスダックが大幅反落。これを受けて日本市場は、ハイテク株が売られ、一時▲97円の2万9,204円まで下げましたが、後場、後半強含み+30円の2万9,332円の小幅続伸となりました。

 6日(木)は、前日の米国市場では、FOMC議事録が公開されました。

 この中でタカ派姿勢がより一層鮮明となり、市場では、3月の利上げ開始を見込む動きや年内の利上げ回数も3~4回と多い観測があり、また、テーパリングの前倒しの見方もあり、主要3指数そろって大幅下落となりました。

 これを受けて日経平均は、▲195円の2万9,136円で寄り付くと先物にまとまった売りが入って下げ幅を拡大し、さらにオミクロン株の感染拡大を嫌気し、米利上げ観測の早まりを警戒して▲844円の2万8,487円で引けました。

 週末7日(金)は、前日の大幅安の反動から+223円の2万8,711円で寄り付き+325円の2万8,813円まで上昇するものの、その後は手じまい売り優勢となって一時▲194円の2万8,293円まで下げました。その後は下げ渋り大引け近くに持ち直し▲9円の2万8,478円で終わりました。

 週末の米国市場では、注目の雇用統計の発表がありました。この中で、非農業部門雇用者数は市場予想の40万人増が19.9万人増と大きく下回ったものの、平均時給が予想以上に上昇し、失業率は2020年2月以来の低水準まで下げました。

 結果的に賃金上昇や失業率の改善を受けてインフレ高進懸念を高め、10年債利回りが上昇し、ハイテク株主体のナスダックがS&Pとともに4日続落となりました。

 NYダウは一時+146ドル高となりましたが、終値ではほぼ前日と変わらず▲4.8ドルで引けました。

 シカゴの日経先物は▲45円の2万8,405円でした。

(出島 昇)

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