ウクライナか、米利上げか。ドル/円、大ブレするリスクも
トウシル / 2022年2月15日 9時54分
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ウクライナか、米利上げか。ドル/円、大ブレするリスクも
今日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは116.50円
↓下値メドは114.45円
[中国] 中国の出生率に改善の兆しなし。婚姻届は8年連続で減少
[インフレ] 米消費者のインフレ期待は「1年後6.0%」。5.7%からさらに上昇
[中央銀行] メキシコ中銀、今後12カ月すべての会合で利上げを実施する予定
14日、週明けドル/円は「円安」。24時間のレンジは115.01円から115.75円。値幅は0.74円。
2022年の30営業日目は115.33円からスタート。ウクライナ情勢の懸念から東京株式市場では日経平均株価は一時700円以上の値下がり。リスクオフが強まるなかで、夜の初め頃に115.01円まで下落。
しかしNY時間に入ると、マーケットの関心はFRB(米連邦準備理事会)の金融政策に移り、米長期金利の上昇とともに、未明に115.75円まで上昇しました。終値は115.54円(前日比+0.10円)。
レジスタンスは、115.75円(14日高値)、116.00円、116.17円(11日高値)。
サポートは、115.32円(200時間移動平均)、115.00円、114.57円(1日安値)。
14日のユーロ/円は「ユーロ安」。24時間のレンジは130.05円から131.39円。
東京時間朝131.39円まで上昇し、131円台をいったん回復したものの、ウクライナ情勢の緊張で上値は重く、再び押し戻されると夜の初め頃に安値130.05円をつけました。終値は130.65円(前日比▲0.35円)。
レジスタンスは 131.39円(14日高値)、131.48円(200時間移動平均)、132.39円(14日高値)。
サポートは、130.05円(14日安値)、129.04円(2日安値)。
ECBのタカ派的転向で、利上げ前倒しを急速に織り込みながら1.1500ドル直前まで
上昇したユーロ/ドル。しかし、ウクライナ情勢の懸念が欧州経済の先行きに暗い影を投げ掛け
再びユーロ/ドルは下落しています。
14日のユーロ/ドルは「ユーロ安」。24時間のレンジは1.1280ドルから1.1369ドル。
高値は、東京時間昼前につけた1.1369ドル。その後は値を下げる1日となり、明け方(NY時間)に1.1280ドルまで下げました。終値は1.1307ドル(前日比▲0.0041ドル)。
レジスタンスは1.1370ドル(14日高値)、1.1400ドル(200時間移動平均)1.1431ドル(11日高値)。
サポートは、1.1280ドル(14日安値)、1.1221ドル(1日安値)、1.1131ドル(1/27安値)。
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主要指標 終値
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今日の為替ウォーキング
今日の一言
夢を諦めるのは生きるのを諦めることだ
We Are Never Ever Getting Back Together
FRB(米連邦準備制度理事会)と市場とのコミュニケーションが、最近上手くいってないようです。FRBは利上げサイクルを0.5%の大幅利上げから始めるのか、それとも細かく連続するのか。バランスシート縮小と利上げのどちらをより優先するのかなど、FRB高官が異なった見解を次々と示すため、マーケットが混乱しています。
タカ派のセントルイス連銀のブラード総裁は、7月までに1.0%の利上げを主張するなどかなり過激な意見を展開。ブラード総裁は今年投票権を持っているので無視できない。かといって、パウエル議長が出てくると、発言自体がFRBの決定事項と解釈されて相場をミスリードしてしまうおそれがある。やはりFRBの御意見番だったクラリダ副議長が、先月14日に辞任したことが大きいようです。
新型コロナが猛威を振るい米経済再開の見通しがまったく不透明だった時に、FOMC(連邦公開市場委員会)は、政策のフォワードガイダンスに関して重要な変更を行いました。政策のフォワードガイダンスを従来の「今後数カ月」といったような、期間を定めた定量的なガイダンスから、最大雇用と物価安定の目標達成に向け「一段の著しい進展があるまで」という、数字では表わせない定性的なガイダンスへと修正したのです。
パウエル議長は、物価安定(インフレ率)に関しては「目標に達した」ことを認めています。では完全雇用はどうか?実はこの定義を巡ってFRB内部で見解の相違があります。パウエル議長は、最大雇用に向けた十分な「進展」があれば十分との意見ですが、ブレイナード理事は目標の「実現」を望んでいます。
来月3月16、17日に行われる会合で、FOMCは利上げを含む重要な金融政策を決定します。しかし、 その前に、その決定に影響を与える可能性のある米雇用統計とCPI(消費者物価指数)の発表がある。さらに注意しなくてはいけないのは、雇用統計の翌日からは「ブラックアウト期間」で、FOMCメンバーは金融政策に関して発言することが禁じられてしまうこと。
マーケットとの意思疎通がうまくいかない状況のまま、雇用統計やCPIのデータが大きく振れたら、利上げを巡りマーケットの憶測がさらにたくましくなるのは避けられない。新御意見番のブレイナード副議長の登場はいつになるのでしょうか。
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今週の 重要経済指標
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今日の注目通貨: ドル/円
今週の予想レンジ ↑116.96円 ↓114.11円
ドル/円のピボット(ブルベア判断の分かれ目)は115.53円。
115.53円より上ならばドル買い優勢、115.53円より下ならばドル売り優勢。
2022年現時点の高値は116.35円、安値は113.47円。平均値は114.91円。
1日の最大値幅は1.17円、平均値幅は0.67円。
2022年の値幅は2.88円。
2021年の終値(115.09円)に比べて0.37円の円安。
117.50円 : 第4レジスタンス(HBO)
116.96円 : 第3レジスタンス
116.41円 : 第2レジスタンス
116.35円 : 2022年 高値
116.34円 : 02月 高値
116.24円 : 第1レジスタンス
115.50円 : 02月 61.8%
115.24円 : 02月 平均値
115.03円 : ピボット
114.99円 : 02月 38.2%
114.91円 : 2022年 平均値
114.82円 : 第1サポート
114.65円 : 第2サポート
114.15円 : 02月 安値
114.11円 : 第3サポート
113.57円 : 第4サポート(LBO)
113.47円 : 2022年 安値
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2022年 ドル/円データ
![](https://media.rakuten-sec.net/mwimgs/3/f/-/img_3fa729c7602c87af59a49d9850a66c4138447.jpg)
(荒地 潤)
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