ドル/円、年初来高値更新が秒読み!一気に117円を目指すか?
トウシル / 2022年3月11日 9時49分
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ドル/円、年初来高値更新が秒読み!一気に117円を目指すか?
今日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは116.60円
↓下値メドは115.50円
[ロシア制裁] 米国、ロシア産石油禁輸はベネズエラからの輸入で賄う計画
[ロシア制裁] 米議会、ロシア中銀の金売却を阻止する法案
[ロシア制裁] ロシア産産油の禁輸、米国民の70%が支持
10日(木曜)のドル/円は「円安。
24時間のレンジは115.80円から116.20円。値幅は0.39円。
2022年の49営業日目は、115.82円からスタートして東京時間朝につけた115.80円が安値。底堅く上を目指し、昼前に約1ヵ月ぶりの高値となる116.20円に到達。しかしここで早くも息切れして、残りの時間は116円をはさんで横ばい。終値は116.14円(前日比+0.28円)。
米長期金利が下がっても円高にならないかわりに、2.00%近くまで上がってもあまり円安にならない。年初来高値(116.35円)を目の前にして足踏み状態。
この日発表された、米国の2月CPI(消費者物価指数)は1980年代以来の高水準となった。今回のデータにはウクライナ戦争の影響が含まれていないから、来月は一段と上昇(悪化)するのはほぼ確実。
これまでCPIを押し上げてきた中古車価格は上げ止まりの兆候があるが、それに代わって食料品(+1.0%)、エネルギー価格(+3.5%)が高騰している。ドライブしなくても生きていけるが、食事しなければ生きてはいけない。インフレは質、量ともにさらに深刻になる。
来週はFOMC(米連邦公開市場委員会)。ECB(欧州中央銀行)のような地政学リスクをあまり考えなくて済むぶん大胆な利上げをする可能性もゼロではない。
マーケットが予想する米政策金利の今年の年末水準は1.75%超えまで高まっている。
FOMC会合はあと7回あるが、毎会合で利上げするという計算になる。FOMCが途中で見送りした場合は、その分、年後半の利上げ幅が大きくなるということだ。
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主要指標 終値
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今日の為替ウォーキング
今日の一言
相場は、とにかくまずやってみる。だめなら原因を追究する。そして修正する。この繰り返し
Uptown Girl
ユーロは、本当にタイミングに恵まれない。
投資家がドルの資産を減らして欧州の資産の投資を増やそうと本格的に動き始めると、必ずといっていいほど何らかのトラブルが発生して、投資家の欧州回帰が延期されてしまう。
2020年7月EU(欧州連合)は、新型コロナの感染大流行によって危機に瀕した欧州経済の再建を目的として、総額7,500億ユーロにおよぶ欧州復興基金の創設に合意した。この基金によってギリシャやスペインなど周辺国の破綻リスクが格段に低くなり、欧州に対してより安心して投資できるとして、米国から欧州へのマネーの移動が本格的に始まるとの期待が高まった。欧州復興基金は、単にコロナ対策の財政支援というだけではなく、ユーロ圏の結束を世界に示す重要な出来事でもあった。
ユーロ/ドルは、歴史的ともいえるトレンド反転が起き、1.06ドル台から1.16ドル台まで大幅にユーロ高に動いた。さらに2021年1月には1.2350ドルまで上昇した。
ところが2021年、欧州はワクチン接種で出遅れてしまう。いち早くコロナ禍から経済が立ち直り始めた米国では、FRB(米連邦準備理事会)が緩和縮小に向けて動き始める。一時はFRBよりもより早く金融政策を正常化すると期待されていたのに、ECB(欧州中央銀行)はいまだにマイナス金利を手離せない。投資家は欧州に本格投資するのは早すぎたという失望感でドルに戻り、ユーロは下落した。
グロースからバリューへの転換の予感で幕を開けた2022年。本来ならば、ユーロのキャリートレード(ドル建アセットをロングにする資金調達のためにユーロをショートにするポジション)の解消が進み、ユーロが反転してもよかった。実際そのサインも見えていた。
ところがそこにウクライナ戦争が起きた。欧州の地政学リスクが高まるなかで、インフレ上昇と同時並行して問題となるエネルギーの安全保障問題欧州のセンチメントが悪化、ユーロ/ドルは1.08ドル割れ寸前まで大きくユーロ安になってしまった。
EU(欧州連合)は11日までの予定で緊急サミットを開催する。エネルギー危機と経済危機に対応する共同債の発行に大きな期待を寄せている。これが「欧州復興基金2.0」となって、ユーロ再復興の起爆剤となるだろうか。
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今週の重要経済指標
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今日の注目通貨:ユーロ/円
今週の予想レンジ ↑131.19円 ↓121.77円
ユーロ/円のブルベアの分かれ目は126.48円。
126.48円より上ならばユーロ買いが優勢、126.48円より下ならばユーロ売りが優勢。
133.15円 : 2022年 高値
132.99円 : 第4 レジスタンス(HBO)
131.19円 : 第3 レジスタンス
130.54円 : 2022年 平均値
129.39円 : 第2 レジスタンス
129.24円 : 03月 高値
128.84円 : 第1 レジスタンス
127.39円 : 03月 61.8%
126.82円 : 03月 平均値
126.48円 : ピボット
126.24円 : 03月 38.2%
125.09円 : 2021年 安値
124.62円 : 2018年 安値
124.39円 : 2022年 安値
124.13円 : 第1 サポート
123.57円 : 第2 サポート
121.77円 : 第3 サポート
119.97円 : 第4 サポート(LBO)
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(荒地 潤)
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