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去年の23%も値上がり!電気代を下げる7つの節約テク

トウシル / 2022年4月6日 15時50分

去年の23%も値上がり!電気代を下げる7つの節約テク

去年の23%も値上がり!電気代を下げる7つの節約テク

▼著者

杉浦美結
ブルクアセット

大学卒業後、証券会社で500人以上のお客様へ資産コンサルティングを経験するも結婚を機に退社、専業主婦へ。前職の経験を生かした家計簿のブログを立ち上げ、1万PV達成。もっと身近な相談相手でありたい思いから現在静岡県浜松市を中心にIFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)兼FPとして活動中。自分で実践して得たことをお客様にお伝えする実践型のFP。
 

 今年は近年まれにみる厳冬でしたね。電気料金をみてビックリされた方も多いのではないでしょうか。しかし、この電気料金の高騰には、単なる「使いすぎ」以外の原因もあると知っていましたか? 仮に去年と同じ使用料だったとした場合でも、なんと今年は23%も料金が値上がりしているんです!

 そもそも電気代とはどのように決まっているのでしょうか。電気料金の決まり方、そして対策について解説します。

電気料金の仕組みとは?

 地域によって、主に電力を供給する会社によって細かい違いはあるものの、電力という公益性の高い事業であるため、各社の仕組みは似通っています。今回は筆者が実際に使用している中部電力を例に説明したいと思います。

 まず初めに、電気代の計算式を見てみましょう。

電気代の計算式

1.基本料金+(2.電力量料金単価±3.燃料費調整単価)×使用量+4.再生可能エネルギー発電促進賦課金

 ひとつずつ見ていきます。

1.基本料金

 電力使用量に関係なく必ずかかる金額。契約コースによって異なります。

2.電力量料金単価

 1kWhあたりの値段のこと。単価自体は契約コースによってさまざまです。オール電化でよく利用されるスマートライフプランでは時間帯によって電気料金が変わりますし、従量電灯Bという方であれば、使用料が増えれば増えるほど1kWh当たりの単価が上昇する仕組みになっています。

3.燃料費調整単価

 電気を作るために必要な燃料(原油・LNG(液化天然ガス)・石炭)の価格を電気代に反映させるために毎月変わる費用のこと。

4.再生可能エネルギー発電促進賦課金

 再生可能エネルギーを普及させるためにかかっているお金。2012年8月より始動しており、当初は1kWhあたり22銭程度でしたが、足元では3円36銭と実に15倍にまでなっています。
(平均電力使用量である500kWh/月使用していた場合、月1,680円もの負担があるということです)

 ではこの中で、どれが今回の値上がりの原因なのでしょうか?

 ズバリ、答えは3の「燃料費調整単価」です。最近、ガソリンの値段が高騰していることが話題となっていますが、電気代の高騰も、ガソリン代の高騰も、この「燃料費調整単価」が値上がりしたために起こっています。2021年4月と2022年4月を比べると、▲5.24円だった燃料費調整単価が、+1.17円に高騰しています。

 仮に平均電力使用量である500kWh/月使用していた場合、3,205円/月値上がりしていることになります。原油・LNG・石炭それぞれの3カ月の貿易統計価格(実績)によって毎度計算されているため、このようにたった1年間で大きな差が出てくることになります。

 原油の上昇の一因は、2月に深刻化したウクライナ・ショックです。ロシアの天然ガスの産出量は世界2位、原油は世界3位で、天然資源の世界有数の産出国です。紛争状態のロシアでは、天然ガスや原油などのエネルギー資源の安定供給が難しいと予想され、原油先物価格が、2008年のリーマンショック以来の最高値となったのが、電気代の高騰につながっていたのです。

 遠く離れた土地の紛争が、光熱費といった最も生活に身近なところに影響を及ぼしているのです。

電気代を節約するための7つのアイデア

 今回の電気代値上がりの原因は、自分の力ではどうすることもできない理由からでした。

 とはいっても高すぎる電気代は何とかしたいですよね。そのためには使用料を抑えることが必要です。今回は電気代の節約のアイデアを7つお伝えします。

1.冷蔵庫近辺を整理整頓する

 冷蔵庫は放熱スペースがないとうまく熱を放出できません。上に物を置いたりせず、周囲を整えましょう。また、中に物を詰め込みすぎると効率が悪くなります。ゆとりをもった配置にしましょう。

2.便座を布製にして、温座をやめる

 暖房便座の電気代は1日約10円と言われています。これをやめるだけで月300円程度節約となります。

3.炊飯器の保温をやめ、都度電子レンジで加熱する

 炊飯器の保温は1時間当たり0.5円。3時間以上の保温であれば、都度加熱の方が電気代の節約になります。

4.ドライヤーの使用方法を工夫する

 ドライヤーは最大風力で使用すると10分の使用で約5円程度かかります。節約するためにはまずタオルドライでドライヤーの稼働時間を減らし、さらに消費電力が温風の1/10である冷風を交互に利用することで電気代を半分程度まで抑えることができます。

5.LEDを導入する

 少々初期投資がかかりますが、照明器具の電球をLEDに変更すると、長期間消費電力を抑えることができます。LEDは蛍光灯と比べて34%程度消費電力の削減につながります。

6.15年以上使用している家電は新しいものに替える

 家電の性能は年々向上しています。2008年あたりと比較すると、冷蔵庫では32%程度省エネが進んでいます。思い切って買い替えてみるのもいいかもしれません。

7.自分の使用状況を把握する

 最後に一番大事なことです。ダイエットなども同じですが、一番効果的な方法は自分の電気使用量の傾向を知ることです。いつ・どんな使用で電気代がかさんでいるのか。これを把握することで上記以外にも自分に合った対策が見つかると思います。

 筆者も1月の電気代に仰天した後、エアコンの稼働を試行錯誤して、どういった使用方法が最も生活レベルを下げずに電気代を抑えられるかを試しました。

 筆者が利用している中部電力では、「カテエネ」という家庭向けWEBサービスがあり、2時間前までの1時間単位の使用電力をグラフで確認できます。同様のサービスがある電力会社も多いため、ぜひ一度、ご自身が利用している電力会社の明細やWEBサービスをチェックしてみてください。

 
 外部要因による電気代の高騰は避けることができません。でも、少しの心がけと工夫で、その影響を和らげることもできます。ぜひアイデアを参考に自分に合った節約を実践してみてください。

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(トウシル編集チーム)

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