日経平均は来年半ばまで低迷、本格上昇は後半からか。その根拠とは?
トウシル / 2022年8月11日 5時0分
日経平均は来年半ばまで低迷、本格上昇は後半からか。その根拠とは?
日経平均と景気循環のサイクル
今年の日経平均株価は、おおむね2万5,000円から3万円の範囲内で、上がったり下がったりを繰り返しています。私は日経平均の動きを景気循環で捉えていますが、日経平均の底値圏を探る上で、ファナック(6954)の在庫循環を参考にしています。
そのファナックが7月27日に第1四半期の決算を発表しましたので、その決算内容から日経平均の底値圏がいつごろになりそうなのかを探っていきたいと思います。
まず、日経平均と景気循環との関係ですが、日経平均は不況の中で上昇し始め、景気回復から拡大にかけて大きく上昇、景気が拡大している中で日経平均は下げ始め、景気後退で下落し、不況を迎えるという循環を、おおむね3年半のサイクルで繰り返しています。
(図1)景気循環に伴う株価のイメージ
(図1)のように、おのおのの局面を独自分析に基づいて「春」「夏」「秋」「冬」という季節になぞらえていて、現在は分析上、「秋」となっています。そして、通常の流れでいけば次は「冬」となるのですが、その「冬」における株価の底値圏を、私はファナックの在庫循環から求めています。
ファナックの決算発表から読み解く日経平均の底値圏
ファナックの在庫循環についてみていきましょう。
(表1)ファナックの在庫循環
青枠は、四半期決算において、売上高と棚卸資産がともに前年比で減少した最初の四半期です。この青枠で示した四半期決算の発表日を日経平均のチャートにプロットすると、次のようになっています。
(チャート1)日経平均株価とファナックの在庫循環との関係
(表2)ファナックの決算発表日と日経平均株価の終値
(チャート1)において、青矢印で示したファナックの四半期決算における売上高と、棚卸資産がともに前年比で減少した最初の四半期の決算発表日が、日経平均のおおむね底値圏になっているのがみて取れると思います。
そこで探りたいのが、次に青矢印のタイミングがいつ来るのかですが、7月27日に発表された第1四半期決算においては、売上高、棚卸資産ともに四半期ベースで過去最高で、その前の2022年3月期第4四半期から大きく増えています。
このため、売上高、棚卸資産がともに前年比で減少するのは、2024年3月期第1四半期の決算発表日(2023年7月下旬ごろ?)になるのではないかとみています。これが、「日経平均は来年半ばまで低迷、本格上昇は後半から」とみている根拠です。
今後、その時期はズレるかもしれませんが、3カ月ごとに出てくるファナックの決算内容を分析し、売上高、棚卸資産がともに前年比で減少した決算発表日に日経平均が底値圏にある場合には、買いのポジションを大きく取っていきたいと考えています。
投資はあくまでも自己責任で。
(白石 定之)
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