利回り3.8%以上、高配当株の選び方:楽天証券「スーパースクリーナー」活用術
トウシル / 2022年11月1日 7時50分
![写真](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/toushiru/toushiru_39483_0-small.jpg)
利回り3.8%以上、高配当株の選び方:楽天証券「スーパースクリーナー」活用術
日本株は割安で、長期的に買い場との判断を継続しています。ただし、短期的にはまだ急落・急騰を繰り返す可能性もあります。このような時、日本株に投資するならば、まず大型の高配当利回り株から買っていくべきと考えています。今日は、楽天証券スーパースクリーナーを使った銘柄選択の例をご紹介します。
スーパースクリーナーを使った高配当利回り株の選択例
<スクリーニング条件>
【1】コンセンサス・レーティング3.8以上
【2】配当利回り(予想)3.8%以上
【3】時価総額1.5兆円以上
<スクリーニング結果>
![](https://media.rakuten-sec.net/mwimgs/9/e/-/img_9ed0a81f09d146278a88dd1bf6ea44d970431.png)
コンセンサス・レーティングは重要、大型株から配当利回り(予想)3.8%以上の銘柄を選ぶ
上記は、三つのスクリーニング条件から選んだ7銘柄です。私が、三つの条件を選んだ理由を以下に記載します。
【1】コンセンサス・レーティング3.8以上
これは、とても重要です。それぞれの銘柄について、多数のアナリストが「買い」「売り」「中立」などの推奨レーティングをつけています。その推奨の平均値をとったものが、コンセンサス・レーティングです。
まず、どのようにレーティングを計算するか説明します。一つの例で説明します。アナリストの推奨レーティングは通常、以下のように分布しています。
![](https://media.rakuten-sec.net/mwimgs/9/c/-/img_9c9d8a4271bbd5f7f1493581c8fdca9272964.png)
上記の銘柄では、さまざまな証券会社に所属する13人のアナリストがレーティングをつけています。7人が「強気(または買い)」、2人が「やや強気」、3人が「中立」、1人が「弱気(または売り)」と判断しています。
コンセンサス・レーティングを計算する際、まずアナリストの推奨をスコア(数値)に換算します。強気は5、やや強気は4、中立は3、やや弱気は2、弱気は1として、平均値を計算します。上記銘柄について計算すると、以下の通り、約4.1となります。
(5点×7人)+(4点×2人)+(3点×3人)+(1点×1人)=53点 53点÷13人=平均4.08
証券会社のアナリストは、通常、IR担当者や経営陣を取材してディスカッションした上で、レーティングを決めています。アナリストが現在、この銘柄をどう見ているか知ることは大切です。
ただし、1人のアナリストの意見だけ見ても十分とはいえません。そのアナリストの意見が片寄ったものかもしれないからです。多数のアナリストの意見を一覧して、その銘柄がどう見られているのか参考にすることが大切です。
コンセンサス・レーティングが3(中立)以下の銘柄には、株価に織り込まれていない悪材料がある場合もあります。私は、今回のスクリーニングではレーティング3.8以上を選別条件としました。
【2】予想配当利回り3.8%以上
予想配当利回りが高いということは、株価が割安である可能性が高いことを意味します。直近株価の上昇率が高い銘柄が多く含まれていますが、それでも株価指標で見てなお割安な銘柄が多いと言えます。
【3】時価総額1.5兆円以上
配当利回り(予想)は高ければ高いほど、良いというわけではありません。なぜならば、株の配当利回りは、確定利回りではないからです。業績が悪化して、減配(1株当たり配当金を減らすこと)になり、株価が下がることもあります。高配当利回り株を選別する時は、なるべく減配リスクの低い銘柄を選ぶべきです。
減配リスクの低い銘柄に絞りこむ方法は、いろいろあります。減配リスクが低い銘柄には、一般的に以下の特色があります。
(1)時価総額が大きい
(2)経常利益率が高い
(3)自己資本比率が高い(借金が少ない)
(4)景気の影響を受けにくい業種(ディフェンシブ株)
(5)経営者が株主への利益配分に積極的
全てを満たす銘柄はありません。上記の一つか二つを満たせば十分と考えます。今日は、一番単純でわかりやすく、かつ重要な条件一つだけに絞りました。「時価総額が大きい」(時価総額1.5兆円以上)という条件です。
時価総額が大きい銘柄には、相対的に財務が良好で収益基盤が安定的な銘柄が多いので、「時価総額が大きい」という条件を加えるだけで、減配リスクが低い銘柄である可能性が高まります。
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(窪田 真之)
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