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今週は、2万7,500~2万8,400円のレンジの中での動きへ

トウシル / 2022年12月12日 16時0分

今週は、2万7,500~2万8,400円のレンジの中での動きへ

今週は、2万7,500~2万8,400円のレンジの中での動きへ

今週の予想

当面は足元の円高を織り込みながらの動き。荒い相場となる可能性も

 先週は、円高基調の中で25日移動平均線(8日時点2万7,894円)を切ったことで目先、調整入りのシナリオの可能性を指摘しました。

 結果的には、8日(木)に2万7,415円と75日移動平均線(8日時点2万7,584円)を一時、下回りましたが、週末の9日(金)は、+326円の2万7,901円と先物主導で反発しました。メジャーSQ(特別清算指数)が終了して需給関係がすっきりしたための上昇のようにみえます。

 今週は、米国では13日のCPI(消費者物価指数)と13~14日のFOMC(米連邦公開市場委員会)、15日には中国で11月の鉱工業生産など経済統計が発表されます。

 ECB(欧州中央銀行)理事会も予定されており、内容によって強弱感が対立して荒い相場となる可能性もあります。下値では週足チャートの、13週線、26週線、52週線が2万7,400円近辺に集まっているため、この水準から切り返してもおかしくありません。

 先週末の金曜の反発はそれを示しており、チャートはいったん25日移動平均線を割り込んで要注意となっていますが、相場の流れを上に戻すためには、11月24日の高値2万8,502円を終値で上回る必要があります。

 それを確認するまでは、戻り売りが続くことになります。下値は8日の安値2万7,415円となります。

 そうなると、しばらくは2万7,500~2万8,400円のレンジの中の動きとなります。この動きの中では、12月中旬以降は、個人投資家の節税対策売りや損失確定売りが出やすく、大きく膨らんでいる信用買い残も気になるところです。

今週の指標:日経平均株価

 先週末は、急速な円高となっており、これまで円安を前提に輸出関連株が買われ相場の上昇を支えてきました。当面は足元の円高を織り込みながらの動きとなりそうです。また米景気減速懸念が強まっており、経済指標が注目となります。

 日経平均株価の目先の下限は週足の移動平均線が集中している2万7,400円水準となります。ただし、25日移動平均線(2万7,800円水準)を切って引けましたので注意が必要です。

先週の動き

 週半ばまでは、中国のコロナ感染拡大や抗議活動の活発化を受け、28日(月)は▲120円、29日(火)は▲134円、30日(水)は▲58円の2万7,968円と前週末から4日続落となりました。

 12月1日(木)は、前日のダウ工業株30種平均の利上げ幅縮小見通しから+737ドルの大幅上昇となったことで、日経平均も一時+454円の2万8,423円まで上昇し、終値は+257円の2万8,226円でした。

 しかし週末は、NYダウ安と急速な円高を受け、▲563円の2万7,662円まで下げ、終値は▲448円の2万7,777円でした。先週は2万7,800~2万8,600円のレンジを想定していましたが、下限を切って引けました。

今週の指標:NYダウ(ダウ工業株30種平均)

 今週は、11月CPIやFOMCが注目となります。11月CPIの伸びが鈍化すれば、インフレのピークアウト期待が出て、来年の利上げ観測が後退し、株式市場のプラス材料となります。

 しかし、先週発表の11月PPI(生産者物価指数)が期待されていたほど鈍化しなかったように、11月CPIも予想を上回れば、株式市場のマイナス要因となります。FOMCではタカ派的内容が示されれば過剰な利上げを警戒した売り圧力となりそうです。

先週の動き

 12月5日(月)は、ISM(米サプライマネジメント協会)非製造業景況指数の予想を上回る強い結果を受け、利上げ長期化が改めて意識され▲482ドルの3万3,947ドルとなり、6日(火)もJPモルガンのCEが景気先行警戒感を示したことを受け、▲350ドルの3万3,596ドルと続落しました。

 7日(水)は一服し、8日(木)は中国のコロナ規制緩和を好感し、+183ドルの3万3,781ドルとなりました。週末の9日(金)は、11月PPIが前月比0.3%と市場予想を上回ったことで、FRB(米連邦準備制度理事会)による利上げ長期化への警戒感が高まり、▲305ドルの3万3,476ドルと反落しました。

今週の指標:ドル/円

 FRBの金融引き締めの長期化の見方は変わらず、底堅い動きが想定されます、FOMCでの0.5%の利上げは織り込み済みですが、11月PPIは市場予想を上回っており、金融引き締めの長期化の思惑は広がっています。

 13日発表の11月CPIが予想を上回れば、ドル買いも想定されますが、市場予想の0.5%は十分に織り込まれており、世界的金融引き締めのペースの鈍化の流れからはリスク選考の円売りが強まる可能性があります。

先週の動き

 先週は、週始めは134円台のスタートとなりましたが、12月5日のISM非製造業景況指数が予想外に上昇したことで、ドル売りは縮小し、ドル買い・円売りが活発となり、7日には一時137.83円までドル高・円安にふれましたが、中国でのコロナ対策を制限する観測が広がり、ドル/円は135円台後半で下げ渋りました。

 9日は、11月PPIが予想を上回ったことで、ドル買いが観測され136.56円で引けました。

先週の結果

先週は、8日(木)まで軟調だったものの、週末9日(金)はSQ通過し、一時2万8,000円に接近

 先週の予測では、前週末の12月1日(木)に、11月ISM製造業景況指数が予想を下回ったことで、長期金利の低下が続き、ドルは1ドル=135.21円までの急落。NYダウは▲194ドルの3万4,395ドルとなったことで、日経平均は▲448円の2万7,777円と25日移動平均線を切って引け、目先、調整入りの可能性があるとしました。

 これまでの経験則で12月はメジャーSQの前に天井を打つというものがあるので、先週は週末までは需給関係から下げは限定的で上値は重いものの戻りを試すことが想定されました。戻りが続いても今週は米11月CPI、FOMCの発表を控えており様子見となりそうです。

 結果的に先週は、12月8日(木)までは低調で、25日移動平均線を下回る動きとなっていましたが、週末9日(金)は、前日の米国株式が高く、FRBによる利上げペース減速を背景に買い先行となり、半導体・電子部品関連のハイテクの値ガサ株中心に幅広く買われ、前場は一時+378円の2万7,952円まで買われました。

 メジャーSQ値は2万7,576円でしたが、SQ通過により需給面がすっきりしたことや米株式が堅調で買い戻しを誘いましたが、2万8,000円に近づくと戻り売りの警戒感から上値が重くなりました。

 後場は伸び悩む場面もありましたが、下値は限定的で高値圏でのもみあいとなり+326円の2万7,901円で引けました。前場は勢いよく上昇しましたが、後場はFOMCに向けた重要イベント待ちの状態で様子見となりました。

 週末の米国市場は、NYダウは▲305ドルの反落となりました。朝方、発表された11月PPIが市場予想を上回ったことで、FRBによる利上げ長期化への警戒感が強まり、3日ぶりに反落し3万3,476ドルで引けました。ナスダック総合指数は▲77Pでした。為替は1ドル=136.57円で、シカゴの日経先物は▲105円の2万7,745円となっています。

(出島 昇)

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