ドル/円、150円はすぐそこ。為替介入はもうできない?
トウシル / 2023年10月18日 9時59分
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ドル/円、150円はすぐそこ。為替介入はもうできない?
今日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは150.25円
↓下値メドは148.85円
ブラジル:ブラジル中銀が「利下げ」加速へ。12月に50利下げ、来年3月に75利下げ
OECD見通し:2024年の米経済は、トレンド以下の1.3%成長にとどまる
実は利上げ:実質賃金が下がるなかでの金利据え置きは、「実質的な利上げ」
インフレ差:米インフレに地域差:NY3.5%、シカゴ2.3%に対してマイアミ7.8%
市況
2023年207営業日目のドル/円は、前日比0.27円の「円安」。24時間のレンジは1.11円。
今月のドル/円の高値は、3日のNY市場でつけた年初来高値となる150.16円で、安値はその直後に「介入的」な動きで急落してつけた147.29円。レンジの中心値は148.725円。現在のレートは中心値より円安水準にあり、150.16円に接近している。
10月17日(火曜)は149.52円でオープン。日銀が2024年度の物価見通しを3.0%近くまで上方修正するとのニュースによって、東京時間夜の初め頃に急速に円高に動き148.74円をつけた。とはいえ、日本のインフレ状況に進展が見えたというだけで、日銀が今月の会合で政策変更をする公算は小さい。そのためすぐに149円台に戻り、明け方には逆に149.85円まで円安に動いた。終値は149.81円。
ドル/円の上昇は、この日発表された米9月小売売上高が予想より強かったことも理由。これまで発表された米国の経済データは、雇用統計も、消費者物価指数も強かった。FRB(米連邦準備制度理事会)が「データを重視した」金融政策を標榜するなかで、11月FOMC(米連邦公開市場委員会)で利上げを見送るならば、説明責任が生じるだろう。
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レジスタンス:
149.85円(10/17)
150.16円(10/03)
151.95円(22/10/21)
サポート:
149.05円(200時間移動平均)
148.74円(10/17)
148.43円(10/11)
148.15円(10/10)
中東の情勢は予断を許さない状況だが、少なくともバイデン大統領がイスラエルを訪問する今週は大規模地上戦の可能性は低い。リスクオフが表面上とはいえ後退するなかで、FX市場のテーマは「金利差」へと戻りつつある。日本当局の介入を警戒しながらも、ドル/円は150円台を狙う位置につけている。
鈴木財務大臣は「状況に応じて適切な対応が必要」との認識を示すなかで、IMF(国際通貨基金)は14日、円の為替レートはファンダメンタルズに沿った動きであり、日本の為替介入を支持しない立場を表明した。日米金利差が円安の原因ならば、日本当局の為替介入こそ「投機的な動き」ということになるだろう。
2023年 ドル/円 データ
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主要指標 終値
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今日の為替ウォーキング
今日の一言
忙しい人ほどより多くの時間を見つける
You Light Up My Life
金利差は通貨を動かす最も大きな要因である。金利差の拡大は最初、金利が高い通貨を上昇させる。しかし、しばらくすると金利高による経済にダメージが通貨を下落させる転機が訪れる。
ECB(欧州中央銀行)が9月の会合で「利上げ」を決定した理由は、欧州のインフレ見通しが上昇していることが理由だった。インフレ見通しが上昇した理由は、ユーロ安によって輸入価格が上昇したからである。ユーロは6月から9月の3カ月間で、対ドルで5%も安くなった。
ユーロ安の理由はなにか。それはECBの利上げだ。利上げはインフレ抑制のために必要不可欠な中央銀行の政策である。しかしどの水準まで金利を引き上げるべきか前もって計算することができない。
ECBの場合は、利上げを「やりすぎ」てしまった結果、海外からの投資意欲が後退し、株式市場から資金が流出するなかで、ユーロ安を招いてしまった。通貨安が輸入インフレを加速させ、ECBはまた利上げするというという悪循環にはまってしまった。ECBがタカ派になるほど、皮肉なことにユーロ安が進んでいるのだ。
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今週の注目経済指標
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今日の重要ブレークアウトレベル
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コーンチャート分析
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(荒地 潤)
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