「インデックスファンド」「アクティブファンド」「個別株」の違いは?
トウシル / 2023年10月19日 11時0分
「インデックスファンド」「アクティブファンド」「個別株」の違いは?
インデックス投資とはどのようなものなのか?
2024年より新NISA(ニーサ:少額投資非課税制度)がスタートします。新NISAでは、生涯非課税枠1,800万円のうち、個別株投資ができる成長投資枠は1,200万円までとなっています。
ということは、生涯非課税枠をフルに使うためには、最低でも600万円分はつみたて投資枠で投資する必要があります。
つみたて投資枠で投資できるのは、株価指数(S&P500種指数など)に連動した運用を目指す投資信託「インデックスファンド」が中心です。
筆者は個別株投資がメインで、インデックスファンドへの投資はほとんどしていませんが、新NISAがスタートするのに合わせ、インデックスファンドへの資金配分も行っていく予定です。
このインデックス投資は、いうなれば株式投資の「平均点」を狙いにいく投資手法であるといえます。
アクティブファンドの主目的は「平均点超えを狙う」こと
一方、投資信託(ファンド)の多くは、インデックスファンドではなくアクティブファンドといわれるものです。
アクティブファンドの主目的は、インデックス(株価指数)より高いパフォーマンスを目指すことにあります。
インデックスファンドが平均点を狙いに行くものだとしたら、アクティブファンドは「平均点超え」を狙いに行くものといえます。
ただし現実的には、インデックスファンドに運用成績で劣るアクティブファンドがかなり多いのも事実です。その大きな要因は、インデックスファンドよりアクティブファンドの方が運用コストが高いため、そのコストを運用の腕でカバーするのがなかなか大変という点にあります。
個別株投資とアクティブファンドは同じ種類
筆者は個別株投資をメインに行っていますが、個別株投資とアクティブファンドは同じ種類だと思っています。
それはいずれも「平均点超えを狙いに行く」のが目的となっているからです。
もし個別株投資をしていて、その成績が株価指数を下回っているのであれば、もはや個別株投資をする意味はなく、インデックスファンドに長期投資した方が資産は増えていく理屈になります。
アクティブファンドも考え方は同じであり、「自分自身で銘柄を選んで運用している」のか「プロに資金を預けて運用を任せる」のかの違いだけです。
確かに個別株の場合はポジション管理が重要で、マーケット環境により現金比率を高めたり低めたりする一方、アクティブファンドへの投資はマーケット環境にかかわらず長期投資が基本です。その点で両者は異なりますが、インデックスに勝ちに行こうとしている点では共通です。
ですから、アクティブファンドとインデックスファンドは同じ投資信託だから似た者同士、というのではなく、性質はだいぶ異なるというのが筆者の感覚です。
インデックスファンド以外は投資成果が上下にブレる
インデックスファンドは「平均点」を目指す投資ですが、インデックスファンド以外のもの(個別株やアクティブファンド)へ投資すると、投資成果が上下にブレる点には注意が必要です。
例えばインデックスファンドに投資した結果、10年で投資元本の2倍という成績だったとしましょう。これは過去の平均値に近い数値です。
一方、個別株に投資した結果、10年で100倍以上に上昇することもあります。逆に10年で10分の1以下まで値下がりしてしまう銘柄もあります。
また、アクティブファンドも、コストの高さやファンドマネージャーの腕の違いなどにより、インデックスを上回る成果のものも下回る成果のものもあります。
もし投資成果が上ブレすればうれしいですし、そうなることを目指して個別株投資などを行っているわけですが、失敗したときのダメージも大きくなる可能性があります。そうであれば、「私は平均点が取れればそれでよい」と考えて、インデックスファンドへ投資するのも一考です。
インデックスファンドが万能ではない点はくれぐれも注意
なお、インデックスファンドで1点気を付けておきたい点があります。
インデックスファンドは「平均点」を取るという意味では優れていると思いますが、その平均点そのものが、マーケットの低迷により、期待していた水準を大きく下回ることも想定されます。
インデックスファンドへの長期投資により、過去の実績は確かに年7%前後というそれなりのリターンが得られましたが、将来も同様の結果になるかどうかは分かりません。
時には、20年、30年と長期保有しても、かなり低いリターンしか得られなかった、ということもあるかもしれません。
そこで、インデックスファンドへの長期投資を行いつつ、個別株投資で追加的なリターンを狙う、ということもぜひ検討してみてください。
■【動画で学ぶ】足立武志さんの株投資テクニック満載!
≫【投資戦略】夢のテンバガー達成3つの条件!10倍高は「◯◯株」を狙うべし
≫【FIRE特集】FIREするとき・した後の税金 FIREを目指すなら最低限知っておきたい注意点
≫【初心者向け】投資初心者は注意!株の注文方法(指値・成行)の使い分け
(足立 武志)
この記事に関連するニュース
-
<話題の「パワー系投信」って何?>長期投資でハイリターンを狙う「次のステップ」
メディアゴン / 2024年11月28日 7時0分
-
何を買えば良いか分からない!新NISAのオススメ銘柄は?
オールアバウト / 2024年11月26日 12時20分
-
投資信託は「S&P500」が良いと聞きますが、株式はどんな銘柄を選べば良いのか分かりません。「株主優待」をもらえる企業なら損はないですか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年11月24日 4時30分
-
企業型確定拠出年金で手数料の高い「アクティブファンド」を選ぶメリットって何ですか?
Finasee / 2024年11月19日 11時0分
-
シニアの資産形成、投資信託は「アクティブファンド」「インデックスファンド」どちらが正解?【証券アナリスト資格を持つFPが助言】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年11月7日 11時15分
ランキング
-
1ワークマンは「8800円ランドセル」で勝負…「過去最悪の少子化」でも異業種がランドセル市場に続々参入するワケ
プレジデントオンライン / 2024年11月29日 16時15分
-
2電気・ガス料金高止まり「風呂キャンセル」「設定温度1℃」で何円変わる? “ちょっとした”節約術をご紹介【Nスタ解説】
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年11月29日 21時59分
-
3ついに「スタバ離れ」がはじまった…カスタマイズするほど長くなる注文の"意外な落とし穴"
プレジデントオンライン / 2024年11月30日 9時15分
-
4《総フォロワー500万人のインフルエンサー》なな茶がイベント“ファンの大量ドタキャン”に怒りの告白「すべて出禁にさせていただく」「“グラビアなんかしてるから”と心無いコメントも」
NEWSポストセブン / 2024年11月30日 11時15分
-
5路上ライブは「グレーな文化」として容認すべきか 「迷惑行為」「アーティストとしての表現」境界線
東洋経済オンライン / 2024年11月30日 8時51分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください