ドル/円148円台前半。FOMC議事録でドル売り減速
トウシル / 2023年11月22日 10時47分
![ドル/円148円台前半。FOMC議事録でドル売り減速](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/toushiru/toushiru_43338_0-small.jpg)
ドル/円148円台前半。FOMC議事録でドル売り減速
今日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは149.05円
↓下値メドは147.25円
米利下げ:最初の利下げ、2024年6月まで後退か
FRB:リッチモンド連銀総裁「長期金利はFF金利の代替にならない」
英インフレ再発:9月CPI、最大の上昇要因はエネルギー価格
欧州経済:デギンドスECB副総裁「見通し暗い」
南ア利上げ終了:SARB「現在の金利水準、インフレを目標値まで下げるのに十分」
市況
明日木曜日(23日)の米国市場は感謝祭(サンクスギビングデー)で休場、その翌日はブラックフライデーで、今週のマーケットは実質的に今日までとなる。
2023年232営業日目のドル/円は、前日比0.01円で横ばい。24時間のレンジは1.45円。
11月21日(火曜)は148.29円でオープンした。ドル売り円買いの流れはこの日も続き、東京時間夜の初め頃には147.15円まで下落して、10月3日のうわさ介入の時につけた安値を更新した。
この日公表されたFOMC(米連邦公開市場委員会)議事録は、インフレ目標に向けた進展が不十分であることを示す情報が入ってきた場合には、「一段の金融引き締めが適切である。」と指摘した。議事録の内容に特段のサプライズはなかったが、イベント通過もあってドル売り円買いがおさまり、明け方には148円台に戻り148.60円まで上昇してこの日の高値をつけた。終値は148.39円。
レジスタンス:
148.60円(11/21)
149.99円(11/20)
150.78円(11/18)
サポート:
147.15円(11/21)
147.01円(09/14)
146.44円(09/12)
2023年 ドル/円 データ
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円安は、日銀とその以外の世界の主要中央銀行との政策の方向性の違いによる構造的なものである。日銀は政策を変えようとする強い意志は持っていないし、日銀の政策が変わらないままでの為替介入では、相場の方向を変える威力はないからと、150円台でも投資家は積極的にドル買い(円売り)を続けた。ただやや勇み足が過ぎたようで、高いレベルでつかまってしまったようだ。
本格的なクリスマス休暇に入る前にポジションを縮小する動きがドル売り/円買いを必要以上に加速させているようだ。ヘッジファンドのドルロングは、10月前半のピークから半減している。
しかし、ドル/円のトレンドが変わったわけではない。この下落も、いったん落ち着けば、円ショートを再構築するチャンスになるだろう。このまま円高に行ってしまって一番困るのは財務省と日銀ではないだろうか。
主要指標 終値
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今日の為替ウォーキング
今日の一言
朝に勝てる人は一日に勝ち、一日に勝つ人は人生に勝つことができる
Come On Eileen
11月21日に公表されたFOMC議事録によると、「インフレ目標に向けた進展が不十分であることを示す情報が入ってきた場合には、一段の金融引き締めが適切である」として、今後数ヵ月以内に発表されるデータによって、ディスインフレがどの程度進展しているのか、そして労働市場でどの程度需給バランスが取れているのかが明らかになると指摘した。
「経済データ重視」を標榜するFOMCは、利上げの最終判断を次回12月会合までに発表される、雇用統計とCPIの結果を精査して判断するということである。12月利上げの確率を予想するためにも、今月発表された重要な経済データを復習したい。
まずは雇用統計。10月の米雇用統計は、NFP(非農業部門の就業者数)が前月比で15万人増加した。これは市場予想の18万人増を下回り、9月の29.7万人増(改定値)からも伸びが大きく減速した。また過去2ヵ月の就業者は、合わせて10.1万人の下方修正(減少)となった。
10月は民間部門の雇用の減少が広範囲に及んだ。特に自動車・部品産業では、UAW(全米自動車労働組合)がフォード、GM、ステランティスに対してストライキを行ったことで、3.23万人が減少した。
失業率は3.9%に上昇し、2022年1月以降で最も高い水準となった。雇用統計の予想以上に弱い結果を受け、過熱が続いてきた米労働市場に「緩み」が生じ始めたとの見方が出ている。
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そして、10月のCPI(消費者物価指数)では、米国のインフレが、市場予想より速いペースで下落していることを示し、米国のインフレの最悪期は過ぎた可能性があるとの見方が広がった。
11月14日に発表された米国の10月CPIは、前月比0.0%、前年比3.2%で、市場予想の0.1%上昇と3.3%上昇を下回る結果だった。CPIの鈍化は、自動車関連の供給不足の緩和や、エネルギー価格が大幅に下落したことが大きな理由だ。ガソリンや天然ガスなどのエネルギー価格は、前月比-2.0%、前年比-3.5%に下落している。
食品とエネルギーを除くコアCPIは、前月比で0.2%上昇し、前年同月比では4%上昇した。これも、市場予想の0.3%上昇と4.1%上昇を下回った。
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今週の注目経済指標
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今日の注目テクニカルレベル
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コーンチャート分析
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(荒地 潤)
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