新NISAまで残り1カ月!個別株投資家はつみたて投資枠を使うべき?
トウシル / 2023年11月30日 11時0分
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新NISAまで残り1カ月!個別株投資家はつみたて投資枠を使うべき?
いよいよ新NISAスタートまで残り1カ月!
いよいよ令和5年もあと1カ月。そして新NISA(ニーサ:少額投資非課税制度)スタートまで残り1カ月となりました。
ちまたでは、新NISAで「長期・分散・積立投資」を行うことを推奨しているケースが、特にファイナンシャルプランナーの方に多いように感じます。
一方、筆者のコラムをご覧いただいている方は、個別株投資をされていることが多いと思いますので、筆者が新NISA、特につみたて投資枠についてどう考えているかをお話したいと思います。
すでにご存じの方も多いと思いますが、新NISAの生涯非課税枠は1,800万円、そのうち成長投資枠として1,200万円の内枠があり、個別株に投資できるのはこの1,200万円が限度です。
残り600万円は「つみたて投資枠」として、インデックスファンドなどあらかじめ定められた投資信託のみ投資することができます。
個別株だけでは生涯非課税枠の全てを埋めることはできない
現行のNISAは、「一般NISA」と「つみたてNISA」に分かれ、両者は同じ年に同時には使えないという制度になっています。
そのため、一般NISAで個別株投資をしている個人投資家の方は、つみたてNISAを使っていないというケースが多かったのではないでしょうか。
しかし新NISAでは「一般」「つみたて」といった区別はなく、同じ箱で個別株もつみたて投資も両方できるようになります。
ただ、生涯非課税枠1,800万円のうち、600万円は個別株に投資はできず、非課税枠をフル活用するには最低でも600万円分はつみたて投資を行う必要があるのです。
つみたて投資と個別株投資は根本的に考え方が異なる
例えば筆者であれば、業績が伸びていたり株価が割安で今後も上がりそうな株を選び、上昇トレンドになったら買って下降トレンドになったら売る、という行動を繰り返すことで利益を得ています。
何年も上昇トレンドが続く株であれば持ち続けることになりますが、そのようなケースはほとんどありません。したがって、それほど頻繁ではないにせよ、売買を繰り返すことになります。
一方、つみたて投資は、一度投資したら途中で売買せず、ずっと持ち続けることを前提とした投資方法です。株価が上がろうが下がろうがずっと持ち続けることにより、過去の経験則からはそれなりのリターンが得られたので、今後もそうなる可能性が高い、として行われているものです。
このように、バイ・アンド・ホールドの個別株投資を行っていない限り、個別株投資とつみたて投資(長期分散積立投資)とは、根本的にやり方、考え方が異なります。
個別株投資家がつみたて投資をするには「割り切り」が必要?
ではどうすればよいのでしょうか。筆者は基本的につみたて投資は今まで行ってきておりませんが、新NISAを機に、最低でも600万円分はつみたて投資を行おうと思っています。
その理由の1つとして、異なる投資手法を組み合わせることによる「リスク軽減」というものがあります。
もし個別株投資だけしていて、なかなか成果が出ないとしても、つみたて投資で一定の成果が挙げられれば、個別株投資の失敗をカバーすることができます。
個別株投資もつみたて投資もうまく行けばそれがベストですし、万が一両方うまく行かなかったとしたら、どちらかに偏った投資でもどのみちうまく行かなかったことになりますからあきらめもつきます。
もちろん「600万円分の枠を使わず、個別株投資一本でいく」という考え方もありますが、筆者はせっかく非課税枠があるのだから、これを機会に「個別株投資以外もやってみよう」と割り切ってつみたて投資にもある程度、資金配分をしていこうと思っています。
幸いなことに、新NISAは非課税期間が無期限ですから、今の時点で無理に決断しなくても、後になって「つみたて投資枠も使って積み立てをしよう」と決めても大丈夫です。焦らずじっくり考えていきましょう。
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(足立 武志)
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