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2024年の日経平均予想!年末3万7,000円を予想する理由(窪田真之)

トウシル / 2023年12月28日 8時0分

2024年の日経平均予想!年末3万7,000円を予想する理由(窪田真之)

2024年の日経平均予想!年末3万7,000円を予想する理由(窪田真之)

 今日は、2022年12月29日に出した『日経平均「2022年予想」の振り返りと「2023年予想」』のレビューを行います。それとともに、改めて「2024年の日経平均株価予想」をお伝えします。

「2023年の日経平均予想」振り返り

 最初に、私が2022年12月29日のレポートに出した『日経平均「2022年予想」の振り返りと「2023年予想」』をご覧ください。

<2023年の日経平均予想(2022年12月29日レポートのグラフ再掲)>

出所:2020~2022年日経平均はQUICK、2023年日経平均は2022年12月29日時点の筆者予想

 上のチャートに示した「2023年日経平均予想」を作った理由について、2022年12月29日のレポートに、以下の通り、書いています。

<2023年の日経平均予想の根拠を述べた部分:2022年12月29日「3分でわかる!今日の投資戦略」より、引用>

 私は、2023年の日経平均は、「前半上値重く、後半強い」展開を予想しています。

 前提となる世界景気ですが、2023年前半は一段と悪化(減速)を見込んでいます。ただし、2023年後半から世界景気は持ち直し、2024年にかけて回復が加速すると予測しています。

 株価は、景気の動きを先取りして動きます。世界の株式市場は、2023年前半はFRB(米連邦準備制度理事会)の利上げ継続と世界景気減速を嫌気して上値の重い展開を想定しています。

 ただし、2023年後半は、2024年の世界景気の回復期待を織り込んで上昇に転じる見通しを持っています。

 レポート全文は、以下からお読みいただけます。

2022年12月29日:日経平均「2022年予想」の振り返りと「2023年予想」

 続いて、上記グラフに、2023年の日経平均株価の実際の動きを加えたものをご覧ください。

<2023年の日経平均:予想と実際の動きを比較>

出所:2022年の日経平均予想(赤のライン)は、2021年12月29日に出した筆者予想。青のラインは実際の日経平均推移

 2023年の日経平均は、私の予想を上回る上昇となりました。私の予想で世界および日本の景気の見方はおおむね正しかったものの、株価は「2024年の世界景気回復期待」を先取りして、予想より早く、2023年前半から急騰しました。

 2023年の世界景気は、実際には、地域別に爬行(はこう:這って進むこと)色が強まりました。米景気は減速しつつも、しぶとく堅調でした。日本はコロナからのリオープン(経済再開)や円安の恩恵があり、珍しく米国よりも景況が良好でした。一方、中国景気・欧州景気は一段と冷え込みました。

 2023年後半にかけて、米景気に対する不安が低下して、米景気ソフトランディングの期待が強まるという予想は、正しかったと言えます。それに加えて、生成AIを使ったビジネス変革が強まる期待が、米ナスダック(ナスダック総合指数)総合指数の上昇を後押ししました。

 2024年の世界景気に対する悲観は薄れ、2024年の世界景気に対する期待が高まりました。日経平均および米国株は、こうした期待を受けて、年末にかけて上昇しました。

2024年の日経平均予想

 私は、2024年の日経平均は「前半上値が重く、後半に上昇」を予想しています。

<2024年の日経平均予想:日経平均の実際の動きは2021年1月5日~2023年12月27日>

出所:2021~2023年の日経平均はQUICKより作成、2024年は筆者予想

 日本の景気・企業業績の緩やかな拡大が続き、2024年末に日経平均は3万7,000円まで上昇すると予想しています。ただし、年前半は強弱材料が対立して、乱高下が続くとみています。2024年前半は、以下の強弱材料が対立すると予想しています。

【強材料】

【1】日本および世界景気の緩やかな拡大が続く期待
【2】(米景気減速にともなう)米金利の低下

【弱材料】

【1】円高(米金利低下・日本の金利上昇により円高が進むと予想)への不安
【2】米景気の冷え込みがきつくなる不安

 2024年後半になると、世界景気の緩やかな回復が続く中、日本の企業業績の緩やかな拡大が続くことを好感し、日経平均は上昇すると予想しています。1ドル=130円に向けて円高が進むものの、東証プライムの純利益は円高をこなして一桁台の増益が続くと予想しています。

<東証プライム上場3月期決算、主要841社の連結純利益(前期比)>

出所:2024年3月期・2025年3月期は楽天証券経済研究所予想

 ただし、2024年後半は、11月に実施予定の米大統領選挙が波乱材料になる可能性があります。選挙前は、民主党・共和党の両陣営とも米国中心主義を打ち出してアピールする可能性があり、株式市場に不安材料となる可能性もあります。

(窪田 真之)

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