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ソフトバンク、日本製鉄、ENEOS、三菱UFJ:金利上昇メリットを受ける高配当株はどれ?

トウシル / 2024年1月13日 8時0分

ソフトバンク、日本製鉄、ENEOS、三菱UFJ:金利上昇メリットを受ける高配当株はどれ?

ソフトバンク、日本製鉄、ENEOS、三菱UFJ:金利上昇メリットを受ける高配当株はどれ?

「クイズでわかる!資産形成」(毎週土曜日に掲載)の第11回をお届けします。資産形成をきちんと学びたい方に、ぜひお読みいただきたい内容です。

今日のクイズ:金利上昇で業績が良くなる「金利上昇メリット株」はどれ?

<クイズ>以下の表に、予想配当利回りが高いソフトバンク(9434)日本製鉄(5401)ENEOS ホールディングス(HD)(5020)三菱UFJフィナンシャル・グループ(FG)(8306)の利回りなどをまとめました。

 この中で、金利上昇で業績が良くなる「金利上昇メリット株」はどれでしょう?

<ソフトバンク・日本製鉄・ENEOSHD・三菱UFJFGの予想配当利回り:2024年1月9日時点>

出所:各社決算短信。QUICKより作成。配当利回りは、1株当たり配当金(2024年3月期会社予想)を1月9日株価で割って算出

 念のため、ここに挙げたソフトバンクは、親会社のソフトバンクグループ(9984)ではありません。子会社の携帯電話会社です。よく勘違いする方がいますので、注意しました。

なるべくたくさんの高配当利回り株に分散投資

 今日は、高配当利回り株に投資する時、気を付けるべきことをお伝えします。2024年1月から新NISA(ニーサ:少額投資非課税制度)が始まりました。新NISAでは「成長投資枠」(年間240万円)の範囲で、個別株にも投資できます。

 日経平均株価(225種)やS&P500(米国株を代表する株価指数)に連動するように運用されているインデックスファンドに投資するのも良いですが、個別株投資にチャレンジしてみても良いと思います。

 成長投資枠というと、投資できるのが成長株だけかと勘違いするかもしれませんが、そんなことはありません。高配当利回り株に長期投資するのも良い戦略です。

 ところで、高配当利回り株を選ぶ時に、注意すべきことは何でしょう?

【1】予想配当利回りの高さだけで選ばない、なるべく減配リスクの低い銘柄を選ぶ

 株の配当利回りは確定利回りではありません。業績が悪化して配当金が減らされると、利回りが低下するだけでなく、株価が下落することもあります。従って、なるべく減配リスクが低い銘柄から選別すべきです。

 時価総額が大きい、財務内容が良い、収益基盤の堅固な銘柄ほど、減配リスクが低いので、そうした視点で選ぶべきです。見かけ上の配当利回りの高さを、重視すべきでありません。見かけ上の利回りが高過ぎる銘柄には、減配リスクが高いものが多いので要注意です。

【2】なるべくたくさんの銘柄に分散投資する

 なるべく減配リスクが低い銘柄を選ぶべきですが、それでも減配リスクをゼロにはできません。どんなに選別して、減配リスクが低いと思って買っても、減配になることはあります。そこで、特定銘柄に集中投資するのではなく、なるべくたくさんの銘柄に分散投資すべきです。

金利上昇に強い高配当利回り株にも分散投資

 今日は、金利上昇メリット株がどれか当てるクイズです。株式市場には、金利が上昇すると、嫌気されて下がる株がたくさんあります。製造業などでは、借金をしてビジネスを展開する企業が多いので、金利が上昇すると支払う金利の負担が重くなります。

 それに加えて、金利が上昇すると、長期債の利回りが高くなり、債券投資の魅力が高まりますので、株を売って債券を買う投資家が増えることがあります(債券は新NISAの成長投資枠・つみたて投資枠ともに対象商品とはなりません)。

 こうした理由から、金利が上昇すると株は下がることが多くなります。金利上昇が好感されて株価上昇が見込める「金利上昇メリット」株に分散投資しておけば、リターンを安定させる効果があります。

クイズの正解:金利上昇メリット株は▲

 正解は、三菱UFJFGです。銀行業の収益の源泉は「預貸金利ザヤ」(預金と貸付金の利回りの差)です。近年は、銀行業の収益多角化が進んでいますが、それでも、預貸金利ザヤが最も大切な収益の源泉に変わりありません。

 ところが、日本銀行が長期(10年)金利を0%近くに固定するイールドカーブ・コントロール政策(YCC)を続けてきたため、日本の民間銀行は、預貸金利ザヤがYCCによって継続的に低下し、国内商業銀行業務の収益低迷に苦しんできました。

 日銀総裁が昨年4月に植田和男氏に代わってから、風向きが変わってきました。日本のインフレ率の上昇を受けて、日銀は、YCCの修正をさらに進めました。ようやく日本でも金利が復活してきました。これは、国内の銀行にとって「干天の慈雨」です。

 いくら国内で預金を集めても、それで利ザヤを得ることができなかったのが、今は預金を集めれば、利ザヤを稼ぐことができるようになってきました。

 こうした経緯もあり、日本の銀行株は、金利の動きに極めて敏感です。金利が上昇すると株価が上昇し、金利が低下すると株価が下落する傾向が顕著です。配当利回りの高い、金利上昇メリット株として、分散投資していく価値は高いと判断しています。

【参考レポート】3分でわかる!今日の投資戦略2023年11月20日「三菱UFJ・三井住友FGの「買い」継続。金利上昇で利ザヤ拡大、最高益」

(窪田 真之)

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