ドル/円、5日間下げ続け4円も下落。今夜の米指標で株安・円高はさらに加速か?
トウシル / 2024年3月12日 9時49分
ドル/円、5日間下げ続け4円も下落。今夜の米指標で株安・円高はさらに加速か?
今日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは147.30円
↓下値メドは146.45円
景況感調査:アンケートは、多くの人は現実よりも認識で回答する。実際のインフレはもっと低い
米大統領選:トランプ氏再選ならば制裁関税復活で、米中貿易戦争が再燃か
円:対中輸出+9.6%;1年1カ月ぶりに上昇。対米輸出は20.4%に急拡大。日本経済に追い風
カナダ:カナダ中銀、2024年成長見通しとインフレ見通しを下方修正
欧インフレ:ラガルドECB総裁「2024年のインフレはさらに緩むだろう」
前日の市況
2024年51営業日目のドル/円は、前日比0.14円の「円高」だった。
3月11日(月曜)は147.04円からスタートして、東京時間夜の初め頃に146.48円まで下落してこの日の安値をつけた。東京株式市場のTOPIXが2.0%を超えて下落したが日銀は上場投資信託(ETF)の買い入れに動かなかったため、株価の下落が強まりドル/円は円高に動いた。
ただNY市場では、12日の米重要指標を前に買い戻しが入り、夜遅くにこの日の高値となる147.15円まで上昇する場面もあった。終値は146.95円。24時間のレンジ幅は0.67円。
今日の見通し
週明けのFX相場は、海外市場で先週のドル売りの流れがやや反転した。米長期金利が上昇したことも支えになった。米国の重要インフレ指標であるCPI(消費者物価指数)が今夜発表されるため、全般的に動きは鈍かった。ドル/円は依然として上値が重い。
3月のドル/円の高値 は150.71円、安値は146.48円。レンジ幅は4.24円で、中心値は148.60円。円高サイドのポイントは、まず今月の安値146.48円を完全に下抜けするかだ。そうできずに中心値の148.60円まで戻るならば、円高の流れは小休止と考える。
2024年のドル/円の高値は150.89円、安値は140.79円。レンジ幅は10.01円で、中心値は145.84円。今年の中心値から見ると、現在はまだ円安に位置している。146.48円が下抜けした場合、この145.84円が次のターゲットになり、さらにこの水準もブレークするならば、円高トレンド始まりのサインとなるだろう。
主要指標 終値
今日の為替ウォーキング
今日の一言
人が持てる力を放棄する最もありがちな方法は、自分には何の力もないと思いこんであきらめてしまうことである
Too Shy
ディスインフレへの「ラストマイル」は、FRB(米連邦準備制度理事会)にとって、最も厳しい作業だ。9.0%から3.0%までは1年で下がったが、そこから2.0%にもっていくのは倍の時間がかかりそうだ。これはFRBに限ったことではなく、他の主要中央銀行も同じ悩みを持っている。だから利上げ政策からなかなか離れられずにいるのだ。
しかし、インフレのラストマイルはとぼとぼ歩くよりも「全力疾走」になるというデータもある。欧米の耐久財インフレはわずか9カ月間でデフレに切り替わっている。中央銀行は、これ以上実質金利を引き上げ続けることが、果たして正しい政策なのかを自問するべき時期に来ている。
前回1月の米CPIは、コア指数と総合指数がいずれも前月比・前年同月比ともに予想を上回る伸びとなった。コア指数は前月比0.39%上昇して、2023年4月以来の高水準。またスーパーコア指数は2022年4月以来の高水準となった。コア指数を押し上げたのは、OER(帰属家賃)と医療サービスの大幅上昇だ。一方で中古車価格は前月比3.4%下落し、2023年3月以来の大幅な下落となった。エネルギー価格も下落した。総合指数は前月比0.31%上昇した。前年比は12月の3.4%から1月は3.1%に低下した。
OERとは、自宅を所有している世帯が、同じような住宅を賃貸する場合に支払うであろう家賃相当額を推定したものである。住宅価格や住宅ローン金利とは直接的な関係はないが、OERの上昇は、住宅需要が高く住宅供給が不足していることを示し、インフレ圧力の持続的な要因となっている。
今週の注目経済指標
今日の重要ブレークアウトレベル
タイムゾーン 分析
(荒地 潤)
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