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【1987(昭和62)年3月30日】安田火災がゴッホの「ひまわり」を58億円で落札

トウシル / 2024年3月30日 7時30分

【1987(昭和62)年3月30日】安田火災がゴッホの「ひまわり」を58億円で落札

【1987(昭和62)年3月30日】安田火災がゴッホの「ひまわり」を58億円で落札

1987(昭和62)年3月30日

安田火災がゴッホの「ひまわり」を58億円で落札

 1987年3月30日、安田火災海上保険(現:損保ジャパン日本興亜)がゴッホの名画「ひまわり」を58億円で落札しました。

「ひまわり」は、ロンドンで行われたクリスティーズ(世界最古の歴史を持つ美術品のオークション)の競売で落札され、絵画取引の最高値であったマンテーニャの「三博士の礼拝」(19億500万円)を大きく上回る価格となりました。

 自社美術館に目玉となる作品が欲しいと考えていた、安田生命社長の後藤康男氏は、直近の部下だった阿部肇氏に「ひまわり」を競り落とすことを指示。 落札価格として当初用意したのは2, 000万ポンドで、事前調査ではほぼ落札確定の見込みでしたが、オーストラリアのライバルが2,100万ポンドを用意しているという情報が直前に入るなど、落札まではさまざまな駆け引きがありました。

 事前情報を受けて、阿部氏は自己判断で上乗せし、上限額を2,300万ポンドに設定。「2, 300万ポンドまでは任せる。腕を組んでいる限り勝負。腕を解いたら降りる合図」と落札の代理人へ伝えました。

 オークション当日、会場ではすぐさま1,000万ポンドを超え、安田火災が用意した上限額まで迫ります。上限まで後50万ポンドまで競り上がった時点でライバルは首を振り、ついに2,250万ポンド(約53億円)で「ひまわり」は日本海を渡ることになりました。

  1980年代の日本はバブル経済に沸き、海外の美術品を買い集めていましたが、バブル崩壊後は逆に売りに出されました。しかし、「ひまわり」は今も損保ジャパン日本興亜美術館にあって存在感を示し、「ひまわり」購入以前は年間3万人程度の入館者数でしたが、現在では20万人を超える入館者数を維持し、バブル時代の輝きを残しています。

 

1987 年3月30 日の日経平均株価終値は

21,627円57銭

ライター FIX JAPAN 前沢ともあき

(トウシル編集チーム)

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