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ドル/円急落! 何が起きた?

トウシル / 2024年4月5日 9時50分

ドル/円急落! 何が起きた?

ドル/円急落! 何が起きた?

今日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは152.05

 ↓下値メドは150.75 

米大統領;バイデン氏の支持率、戦後の大統領で2番目の低さ。3番目はトランプ氏
中国車:2024年の中国車の欧州市場シェアは60%以上に拡大の見通し
イタリア:メローニ政権支持率は29%
英国:食料品の50%を輸入に頼る。そのうち2/3はEUから
ECB:3月会合で政策ガイダンスをはっきりとハト派的に変更へ。利下げは6月か

前日の市況

 4月4日(木曜)のドル/円相場は前日比0.37円の「円高」だった。

 2024年69営業日目のドル/円は151.63円からスタート。151円台後半での取引をしばらく続けたあと、東京時間夜遅くに151.77円をつけてこの日の高値とした。しかし中東情勢の緊張が高まるなかでマーケットがリスクオフに動き、原油価格が急騰し株式市場が下落すると、ドル/円は未明に151.12円まで急落してこの日の安値をつけた。終値は151.33円。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

今日の見通し

 短期円高方向のメドは151.00円。その下は3月の中心値149.22円。短期円安方向のメドは、152.00円。150円台を維持する限り、円安トレンド続行と考える。

 イランとイスラエルの全面戦争のリスクが高まるなかで金先物価格が史上最高値を更新しドルが買われた。中東情勢緊張の長期化はエネルギー価格を押し上げ、世界のインフレの再上昇につながる可能性がある。カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁が「インフレが再燃した場合、FRB(米連邦準備制度理事会)は今年利下げを見送る可能性がある」と発言したこともドル買いを誘発した。

 ドルが全般的に買われるなか、ドル/円は「リスクオフの円買い」で円高に動いた。相場の乱高下に不向きなキャリー取引の縮小による円の買い戻しも見られた。また日銀の植田総裁が「円安は利上げ要因になる」との発言が伝わったことも円買い材料になった。

 利下げを織り込みだしたドルショートのシナリオの見直しと「有事のドル買い」がこの日のドル高の理由だったが、今夜発表される米3月雇用統計の前にポジションを調整しようとする動きもあったようだ。雇用統計の詳しい解説は3月米雇用統計詳細レポート「米雇用統計の強さとFRBの「利下げしない」リスク」 をお読みください。

主要指標 終値

出所:楽天証券作成

今日の為替ウォーキング

今日の一言

物事をうまくいくよう最大限生かす人たちには、物事はうまくいくものだ

No Satisfaction

 BLS(米労働省労働統計局)が今夜発表する3月の雇用統計では、非農業部門雇用者数(NFP)は、20.5万人増で、前回2月より7.0万人少なく、直近3カ月の平均値27.9万人に比べると7.4万人少ない予想となっている。失業率は前月と同じ3.9%の予想。

 20万人前後の就業者増というのは、雇用市場が落ち着き始めた状況を示している。ただし、最近の雇用統計は予想値と発表値、発表値と修正値の差がかなり大きいので注意が必要だ。前回の雇用統計でも、NFP(非農業部門雇用者)の増加数は、発表値では27.5万人と予想(19.0万人)を大きく上回る強さだったが、12月と1月の雇用増加数は合計で16.7万人も大きく下方修正された。なぜこのような誤差が発生するのか、その理由については3月米雇用統計詳細レポート「米雇用統計の強さとFRBの「利下げしない」リスク」 をお読みください。

 3月の平均労働賃金については、前月比は+0.3%で0.2ポイント上昇する一方で、 前年比は+4.1%で0.2ポイント下落の予想となっている。

 FRBは労働賃金の高止まりがインフレ低下を阻む大きな要因のひとつと指摘しているので、予想より高い結果となれば、5月のFRB利下げの可能性はほぼゼロになるだろう。

今週の注目経済指標

出所:楽天証券作成

今日の注目テクニカルレベル

出所:楽天証券作成

Winners & Losers

出所:楽天証券作成

(荒地 潤)

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