ドル/円いよいよ152円台? それとも急落? 今夜の米指標に注目!
トウシル / 2024年4月10日 9時36分
ドル/円いよいよ152円台? それとも急落? 今夜の米指標に注目!
今日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは152.10円
↓下値メドは151.40円
インフレ:インフレ目標はワンタッチオプションではない。持続性が問題だ
米利上げ?:ボウマン理事「利下げが妥当と思える地点に達していない」、「再利上げ検討も」
米国例外主義:経済を悪化させることなくインフレ2%を達成できるのは米国だけ - OECD報告
欧州:ECBがインフレ目標を達成するには、経済をさらに犠牲にしなくてはいけない
米雇用市場:FRB「雇用市場は反転した。人手不足状態は今後も続くだろう」
前日の市況
ドルが広い範囲で下落した。イスラエルがガザ地区南部から地上軍兵力を撤収したとの報道を受け、マーケットにリスクオンが戻ってきたこと、米長期金利利回りが年初来高値水準の4.5%台を前にして下落したしたことがドル売りの材料となった。
4月9日(火曜)のドル/円相場は前日比0.09円の「円高」。
2024年72営業日目のドル/円は151.77円からスタートして、東京時間夕方に151.93円まで上昇したあと、夜遅くに151.57円まで下落してこの日の安値をつけた。日銀が今月の政策会合で、好調な賃上げなどを受け、2024年度の物価見通しの上方修正を議論するとの報道が円買いを促した。終値は151.77円。24時間のレンジ幅は0.36円。
今日の見通し
マーケットのドル買いポジションは、FRB(米連邦準備制度理事会)の利下げ期待の後退とともに増え続け、ほぼ飽和状態まで積みあがっていた。利下げについてFRBは、「予定通り今年3回」、「インフレに警戒して回数縮小」、あるいは「利下げなし」かの3つのチョイスで迷っている。
6月FOMC(米連邦公開市場委員会)の利下げ確率は五分五分だ。マーケットはどちらにも大きくポジションを傾けるのは危険と考えている。今夜は米国CPIの発表がある。6月のFOMCで利下げ確率に影響する重要なデータとなる。
マーケットの利下げ予想は、昨年末に1.5%(6回)だったのが、強い米指標が続いた結果、0.75%(3回)まで下がっている。利下げ時期については、6月が見送りになれば7月、あるいはその次の9月が候補になる。しかし9月は米大統領選挙直前で政治的に微妙との見方になので、7月がなければ、今年の利下げは11月と12月の2回だけになる公算が大きい。カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁は「インフレが再燃した場合、FRBは今年利下げを見送る可能性がある」と発言している。
主要指標 終値
今日の為替ウォーキング
今日の一言
世界で実現してほしいと思うものがあるなら、あなた自身が「変化」にならなければならない。- マハトマ・ガンジー
The Hustle
今夜は、3月の米国CPI(消費者物価指数)の発表がある。雇用統計よりマーケットを動かす影響力の強い指標だ。
FRBは利下げを正当化するための証拠を必死で探している。しかしFRBにとって残念なことに、1月と2月のCPIは予想以上に強かった。このままインフレのトレンド反転が定着してしまうのか、それともインフレ下落の道に起伏が多いだけなのか。今夜それがある程度はっきりするだろう。5月FOMCの利下げ見送りはすでにコンセンサスだ。今回のCPIはその次、6月利下げのあるなしを判断する重要な材料となる。
3月のCPIの予想は前月比で0.3%、前年同月比で3.7%上昇の予想となっている。食品とエネルギーを除いたコア指数は3.7%の上昇で、2月の3.8%、1月の3.9%から低下が続いている。
前回2月のCPIは、前月比で0.4%、前年同月比で3.2%上昇した。とはいえ、ガソリン価格の上昇が航空運賃や交通費、衣料品価格などの価格を押し上げ、市場予想を上回る強さとなった。1月に比べるとインフレ圧力が多少やわらいだが。FRBが期待するような「インフレが確実に低下している」証拠はどこを探しても全く見当たらなかった。
今週の注目経済指標
今日の重要ブレークアウトレベル
コーンチャート分析
(荒地 潤)
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