円安どこまで? 口先介入だけなら、155円も単なる通過点に
トウシル / 2024年4月17日 9時41分
円安どこまで? 口先介入だけなら、155円も単なる通過点に
今日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは155.00円
↓下値メドは154.00円
インフレ:過去50年間に起きたインフレで、5年以内に終了したのは6割もない
日本株:今後6ヵ月以内に日本株が下落する可能性高い
金価格:米大統領選の前後に安くなるのが典型的パターン
予測失敗:FEDのインフレ予測モデルは正しくなかった。金利はさらに高くなる必要
米利下げ:カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁「今年の利下げは2-3回が妥当」
前日の市況
4月16日(水曜)のドル/円相場は、前日比0.44円の「円安」だった。
米国の10年債利回りは、昨年11月以来となる4.69%まで強含んだ。FRB(米連邦準備制度理事会)のジェファーソン副議長が「現行の金利水準を当面継続することが妥当」と発言したことや、FOMC(米連邦公開市場委員会)で投票権のあるバーキン・リッチモンド連銀総裁が「利下げまでに時間をかけるべき」と、早期利下げに否定的な見解を示した。
パウエルFRB議長はこの日スピーチで、「最近のインフレ率(下落)に進展が見られない」と発言。CPI(消費者物価指数)の上昇は「単なるバンプ(でこぼこ)に過ぎない」という、これまでの楽観的な見通しに重要な変化があった可能性が指摘されている。ただFRBの「タカ派的」発言でもダウ平均株価は7日ぶりに反発し、原油先物価格も小幅に下落した。
2024年77営業日目のドル/円は、154.23円からスタート。FRB高官発言で154円台後半まで円安が進んだが、東京時間夜遅くに、介入警戒感もあって153.81円まで急落してこの日の安値をつけた。しかし、下げは一瞬で、未明には154.77円まで円安に戻して高値をつけた。終値は154.72円。で5営業日連続の円安となった。24時間のレンジ幅は0.96円。
主要指標 終値
今日の為替ウォーキング
今日の一言
夢を諦めるのは生きるのを諦めることだ
Knowing Me, Knowing You
FOMC(米連邦公開市場委員会)は、いつ利下げを開始するのか?FRB(米連邦準備制度理事会)のタカ派メンバーは「仕事はまだ完了していない」と主張する。一方でハト派メンバーは、政策には遅効性があり、「行き過ぎた引締めは景気後退の危険性を高める」と反論する。
FRBがもし、「金利は景気抑制水準まで高くなった」と考えるのならば、米経済データがこれほど強いのはなぜなのか。FRBとしては金利を充分に引き上げたつもりでも、中立金利が新型コロナ前の時代より上昇したことで、まだ引き締め状態に至っていない可能性もある。いずれにしても、米国経済がまだ過熱状態にあるのだから、FRBはさらに利上げする必要があることになる。
FRBは、利上げを「早期終了」してしまったことで、逆に利下げを開始ことができなってしまった。しばらくは「高金利高止まり」の状況を続けて、インフレ率が下がるのを待つしかない状況だ。
今週の注目経済指標
今日の注目テクニカルレベル
ヒートマップ分析
(荒地 潤)
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