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最新版・配当金目的の株式投資をするならここに注意!(その2)

トウシル / 2024年4月25日 11時0分

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最新版・配当金目的の株式投資をするならここに注意!(その2)

できるだけ安く買うのが有利

 今回は前回に引き続き、配当金目的の株式投資をする方へ、注意点をお伝えしていきたいと思います。

 株式投資では当然ながら、できるだけ安く買うに越したことはありませんが、配当金目的の株式投資の場合はこれが顕著です。

 値上がり益ではなく配当金による収入を目的とした投資ですから、いくらでその株を買うかによって、「年間の利回り」が決まってくるからです。

 例えば1株当たり配当金120円の銘柄で考えてみましょう。これを2,000円で買えば配当利回りは6%ですが、3,000円まで株価が上がってから買うと配当利回りは4%です。6%と4%の差はかなり大きいと個人的には感じます。

 実際、数年前であれば配当利回りが6%くらいの銘柄はそれなりにありましたが、利回り6%の銘柄の株価が50%上昇して配当利回り4%に、100%上昇して配当利回り3%に低下している、というのが足元の状況です。

 もし、今後株価が大きく下がる局面があって、配当利回りが高くなるようであれば、そこは絶好の買い時になる可能性がありますから見逃さないようにすべきでしょう。

 配当金を目的としている場合、「いくらで買うか」というのはかなり重要になってきますので、株価が高く配当利回りが下がっているときに、妥協して買ってしまうのはお勧めしません。

安定的かつ増配傾向の銘柄を探す

 配当金目的の投資は基本的に長期投資を志向しますので、今後も配当金が安定して受け取れ、かつ増配傾向の銘柄を選んだ方がよいでしょう。

 業績の変動が激しく、年により受け取る配当金が大きく増減するような銘柄は避けた方が無難です。

 もし増配が今後も続けば、仮に買ったときの配当利回りが3%だったとしても、10年後の配当金が2倍になれば、その時の配当利回りは6%になります。

 長期保有することで増配の恩恵を受け、実質的な配当利回りがアップしていく可能性が高い銘柄を選びましょう。

 そのためには過去の業績や配当金の推移をチェックしておくことが重要です。

配当性向は必ずチェックする

 高配当利回り株に投資するのであれば、配当性向は必ずチェックするようにしましょう。

 配当性向とは、利益に対してどのくらいの割合の配当金を支払っているかを表すものです。

 例えば1株当たり利益が100円で、1株当たり配当金が40円であれば配当性向は40%、1株当たり利益が100円で1株当たり配当金が90円であれば配当性向は90%です。

 この配当性向が低い方が、将来安定的に配当金を受け取れる可能性が高くなります。もし上記の例で、翌年度の1株当たり利益が80円まで減少したとすると、1株当たり配当金40円であれば十分利益の範囲内で収まります。でも、1株当たり配当金90円の場合は、利益をオーバーしてしまいます。

 このような、配当金が利益をオーバーすることを俗に「たこ配当」と言いますが、このような状況が長く続くことはありません。そのため、配当性向が高いと、利益が少し減っただけで配当金を減らされてしまう可能性が高くなります。

 ですから配当性向があまり高すぎない銘柄を選ぶ方が無難と筆者は考えます。めどとしては50%以内が合格点で、それより低ければなおよいでしょう。

 ただし、最近は配当性向を会社としてあらかじめ設定するケースも増えてきています。「利益の30%を毎年配当に回す」というようにです。この場合、配当性向そのものは低くても、利益が少なくなれば連動して配当金も減らされてしまいますので注意してください。

インフレの進展により相対的に魅力が下がる可能性は注意

 先日、日本銀行金融政策決定会合にてマイナス金利が解除され、17年ぶりの利上げとなりました。10年物国債の利回りも4月12日時点で0.86%まで達しています。

 このレベルでは、まだ利回りとして高配当株には及びませんが、もしここから金利がさらに上昇して、10年物国債の利回りが4%まで達したらどうでしょうか。

 一般的に、株式と債券を比較すると、債券の方がリスクは低いです。そのため、同じ4%の利回りであれば株式よりも債券を選択する投資家の方が多くなるはずです。その結果株価は売られてしまうことになるでしょう。

 これまではデフレが続いていましたから、国債の利回りと高配当株の配当利回りを比較するまでもなく、高配当株の配当利回りの方が圧倒的に高かったわけです。

 でも今後インフレが進展してくると、高配当株より債券を志向する投資家が増えてくるはずで、高配当株投資家とすれば、適切なタイミングで債券へ投資先をシフトすることも想定しておく必要があります。

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