介入で円安は止められない。155円は始まり。市場は160円を予想
トウシル / 2024年4月25日 9時57分
![介入で円安は止められない。155円は始まり。市場は160円を予想](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/toushiru/toushiru_45001_0-small.jpg)
介入で円安は止められない。155円は始まり。市場は160円を予想
今日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは155.60円
↓下値メドは154.80円
GDP:日本のGDPが縮小しているのは、生産者も消費者も減っているからで、驚くことではない
英経済成長:2023年は0.1%。2009年リーマンショック以来最も低い伸び
ECB:ラガルド総裁「賃金の上昇がこれまで以上に重要なインフレ要因になっている」
スウェーデン:リクスバンク「上半期に利下げを検討」
景気後退:日本と英国が景気後退入り
前日の市況
4月24日(水曜)のドル/円相場は前日比0.53円の「円安」。
FRB(米連邦準備制度理事会)の利下げ開始がどんどん後退していく一方で、日銀はウルトラ緩和政策を今後も続ける方針を示している。FRBはインフレ率の下げ止まりを懸念しているが、日銀はインフレ率の伸び悩みを憂慮する。日米金利差の拡大がこの円安の理由といわれるが、中東地政学リスクの後退による安心感でキャリー取引を増やしやすい環境となったこともある。
155円台になってさすがに介入警戒感が強まっているが、日銀が金利見通しを引き上げ方向に大幅に変更しない限り、ドル/円はドル金利の動向により強く反応する。したがって介入はあっても効果は限定的、さらに言えばドル/円の買い場を提供するだけに終わる可能性がある。政府日銀もそれを知っているからこそ、失敗を恐れて介入できないのかもしれない。
ただしFRBは年内利下げを完全に排除したわけではない。マーケットもこれ以上の米金利高を織り込むことには慎重になっている。円安が続くかどうかは、介入ではなく、日銀とFRBの政策にかかっている。
2024年83営業日目のドル/円は、154.77円からスタート。東京時間朝に少し下げた154.73円がこの日の安値。海外市場では155円にのせたが日本当局による介入がなかったことから安心感でさらに円は売られ、明け方には155.38円まで上値を伸ばしてこの日の高値をつけた。終値は155.36円。24時間のレンジ幅は0.65円。
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主要指標 終値
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今日の為替ウォーキング
今日の一言
人生は儚く明日の保証は何もない。だからこそ今持てる力をすべて出し尽くせ。 - ティム・クック(アップル社CEO)
Get It On
米国の3月のCPI(消費者物価指数)は、前月比で0.4%と2月から横ばいだったが、前年同月比は、昨年9月以来の大幅な伸びとなる3.5%の上昇となった。米国のインフレ率が「再燃」している理由のひとつにガソリン価格の上昇がある。FRBはガソリンの「供給を増やすこと」はできないから、がFRBにとってインフレ抑制の唯一の選択肢は「需要を減らすこと」である。
例えば自家用車の運転の自粛を求め公共交通機関の利用を促進させる、あるいは節電や工場の休業を要請するなどだ。ただ、実質所得がすでに不況レベルにあるときに、需要を減らしすぎるのは危険な戦略である。FRBは経済成長かインフレ抑制かの政策ジレンマに悩んでいる。
エネルギー節約という意味では、WFH(在宅勤務)も効果がある。一般的な会社の仕事場は、平均すると1日約5時間しか使用されていないが、照明や冷暖房はそれよりもはるかに長時間使用されている。週に3日自宅で仕事をすることで、欧州では1日あたり50万バレルの石油を節約できるという。
在宅勤務は、通勤時間を業務の時間に使うことができて効率的だ。それだけではなく、子育て中の家庭にとっては、通勤時間を気にすることなく、自分のスキルに見合った仕事を探すことが可能になる。長期的に見れば児童手当や給付金を増やすよりもはるかに少子化対策として効果的だ。これからの時代、全日出社強制はアンチエコで少子化問題無視の会社ということになるのだ。
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今週の注目経済指標
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今日の注目テクニカルレベル
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ヒートマップ分析
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(荒地 潤)
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