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貯まらない理由は本当に突発費?よこみねさやかさん【大家族FPの家計診断!教育費編】

トウシル / 2024年5月10日 18時5分

貯まらない理由は本当に突発費?よこみねさやかさん【大家族FPの家計診断!教育費編】

貯まらない理由は本当に突発費?よこみねさやかさん【大家族FPの家計診断!教育費編】

※このレポートは、YouTube動画で視聴いただくこともできます。
著者の橋本 絵美が解説しています。以下のリンクよりご視聴ください。
貯まらない理由は本当に突発費?よこみねさやかさん【大家族FPの家計診断!教育費編】

 今回はイラストレーターとして活躍している、よこみねさやかさんご一家の家計診断をしてみました! 投資未経験の横峰家は、投資について勉強中。一通り理解はしたもののいざ投資を始めるには、何となく不安なご様子です。そこで私、大家族FP橋本と一緒に投資に回せるお金がいくらなのか?を考えてみることにしました。

 これから投資を始める方が投資に回す金額を決める際の考え方の参考になるかと思います。

▼よこみねさやかさん

長男(まめ)、長女(ゆめこ)との日常を絵日記にして、Instagramなどで発信。フォロワー数は28万8千人。

■Instagram
>>よこみねさやか@sayakayokomine

■よこみねさん×楽天証券のアニメ連載を、Instagramで毎月公開中! 投資未経験のよこみねさんが、お金や投資の「何がわからないかがわからない…」と向き合います。
>>わからないことをわからないままにしない!教えて!ゆめこ先生

家計のお悩みありますか??

 横峰家の家族構成はパパとママと小学校4年生のまめちゃん、1年生になったゆめこちゃんの4人家族。これから投資を始める前にまずは家計のお悩みがないか質問してみました。

 すると…学校や習い事などの突発費が多く、思い通りに貯蓄できないのがお悩みとのこと。頑張って貯めようとしてはいるものの、学校や習い事などで急に請求が来るので、結局貯まった貯蓄を取り崩してしまうことが多いそう。今後大学費用なども貯めなければいけないはずなのに、なかなか思うように貯まらないそうです。

 なるほど、思い通りに貯蓄できない原因は「教育費における突発費」ということですね。

貯蓄できない原因は本当に突発費?

 横峰家と同じようなご家庭は多いのではないでしょうか? 急に学用品購入の案内が来たり、課外教室の請求が来たり、習い事をしているとユニフォームその他の買い替えや遠征費、発表会の費用などなど…。え! この前払った気がするのにまた!?という感じですよね。

 分かります。いつも急に請求が来るし、地味に頻繁で何だかどんどんお金がなくなっていって、結局貯蓄ができてない…この突発費がなければちゃんと貯まっていたのに~!というところでしょう。

 ですが皆さん、この突発費、本当は突発費ではないんです。

横峰家のみなさん:「えーーーー!?」

 突発費のせいで貯蓄ができないというのはよくある話です。でも、よくよく聞いてみると、本当は「突発」費ではなく「計画可能」な費用であることがほとんどです。

 学校から来る請求を整理して考えると、各学年で新たに学ぶ単元で必要な学用品と課外授業の費用、写真購入費といったところでしょうか。さすがに毎月かかるものではないと思いますので、学期ごとまたは年間ごとに学校費用の予算として見込んでおきましょう。

 習い事に関しても同じです。ユニフォームやシューズなどの買い替えの頻度を年に1回または2回などを見込んでおく。発表会や遠征費用も年に何回あるか、一回当たりどれくらいかかるかを聞いてみてもいいと思います。それを習い事予算として見込んでおけば、もう突発費ではなくなります。

 毎月決まった金額がかかるわけではないので、突発費と思ってしまうのですが、よく考えれば計画できる費用なのです。

実際のところどれだけお金がかかるのか?見える化する

 また、今まで将来のためにと漠然と貯めていたお金を突発費にあててしまうことで、結局貯蓄を切り崩してしまうとおっしゃっていました。こちらも実際のところどうなっているのかを整理していきましょう。

 ところで、中学校、高校、大学までで学費がいくらかかるのかは把握していますか? 大学費用としてどれくらい貯蓄しなければいけないかを金額ベースで考えているでしょうか?

横峰家:「うーーーん、そう聞かれると分かりません…」

 では、教育費がいくらかかるのかシミュレーションしてみましょう。

 お子さんそれぞれにかかる学校と習い事の費用を年度ごとに表にします。

 次に、毎月学費用に使う金額、または教育費として貯められる金額がいくらなのかを考えてもらいました。

 生活費などを除き、学費のために捻出できる金額は毎月15万円。現在の貯蓄のうち、学費のための貯蓄は300万円とのこと。これを表にまとめると、このようになります。

 まめちゃんが小学生の間の3年間は学費として捻出した毎月15万円のうちの一部は貯蓄に回ります。でもまめちゃん、ゆめこちゃんが中学に進学する年は入学金がかかるため、一時的に貯蓄を切り崩すことになります。

 資産残高は比較的順調に増加しますが、やはり高校や大学になってくると月15万円の捻出では足りず、今までの貯蓄を切り崩していくことになることが分かります。

 こちらの表はあくまでも教育費のみの簡易的なシミュレーションにはなりますが、このように表で推移を見ると、漠然とした不安から、実際どうなっていくのかというところが明確になるのではないでしょうか。横峰家の場合、お子さんの進路が予定通りで、毎月15万円を学費として捻出し続ければ学費は十分に足りるということが分かりました。

横峰家:「なるほど~。予定通りの進路で進めばこの調子でも十分足りるということですね。」

 横峰家の皆さん、漠然とした不安を抱えていましたが、この予算をしっかり守れば十分足りるということが分かり安心されていました。

 ここで予算を守るためのポイントをお伝えしましょう。

 この予算をしっかり守るためには学費専用の口座を持つことです。上記の表は学費のみを考えたシミュレーション表になります。学費のために貯めたお金を他の費用に流用してしまうとこのシミュレーションが崩れてしまいます。学費予算を守るために、学費専用口座を準備して管理しましょう。年度末の残高が表と照らし合わせて相違なければOKということになります。

まとめ

 いくら投資に回してよいのかを考える際には、まずは現状把握をすることが大切です。特に学費は支払い時期が決まったものなので、数年先に支払う分まで投資に回すことは、ちょうど支払い時期に暴落が来ないとも限りませんのでやめておきましょう。横峰家の場合は最も資産残高が少なくなる年でも130万円という余裕がありそうです。

 この130万円はNISA(ニーサ:少額投資非課税制度)で運用してもいいかもしれませんね。今回は学費を中心に見ていきましたが、その他の生活費やライフイベントもしっかり確認しないとどこかに大きな出費が隠れているという可能性もあります。現在の家計の状況と将来の出費の予定をしっかり把握して、投資に回せる金額がいくらなのかを決定していきましょう。

(橋本 絵美)

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