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株価の乱高下がしんどい!NISA初心者のための3つの「下げ相場」対策

トウシル / 2024年5月28日 14時23分

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株価の乱高下がしんどい!NISA初心者のための3つの「下げ相場」対策

株価の乱高下、心臓に悪い?

 2024年に入ってから、一本調子かつ急速な株価の上昇が見られましたが、今は様子が変わってきました。急激に株価を下げる日があり、またバブル期の最高値であった日経平均株価3万8,957円を下回る局面も何度か生じています(といっても2023年末の株価水準よりは高いわけですが)。

 投資初心者ほど、下げ相場はドキドキします。日経平均株価が500円以上下がった、というニュースのヘッドラインがスマホに表示されたら、午後の仕事が手につかなくなり、ニュースサイトをリロードしている人もいるはずです。私自身も、投資初体験の直後はそうでした。

 上がるばかりが株価ではなく、ダイナミックに株価が上げ下げしていくのが株式市場です(長期的には上がる可能性の方が高いが)。市場のダイナミズムに投資初心者は慣れていく必要があります。とはいえ、就寝時にも「明日もまた下がったらどうしよう…」と考えて、落ち着いて眠りにつけないというのでは問題です。

 そこで、NISA(ニーサ:少額投資非課税制度)を通じて近年投資を始めた初心者のための「下げ対策」を考えてみたいと思います。

対策1:投資金額をセーブする

 投資経験が浅い人が株価の上下動に対応する一番の方法は、「投資金額を少額にする」ことです。変動の「割合」が同じであっても、投資「金額」が高額であるほど、金額的インパクトが増し、心理的に辛くなります。

 10万円の投資と100万円の投資をして、マイナス20%の値下がりがあったとき、どちらがよりメンタルに影響を及ぼすかといえば、やはり投資金額が大きい方です。

 20%の値下がりはしばしば起こり得るものですが、長期的に続くものではありません。回復を待つだけの心理的余裕を確保できる投資金額が、あなたにとってのちょうどいい投資金額なのです。

 20%ないし30%の値下がりを想定し、自分のメンタルが耐えられる金額がどれくらいか逆算をしてみてください。投資金額をそこまでの範囲に控えれば問題のひとつが解決します。

 NISA口座はゼロ円からスタートしますが、投資初心者ほど入金額を控えめにしましょう。毎月数千円~1万円程度でも十分です。

 徐々に資産が積み上がるころには投資経験も蓄えられ、高額の投資とその上下動に耐えられるようになります。

対策2:分散投資路線にシフトする

 あなたが個別株投資に集中しているのであれば、投資信託を中心とした分散投資路線にシフトしてみることも有効です。

 高配当銘柄や、株主優待を目当てに個別株投資を行うのは確かに魅力的ですが、インデックスの値動き以上に個別株の値動きは荒くなります。

 インデックスの値動きくらいは慣れていく必要がありますが、それだけでも短期的な10%の値動きは織り込んでおく必要があります。インデックスは市場の平均であって、個別株投資はより大きく増える銘柄、より大きく下がる銘柄が現れるからです。

 もちろんインデックスを上振れする方向で荒いのであればいうことはありませんが、配当目当てや優待目当てで銘柄選びをすると、本業の評価が甘くなることがあり、インデックスに負けてしまうこともままあります。

 個別株の投資をしていて下落がしんどい場合は、投資信託へのシフトを一度考えてみてください。定額の積立投資で投資信託を買い付けていく方がリスクは抑えられ、かつ心理的にも投資を継続しやすくなるはずです。

対策3:自分の投資のゴールを再確認する

 3つ目の対策は「今すぐ焦らなくてもいい」と自分を納得させることです。

 あなたの投資にゴールは2つあります。1つは「金額」のゴール、もう1つは「タイミング」のゴールです。

 金額的目標も時期的目標も設定しない投資は、ただの資産倍増ゲームになってしまいますので、短期的な乱高下に対応しなければいけないと考えます。

 そうではなく、「長い目で見て、リタイアまでに『老後の2,000万円』を目指す」のようなイメージを持てれば、短期的な上下動はあまり気にならなくなります。

 私自身、iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)の積立投資において、リーマンショックのときに20~30%のマイナスを経験しました。

 しかし、「ゴールは65歳くらいを考えているのだから、マイナスになっていても売る必要はない。自分の65歳のころにはさすがに今の株価は回復しているだろう」と考えることで、短期的な損失確定を回避しました(それ以降も売買はほとんど行っていない)。

 NISAの場合、売却するとNISA口座から出金することになります。NISAの年間投資上限は360万円であり、持っている商品を売却したとしても、年間上限額を超えて投資することはできません。NISAは、短期的な売買にはあまり向いていません。自分のゴールを再確認してください。

投資経験を積んで「慣れる」ことが個人投資家レベルアップのための近道

 さて、3つの対策を紹介しましたが、最後はあなた自身の投資経験の蓄積、簡単にいえば「慣れ」が毎日の焦りを減らしてくれるようになります。

 あなたが経験を積むまでの間は、乱高下する市場に焦らないよう3つの対策を活用してみてください。

 中長期的に構え、短期的な資産価値の上下動に耐えられるようになれば、あなたは個人投資家として一歩レベルアップしたといえるでしょう。

(山崎 俊輔)

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