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利回り3.4%、NTTの「買い」継続。高利回りの安定成長株として評価(窪田真之)

トウシル / 2024年5月23日 7時39分

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利回り3.4%、NTTの「買い」継続。高利回りの安定成長株として評価(窪田真之)

※このレポートは、YouTube動画で視聴いただくこともできます。
著者の窪田 真之が解説しています。以下のリンクよりご視聴ください。
利回り3.4%、NTT「買い」継続、エヌビディア祭り佳境。どうなる日経平均?

NTTの「買い」継続

 NTTは5月10日、前期2024年3月期決算を発表しました。前期は、営業収益(売上高)・営業利益・純利益とも過去最高を更新し、好調な決算でした。ところが、今期(2025年3月期)の業績について、会社はマイナス5.9%の営業減益の予想を出しました。

 ただし、配当金については今期も増配とする計画です。今期1株当たり配当金(会社予想)は、前期比0.1円増の5.2円です。これが実現すると、同社は14期連続の増配となります。

NTTの連結業績:2024年3月期実績と2025年3月期会社予想

出所:同社決算資料より楽天証券経済研究所が作成

 前期決算は好調でしたが、今期減益の予想を発表したため、株価は以下の通り下落し、5月22日は154.5円となりました(注:NTTは個人株主が投資しやすいように2023年7月1日に1対25の株式分割を行ったため、株価水準が極めて低くなっている)。

 NTT株は好業績の高配当利回り株として個人投資家の人気が高く、近年株価は上昇トレンドが続いていましたが、今期減益の予想を出したことなどを嫌気して、5月には大きく下落しています。

NTT株価月次推移:2018年末~2024年5月(22日)

出所:QUICKより作成

 今期、増配を発表したこと、株価が下落したことにより、NTTの予想配当利回りは、5月22日時点で3.4%まで上昇しています。安定成長が期待される高配当利回り株として、長期投資していく価値が高いと判断しています。

「買い」と判断する理由

 NTTを買いと判断する理由は、以下4点です。

【1】株価割安と判断されること

 以下の通り、PER(株価収益率)などの株価指標から見て、株価は割安と判断されます。予想配当利回り3.4%は魅力的な水準です。

NTTの予想配当利回り・PER・PBR:2024年5月22日時点

コード 銘柄名 株価:円 配当利回り PER:倍 PBR:倍
9432 NTT 154.5 3.4% 11.9 1.3
出所:QUICKより楽天証券経済研究所が作成、配当利回りは1株当たり配当金(今期会社予想)5.2円を5月22日株価で割って算出

【2】安定成長株として評価できること

 今期は、NTT地域会社の収益低下から、マイナス5.9%の営業減益となる見通しとしていますが、長期的には再び営業最高益を更新していく力があると考えています。データセンター・金融など成長事業がけん引します。増益率は低いものの、最高益を更新していく安定成長株として評価しています。

NTTの連結営業利益・純利益推移:2015年3月期~2025年3月期(会社予想)

出所:QUICKより楽天証券経済研究所が作成

【3】ディフェンシブな高収益企業

 NTTの業績は安定的です。上のグラフを見ると、コロナショックがあって日本中の企業が赤字や大幅減益になった2021年3月期も安定的に高い利益を出しています。景気の影響を受けにくい、ディフェンシブ株として評価できます。2024年3月期の営業利益率は14.4%で、安定的に14%前後の利益率を確保しています。

【4】魅力的な株主還元

 NTTは、株主への利益還元に積極的です。今期14期連続の増配を予定しています。前期まで毎年2,000億~5,000億円の自社株買いをしてきており、自社株買いにも積極的です。

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(窪田 真之)

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