配当利回りランキング~米利下げ時期探る市場、成長株から割安株に物色シフトも
トウシル / 2024年6月5日 7時30分
配当利回りランキング~米利下げ時期探る市場、成長株から割安株に物色シフトも
アナリスト評価◎の割安高配当株TOP15
※コンセンサスレーティング…アナリストによる5段階投資判断(5:強気、4:やや強気、3:中立、2:やや弱気、1:弱気)の平均スコア。数字が大きいほどアナリストの評価が高い。
※移動平均線乖離(かいり)率…株価が移動平均線(一定期間の終値の平均値を結んだグラフ)からどれだけ離れているかを表した指標。この数値がマイナスならば、移動平均線よりも現在の株価が安いということになる。
上表は、長期投資に適した銘柄の高配当利回りランキングと位置付けられます。
5月31日時点での高配当利回り銘柄において、一定の規模(時価総額1,000億円以上)、ファンダメンタルズ(コンセンサスレーティング3.5以上)、テクニカル(13週移動平均線からの乖離率20%以下)などを楽天証券の「スーパースクリーナー」を使ってスクリーニングしたものとなっています。配当利回りはアナリストコンセンサスを用いています。
なお、上場市場は各社ともに東証プライム市場となっています。
5月の日経平均は小動き、日米金融政策にらみの展開続く
5月(4月30日終値~5月31日終値まで)の日経平均株価(225種)は0.2%の上昇となりました。
5月前半は、2024年3月期の決算発表が15日まで集中したことで、個別株を物色する展開が中心となりました。そのため、日経平均の変動率(ボラティリティ)は低下することになりましたが、米長期金利の低下や株高を支援に底堅い動きとなっています。
米CPI(消費者物価指数)の伸び率鈍化なども支援材料となりました。ニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均は17日に史上初の4万ドル台を付けました。
5月後半にかけては一時波乱となって下げ幅を広げる場面が見られ、月間の最安値をつけました。利下げペースの鈍化を意識した米長期金利の上昇が売り材料となりましたが、日本でも新発10年債利回りが12年半ぶりの高水準にまで上昇し、警戒材料視されることとなりました。
こうした中、ランキングTOP15銘柄の株価はやや売り優勢の展開となりました。上昇したのは6銘柄にとどまっています。
東洋建設(1890)は前期配当金の引き上げ、今期の増益・増配見通し発表が好材料視され、大幅高となりました。第1四半期決算が好感されたJT(日本たばこ産業)(2914)、今期減益見通し発表も悪材料出尽くし感が優勢となったいすゞ自動車(7202)も上昇しました。
一方、今期の二桁減益・減配見通しがネガティブサプライズとなって信販大手ジャックス(8584)が急落しました。また、今期の二桁減益見通しを発表したパチンコ製造機大手SANKYO(6417)も10%を超える下落となっています。製造業派遣・請負大手UTグループ(2146)は前期業績の下振れ着地がマイナス材料視され、リースファンドや不動産ファンド事業を手掛けるFPG(7148)は決算発表を受けた買い一巡後、出尽くし感が続く形となっています。
大幅増配計画のUTグループなどが新規にランクイン
今回、新規にランクインしたのは、UTグループ(2146)、西松建設(1820)、ジャックス(8584)、電子楽器メーカーのローランド(7944)の4銘柄で、除外されたのは自動車部品などのパイオラックス(5988)、神戸製鋼所(5406)、大和工業(5444)、貴金属リサイクル事業などのAREホールディングス(5857)となっています。
UTグループは今期の大幅増配計画(96.15円→164.81円)を受けて配当利回りが上昇しています。西松建設も高水準の配当継続計画を受けて利回りが上昇する格好になりました。ジャックスは今期減配見通しですが、株価の下落に伴って利回りは上昇しています。ローランドは第1四半期大幅減益決算で株価が下落し、ランキング内に浮上しました。
一方、パイオラックスは今期の減配見通しが配当コンセンサスに反映されています。神戸製鋼所は株価上昇で相対的に利回りが低下しました。大和工業は米系証券の、AREHDは国内証券の投資判断格下げがそれぞれ観測され、コンセンサスレーティングが基準未達となりました。
アナリストコンセンサスが会社計画の配当予想を上回っている銘柄としては、SANKYO(6417)、ジャックス(8584)、FPG(7148)などが挙げられます。会社計画ベースでの配当利回りはSANKYOが5.22%、ジャックスが4.32%、FPGが4.28%となっています。
SANKYOやジャックスは今後の業績上振れ次第で配当金引き上げの可能性は残りますが、現時点ではコンセンサス水準が高すぎる印象です。FPGに関しては上半期までの業績からコンセンサス水準が妥当とも考えられます。
一方、コンセンサス水準が会社計画を下回っているものは東洋建設(1890)で、会社計画ベースでは5.78%となっています。2025年3月期の配当計画を示したばかりであり、こちらは今後、アナリストコンセンサスが切り上がっていく可能性が高いでしょう。
日米金融政策次第で、成長株から高配当利回り割安株に移行も
6月11~12日にかけてはFOMC(米連邦公開市場委員会)、13~14日には日本銀行金融政策決定会合が開催される予定です。
今回のFOMCでは、政策金利(5.25~5.50%)の据え置きがほぼ確実視される状況となっており、利下げのタイミングを探ることが焦点となります。もともと、経済見通しを更新する会合は9月であるため、仮に7月利下げの可能性が後退する形になっても、サプライズは限定的にとどまるとみられます。
ただし、この場合は、金利低下を背景とした本格反発のタイミングがずれ込むグロース(成長)株から、バリュー(割安)株への物色シフトが強まることになりそうです。それに伴い、高配当利回り銘柄の株価パフォーマンスが高まるものと考えます。なお、好決算を発表して一段高となった米半導体大手エヌビディア(NVDA)の株価調整なども、バリュー株シフトの一因となってくるでしょう。
日銀金融政策決定会合に関しては、会合前後の株価や為替動向に影響を受けやすいと考えます。仮に、直前に株価が上昇し、ドル高円安が進むような状況であれば、当局者のタカ派的なスタンスが強まるとみられます。とりわけ、円安場面では政治サイドからのプレッシャーも強まる公算が大きいでしょう。
ほか、27日には、バイデン大統領とトランプ前大統領の討論会が予定されており、リスク要因につながる可能性に注意が必要です。
(佐藤 勝己)
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