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日銀が「量的引締め」検討でも、なぜ円安は続くのか?

トウシル / 2024年6月18日 9時57分

日銀が「量的引締め」検討でも、なぜ円安は続くのか?

日銀が「量的引締め」検討でも、なぜ円安は続くのか?

今日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは158.15

下値メドは157.15 

政治経済:政治家は、経済に実際に起きていることよりも、有権者が経済についてどう感じていることの方が重要である
米中貿易戦争:イエレン財務長官「中国EV車の過剰生産は世界経済を歪める」
英利下げ:BOE利下げは8月、年内3回、計0.75%の引き下げは織り込み済  
米利下げ:ウォラー理事「利下げ回数を減らすか、後ずれさせるのが妥当」

前日の市況

 6月17日(月曜)のドル/円相場は前日比0.32円の「円安」。

 日銀は、6月の政策会合において、国債買い入れ減額を次回の会合で決定することを検討したが、検討することを検討しただけで、減額の具体的な金額などは決定しなかった。つまりこれからも高水準の買い入れが続くということだ。事実上の減額先送りであり、追加利上げの当面見送りとマーケットは受け取った。国債買い入れ減額については、現在の毎月6兆円程度のペースの長期国債買い入れを5兆円程度まで縮小させる計画のようだが、この程度の小幅減額では、たとえ実施したところで引締め効果は限定的との見方も多い。日銀の積極的な政策を期待していたマーケットにとってはやや失望だったが、日銀がしばらく行動しないことを再確認できたことで、円売りには安心感がでた。

 2024年121営業日目は157円台のレンジ内での取引となった。157.20円からスタートして、東京時間夕方に157.15円まで下落して安値をつけたあと、東京時間夜遅くに157.96円まで戻して高値をつけた。終値は157.72円。24時間のレンジ幅は0.81円。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

主要指標 終値

出所:楽天証券作成

今日の為替ウォーキング

今日の一言

誤った行動をとる事を恐れるよりも、敢然と正しい事を行おうとすることの方が、さらに勇気を要する -エイブラハム・リンカーン

Birthday

 BLS(米労働省労働統計局)が6月7日に発表した雇用統計では、5月のNFP(非農業部門雇用者)は27.2万人増となり、事前予想の19.0万人増を大幅に上回った。前月急減した政府関連とレジャー、ホスピタリティ部門の雇用が今月は大幅増加したためで、民間部門の雇用者数は全体で22万9,000人増加した。なお、4月分は17.5万人から16.5万人へ下方修正された。

 失業率は4.0%に上昇し、2022年1月以来の高さとなった。平均時給は前月比0.4%上昇し、4月の0.2%増から上振れした。前年同月比は4.1%増となった。前年同月比は2022年3月の5.6%をピークに4.0%台まで下降し、この1年間は横ばい状態が続いていたが、3.0%台まで下がる前に再上昇する気配を見せている。19歳以上の米国人口のうち、働く意欲がある人の割合を示す労働参加率は62.5%に低下した。

 非農業部門雇用者数は再び増加傾向を示している。20万人以上の増加は、雇用市場拡大というテーマが継続していることを示し、FOMC(米連邦公開市場委員会)の景気拡大に対する認識は強まっている。

 しかし、25万人を超える増加は、強い雇用市場がFOMCのインフレ目標達成を妨げるという懸念を煽ることになる。

 今回の非農業部門雇用者数が27.2万人増という結果になったことで、年内2回の利下げの公算が小さくなっただけでなく、2025年にFRB(米連邦準備制度理事会)の「利上げ再開」のリスクも高まることになりそうだ。

 とはいえ、今回から9月FOMCまでの間に雇用統計はあとまだ3回、CPI(消費者物価指数)も4回の発表が残っているため、今後の経済データ次第で利下げ確率が大きく変化する可能性は十分にある。

今週の注目経済指標

出所:楽天証券作成

今日の重要ブレークアウトレベル

出所:楽天証券作成

タイムゾーン 分析

出所:楽天証券作成

(荒地 潤)

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