値上げに負けない!電気代を節約する三つの方法
トウシル / 2024年7月12日 16時34分
値上げに負けない!電気代を節約する三つの方法
※このレポートは、YouTube動画で視聴いただくこともできます。
著者の橋本 絵美が解説しています。以下のリンクよりご視聴ください。
「値上げに負けない!電気代を節約する三つの方法」
7月に入り暑い日が続きますね。エアコンが欠かせない季節になりました。そんな中、電気代が4月から3カ月連続で値上げされているということをご存じでしたか?
4月使用分からは再エネ賦課金が値上げされ、5月には政府の補助金が半額となり、6月には補助金がゼロとなったためにどの家庭も電気代が高くなっているはずです。ちょうど過ごしやすい気候で電気代が比較的かからない時期の値上げだったので、気づいていない方も多いかもしれませんね。7月はエアコンのせいで電気代が大変なことになりそうです。
実は、この補助金ですが、8月、9月、10月の3カ月間限定で再開されることになりました。物価高のご時世なのでないよりはあった方がもちろんありがたいのですが、再開されると言ってもたったの3カ月。今後また値上げされること必至です。今のうちから対策をしておきましょう。
実際いくらの値上げなの!?
4月5月6月と電気代が高くなっている理由は、再エネ賦課金の値上げと補助金の終了によるものです。
実際の検針票を見てみると政府の補助金によって使用量×3.5円の値引きがされていたことが分かります。再エネ賦課金は1kWh当たり1.40円から3.49円へ値上げされています。使用量×2.09円の値上げです。両方合わせると使用量×5.59円の値上げとなります。
2月使用分(3月請求分)と5月使用分(6月請求分)で比較すると使用量は減っているのに、請求金額が増えています。検針票をよく見ると再エネ賦課金が倍になり、政府の補助金が減っていることが分かります。
再エネ賦課金の値上げと補助金終了により、我が家の場合年間2万円程度電気代が上がるということになってしまいました。
8月9月10月の3カ月に関して、8月と9月は1kWh当たり4円、10月は2.5円の補助金が出ることになりましたが、再エネ賦課金については値上げされたままです。再エネ賦課金は年に1回価格の改定が行われますが、今後も値上げは続く見通しです。
電気代を下げる三つの方法
値上げが続く電気代を下げるにはどうしたらよいでしょうか。三つの方法をご紹介します。
1.電気の使い方を変える
電気の使い方を変えることで電気の使用量を減らし、電気代を下げることができます。使用量の大きいものから使い方を変えると効果的です。
東京都における家庭部門のエネルギー消費量の用途別割合によると電気使用量ランキングの1位は冷蔵庫、2位は照明器具、3位はテレビ、4位はエアコンです。
冷蔵庫
冷蔵庫は放熱効率を上げることで電気代を下げることができます。冷蔵庫は上部、背部、側面のいずれかから放熱しています。お使いの冷蔵庫の放熱場所を確認して、放熱効率が上がるよう、放熱部分と接する面を離して設置しましょう。
冷蔵庫の開け閉め回数を減らす、開ける時間を短くして、冷気が逃げないようにすることも電気代節約になります。冷却カーテンも出回っていますが、個人的には逆に中の物が取りにくくなり、中身も把握しにくくなるので使用していません。
効率よく冷やすために、冷蔵室については詰め込みすぎないようにしましょう。冷凍室は逆に詰め込むことで冷却効果が高まります。
照明
使っていない電気を消すのはもちろんですが、我が家ではトイレや廊下など消し忘れが気になる場所は、人感センサー付きのLEDライトにしています。その他の照明もLEDに変えることで電気代を3分の1に抑えることができます。買い替えのための初期費用はかかりますが、消費電力は3分の1になり、寿命も3倍程度長いので、1年程度で元が取れます。
テレビ
大して見てないのに惰性でつけっぱなしにしているようなら、これを機会に消すように心がけましょう。また画面の明るさは少し落としておけば、同じ時間視聴していても消費電力量を削減することができ、電気代を安くすることができます。
エアコン
エアコンは空気の入れ替え効率を上げることで、電気代を節約することができます。
フィルターは2週間に1度など定期的に掃除をしましょう。
室外機によって室内の熱い空気を室外に排出しています。空気の通り道をふさがないようにするために室外機の周りにはモノを置かないようにしましょう。
また、日中の日の高い時間にカーテンを閉めておくことで、室内の温度の上昇を抑えることができます。仕事などで日中家を空けるのであれば、カーテンは閉めたままにしておきましょう。
2.電気の契約会社・契約内容を変える
電気の単価が安くなれば電気代を下げることができます。電力自由化によって、地域の電力会社以外の事業者でも電気を販売できるようになりました。事業者によって電気の単価は異なります。今より安くならないか、契約を見直してみましょう。
ガスと電気を同じ事業者で契約するとセット割引が適応されるほか、スマホや固定回線などと電気をセットで契約すると割引になるなどさまざまな料金プランがあります。地域の電力会社も以前と比べて料金プランを充実させており、ご家庭の電気の使い方に合ったプランに変更するだけで使用電力量は変わらなくても電気代を安くすることができます。
また、夏や冬など電気の消費が増える季節には各社で節電キャンペーンも行っています。節電ができるとその分ポイントが付与されたり、キャッシュバックされたりします。エントリーをしないと対象にならないことが多いので、契約中の電力会社のHPなどで確認してみてください。
3.家電を変える
先ほどのLEDでもご紹介したように家電自体を省エネ家電に変えることで、使い方は同じでも使用量を減らし、電気代を下げることができます。購入費用はかかりますが、今後ずっとランニングコストを抑えることができるので、早めに買い替えることをオススメします。
特に今なら、各自治体で節約家電の買い替えに対して補助金を出しています。
東京ゼロエミポイントでは都民が省エネルギー性能の高いエアコン、冷蔵庫、給湯器、LED照明器具に買い替えるとポイントが付与されます。
横浜市エコ家電応援キャンペーン事業では横浜市民が節電効果の大きいエコ家電を購入すると、本体購入価格(税抜)の20%のポイントまたは商品券で還元されます。
京都省エネ家電購入キャンペーンでは京都府民が対象店舗で対象のエアコン・冷蔵庫を購入すると最大2万円相当の京都府内で使えるポイントまたは京都の府内産品などがもらえます。
これらのキャンペーンは実施中の自治体に居住している場合に対象となります。また、家電の省エネ性能や購入店舗などの条件が設けられている場合もあり、申請も必要なため、各自治体のキャンペーンHPをよくご確認ください。
1.電気の使い方を変えるとは、使用電力量を減らす、いわゆる節約術ですが、2.電気の契約を変えることで単価を下げることができ、3.家電を変えることで今までと同じ使い方をしていても電気代を下げることができるのでおすすめです。
補助金が再開されたのはうれしいですが、再エネ賦課金は今後も上がる見通しですし、円安や燃料高の影響もあり、今後も電気代の値上げは続くことが予想されます。お得な制度も活用して、今のうちから対策をとっておきましょう。
(橋本 絵美)
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