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株価が急落しても、NISAを途中でやめる残念な人にならないで

トウシル / 2024年7月25日 12時15分

株価が急落しても、NISAを途中でやめる残念な人にならないで

株価が急落しても、NISAを途中でやめる残念な人にならないで

※本記事は2024年4月19日に掲載されたものです。
 

NISAの最大の魅力

 2024年に大幅に拡充された「NISA(ニーサ:少額投資非課税制度)」。徐々に生活者の間に関心が高まりつつあります。投資して得た利益にかかるはずの税金がかからないことが、この税制のメリット。今年から、無期限化されたことが最大の変更点で、長期投資による日本人の資産づくりが大きく前進することになります。

 それぞれの利用者が、無理のない金額でじっくりコツコツとつみたて投資をしていただくことで、資産を増やしていくことができるので、ぜひとも前向きにより多くの方に使っていただきたいと思います。

生かしきれない残念な行動

 ところが、これまでつみたて投資を始めた少なからぬ人たちが、つみたての効用を損なう残念な行動をとってしまっているという現実を、「NISA」に参加する皆さんはあらかじめ知っておくべきでしょう。

 つみたて投資の効用のひとつとして、相場の値動きに翻弄(ほんろう)されない投資行動が挙げられます。毎月少額ずつ、同じリズムでコツコツと投資資金を積み上げていくこの方法なら、値動きに左右されず、泰然自若と投資を続けられるはずですが、やっぱりつみたてを始めた途端に相場を気にする人が後を絶たないのです。

 つみたて投資は価格が下がったら安く買い付けることができるので、長期投資では途中で値下がりすることは決して悲観することではありません。

 しかし、相場の下落が続いてくると、弱気になって積立金額を少なくしたり、つみたてをやめてしまったり、ついにはつみたてた金額を全部解約して損失を実現させてしまう。一方で、価格が上がったら上がったで、欲望があらわになり、利益確定とばかりにあっさり投資全額を売却してしまう。

 いずれにしても、途中の値動きで長期投資を終了させてしまう人が後を絶たないのです。2年とたたずつみたてをやめて売却してしまう人もおり、本当に残念に思います。

つみたて投資「継続は力なり」

 そもそも値動きを予測して相場に挑むのであれば一気に買って勝負すべきで、つみたて投資を選択する必然性はありません。

 つみたて投資は、明日からの相場動向や値動きは事前に知ることができないから、上がっても下がっても関係なく淡々と同じリズムで投資を積み上げ、長期的に見れば、平均レベルでの買付に回帰していく性質を活用しているのです。

 長期的な投資対象の成長による増大した価値からリターンの分配を受けて資金が育つのを目指すことにその合理性があるのです。長期にわたって投資を継続することを目的化した時の、相場や値動きに対し堅固な心持ちでそれを実践するための手段として、つみたて投資の有効性が発揮されるのです。

「NISA」が今年、非課税期間が無期限化された、その意図を理解し、投資を継続させることを絶対に忘れず、相場の値動きに翻弄されないための、つみたてであることもしっかり得心した上で、ゆったりのんびり長期投資家としてこの制度に参加してほしいのです。

 やはり「継続はチカラなり!」コツコツ進んでまいりましょう。

(中野 晴啓)

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