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急落時に焦らない!長期投資をする上での心得

トウシル / 2024年7月26日 11時23分

急落時に焦らない!長期投資をする上での心得

急落時に焦らない!長期投資をする上での心得

日経平均は今年最大の下落幅

 7月25日の日経平均株価(225 種)の前日からの下落幅は1,285円で今年最大となり、3万8,000円の大台を割り込む大幅安となりました。外国為替相場は7月初旬に一時1ドル=162円台に迫るまで円安ドル高が進みましたが、25日には一時151円台を付け、急速に円高ドル安に振れました。

初心に立ち返ることも大切

 このような急落の展開になったときに、もっと下がってしまうのか、はたまたこの急落はチャンスと考えるべきなのか、考えれば考えるほど分からなくなり、焦ってしまう人も多いと思いますが、そのようなときに行うべきことは、「初心に立ち返る」ことです。

 初心に立ち返るというのは、「どのような考えを基に、今の運用手法を選んだのか」を改めて見つめ直すことです。

 例えば、一般にも浸透している「国際分散投資×長期保有」という手法を例に挙げると、もし、この手法を採用している人であれば、それを貫くことです。

「国際分散投資×長期保有」の元々の考えは、「タイミングは計っても後にならないと良いかどうかは分からないし、どの投資対象が良いかも後になってみないと分からない。だから、タイミングを計ったり、どの投資対象が良いのかを考えたりするのではなく、分散して長期保有する」というものです。

 この初心に立ち返ることができれば、「過去にも急落する局面はあるし、そもそも、上がったり下がったりを繰り返すものだから」と、今の急落局面においても動じることはないでしょう。

悪循環にはまっていないか見つめ直すことも重要

 ただ、方法としては、初志貫徹するだけでなく、思い切って、投資手法を変えるとういう手もあります。

「国際分散投資×長期保有」の運用をしている人にとっては、長期間にわたって良い局面が続いてきたので、良いとき悪いときの波を繰り返すとすれば、今度は悪い局面を迎えることも考えられます。(ただし、改めてになりますが、どうなるか分からないので、国際分散投資で長期保有するというのが元々の考え方です。)

 このため、投資手法を思い切って変えるのも一つの手ですが、これだけはやってはいけないというものがあります。

 それは、自分の取った手法がうまくいかないから変え、また変えた手法がうまくいかないから変えるという、「うまくいかないから変える」と繰り返していないかということです。

 どのような手法でも波があり、良いときがあったら、悪いときもあります。

「うまくいかないから変える」ことを繰り返している人は、結果として、さまざまな手法のうまくいかない局面にだけ、自分が関わってしまっている可能性があります。

 これまでの運用を振り返ってみてください。「うまくいかないから変える」ことを繰り返してしまっているか否かは、ご自身でお分かりになると思います。

 もし、悪循環にはまってしまっているのであれば、次にまた良い局面がくるまで今の投資手法のまま待つか、もしくはいったん、運用を思い切ってやめてリセットし、すぐに別の手法で運用を始めるのではなく、悪循環に陥っていることを十分に認識し、どうやったらこの悪循環から脱することができるか、自分なりの答えを見つけ出すまでは、運用は控えられた方がよいと思います。

資産運用の敵は一喜一憂の心理

 私は、資産運用をする上での一番の敵は、自分自身の一喜一憂の心理だと思っています。

 一喜一憂の心理をいかに乗り越えられるかが成功の鍵とみていますので、もし、一喜一憂してしまっているとしたら、今一度、どのような運用をしようと思って、今の手法を選んだのか、初心に立ち返ってみられることをお勧めします。

 投資はあくまでも自己責任で。

(白石 定之)

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