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来週さらに大荒れ予想のドル/円相場、円高と円安のメドは?

トウシル / 2024年7月26日 10時13分

来週さらに大荒れ予想のドル/円相場、円高と円安のメドは?

来週さらに大荒れ予想のドル/円相場、円高と円安のメドは?

※このレポートは、YouTube動画で視聴いただくこともできます。
著者の荒地 潤が解説しています。以下のリンクよりご視聴ください。
「大荒れ予想のドル/円相場、円高と円安のメドは?」FXマーケットライブ

今日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは154.75

下値メドは152.40 

円:政府がレパトリに税控除を検討。円安防止策として
米経済:景気停滞と物価上昇のスタグフレーションの兆候 
ECB:マクロン大統領「ECBはインフレ目標だけでなく、経済成長も配慮すべき」 
銅:国内需要不振で、中国が銅の輸出ドライブ 
欧州インフレ:ECB「2025年半ばには目標の2%まで下落すると予想」

前日の市況

 7月25日(木曜)のドル/円相場は、前日比0.09円の「円安」だった。

 来週政策会合を開く日銀の利上げ期待が、今回の円高の大きな理由になっているが、円高が一気に進んだことが日銀に「利上げ先送り」する時間を与えることにもなりそうだ。

 しかし、後になればなるほど「大幅で急激な」利上げに追い込まれることは、FRB(米連邦準備制度理事会)の例でも明らかである。来週の利上げがなければ一時的に円安に戻るだろうが、ドル/円相場は今以上に不安定になるリスクがある。

 2024年149営業日目は153.87円からスタート。円高の流れは続き、東京時間夕方までに153円台をスルーして、さらに152.00円を割り一時151.93円まで円高が進んだ。ただ、この水準では買い戻しもありすぐに152円台に戻した。

 海外市場では、短期間で急激に進んだ円高に対する調整で、ドル/円の買い戻しが優勢になった。この日発表された米国の第2四半期GDP(国内総生産)が予想を超える強さとなったことで、
米国の景気後退懸念がやわらいだこともドル/円を押し上げ、未明に154.32円まで急速に円安に戻した。終値は154.03円。24時間のレンジ幅は2.39円。

週末から来週前半の「円安・円高のメド」

 円安のメドは、155.99円、155.99円、157.10円、157.60円
 円高のメドは、151.93円、151.37円、150.96円、150.79円

ドル/円:7月1日~7月現在

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

短期:円高

 7月のドル/円のレンジは、151.93円から161.95円。
 レンジ幅は10.02円。
 高値と安値の50%(中間点)は、156.94円。
 現在の水準は、中間点よりも「円高」。
 安値と中間点の50%は154.44円。現在レートはほぼこの水準にある。

中期:円高

 5月から7月までのドル/円のレンジは151.85円から161.95円。
 レンジ幅は10.10円。
 高値と安値の50%(中間点)は、156.90円。
 現在の水準は、中間点よりも「円高」。
 安値と中間点の50%は154.38円。

主要指標 終値

出所:楽天証券作成

今日の為替ウォーキング

今日の一言

すべてが同等ならば、計画と準備が戦いの勝者を決める – アイゼンハワー将軍

EveryBody

 先進国では、新型コロナウイルスの流行後に3つのインフレの波が発生した。

 第一の波は「需要主導型インフレ」といわれるもので、新型コロナによるロックダウンで外出が自粛または禁止されていた時期に、大型液晶テレビなどの家電や在宅勤務用の家具の特需が引き起したインフレである。しかし、この需要主導型インフレは短期間で終了した。そもそも冷蔵庫、エアコン、洗濯機などの耐久消費財は、一度買ったら何年も使い続けるもので、モデルチェンジのたびに買い替えたりしない。その結果、液晶テレビの価格は高値の半額近くまで急落して、過去20年間で最悪のデフレ状況に陥っている。

 第二の波は「供給主導型インフレ」で、サプライチェーンの混乱や地政学リスクによるエネルギー価格や商品価格の上昇が引き起こしたものである。しかしこのインフレもサプライチェーンの混乱が収まるにつれて、ディスインフレ(物価上昇率が低くなり、インフレの進行が抑えられている状態)へと移行していった。

 そして、現在起きているのが利益主導型(マージン上乗せ型)インフレ」とよばれる第三の波だ。このインフレは需給の不均衡が理由で起きるものではない。企業が原材料費高騰などを理由に値上げをする際に、利益(マージン)を大幅に上乗せすることによって発生するものである。
企業は原材料や人件費高騰などの理由を掲げて「値上げは仕方ない」と消費者に思わせようとしているが、その多くは事実とは異なる。原油先物価格はウクライナ戦争前と同じ水準で落ち着いており、労働コスト(給料)は物価上昇率に比べて緩やかにしか上がっていないのだ。

今週の注目経済指標

出所:楽天証券作成

今日の注目テクニカルレベル

出所:楽天証券作成

Winners & Losers

出所:楽天証券作成

(荒地 潤)

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